ETFとは何か?初心者向けETF基礎知識からプロが教えるETFの賢い選び方

ETFと名の説明イメージ

最近、株式投資で話題にのぼる『ETF』という言葉。あなたはこの意味をご存じですか? ETFは、証券取引所に上場されている投資信託の一種で、特定の株価指数に連動することを目指しています。これだけだと何をいっているのかわからないですね。

ETFは例えるなら「幕の内弁当」です。幕の内弁当にはいろいろなおいしそうなおかずが詰めあわされています。それと同じようにいろいろな個別銘柄を詰め合わせて1つのパッケージにしたものETFです。

このETFには様々な種類があり、日本のみならず米国の人気ETFなどもあるのですが、意外と知られていません。そこで、ここではETFの基礎知識から賢い選び方まで株のプロであるアナリストが初心者向けにわかりやすく説明していきます。

ETFとは

ETFは幕の内弁当のようだという例のイメージ

ETFとは「Exchange Traded Fund」の略語で上場投資信託のこと。上場投資信託とは、証券取引所に上場し、株式と同じように取引ができる投資信託のことを言います。
投資信託とは、複数の投資家から集めたお金をひとつの大きな資金として、資産運用のプロが株式や債券などに投資・運用し、その運用の成果としての利益を還元するという金融商品のことを言います。ETFは、証券取引所に上場されている投資信託の一種で、特定の株価指数に連動することを目指しています。

ETFの仕組み

ETFにもいろいろありますが、ここでは現物拠出型ETFの仕組みで説明します。運用会社(投資信託委託業者)が、株価指数に連動するような株を機関投資家など株式保有者から集めて、機関投資家等に信託受益権を発行します。

株価指数とは、株式市場全体の値動きをあらわす指標のことです。

信託受益権とは「資産から発生する経済的利益を受け取る権利」のことをいいます。つまり「儲けた分をもらえる権利」です。機関投資家はこの信託受益権を売買することで資金を回収することが可能になります。

わかりやすく「お弁当」を例に説明します。「幕の内弁当」には鮭やしゅうまいや煮物、から揚げなどいろいろな食材が入っています。その食材が個別銘柄だと思ってください。

つまり、個別銘柄をいろいろ詰め合わせたのが幕の内弁当がETFのお弁当パッケージです。それを日経平均S&P500などの株価連動するように運用を目指すよというものになります。

ETFと投資信託の違い

ETFと投資信託はよく似ていますが大きな違いがあります。ここではその違いを見ていきましょう。

ETFが上場しているのに対して、投資信託は上場していません。したがって、投資信託の場合、途中で売買できないので、解約するしかありません。取引価格は、ETFが市場価格であるのに対し、投資信託は、1日1回算出される基準価格によります。

ETFでは、取引所で頻繁に取引が行われているので、リアルタイムで価格が変わるわけです。一方、投資信託は、1日1回なので、日ごとに決められた価格での取引になります。

基準価格とは、純資産総額を投資口数で除した額です。ETFの購入方法は、株式と同じように証券会社を通じて指値や成り行きで注文を出します。これに対し投資信託は、販売会社(証券会社、銀行等)を通じて基準価格をもとに購入します。

指値で取引できるか否かは大きな違いです。指値の場合、自分が決めた金額以上に取引されるおそれがありません。投資は売りでも買いでも決めた価格で売買することが大事なので、その点でETFは優れていると言えます。

ETFも投資信託も信託報酬が発生しますが、投資信託よりもETFの方が安いのが一般的です。その点でもETFの方が優れています。まとめると以下のような違いがあります。

ETF投資信託
購入する窓口の違い証券市場に証券口座を開けば購入できます。銀行・証券会社・郵便局などの販売会社を通じて購入できます。
購入方法証券会社で指値または成行きで注文口数指定または金額指定で販売会社に注文
取引価格市場のリアルタイム取引価格1日1回算出される基準価格によります。
信用取引信用取引ができる信用取引ができない
信託報酬ETFの方が信託報酬はかなり低め年0.5~2.0%程度が一般的
換金のタイミングいつでも売却できるいつでも解約できるが、クローズド期間(解約制限)があるものがある

ETFのメリット・デメリット

メリットの説明

ETFには以下のようなメリットとデメリットがあります。メリットだけを見るのではなく、デメリットもしっかり理解した上で投資を行いましょう。

【メリット】
・価格がリアルタイムでわかり、いつでも売買できる
・少額から購入できる
・コストが安い
・分散投資によりリスクを下げられる
【デメリット
・分配金が自動的に再投資されない
・株主優待は実施していない
・市場の動きによって、自分自身で売買しないと大きな損失が発生するリスクがある

ETFの種類と特徴について

FTFについての説明のイメージ

ETFには以下のような種類があります。それぞれの特徴について説明していきましょう。

国内株価指数ETF

国内株式指数ETFとは、日経平均株価やTOPIXなど株式の有名指標と同じ動きをするよう設計されたものです。

完全に金額が一致するわけではありませんが、ほぼ同じ動きをするので、ニュースなどで日経平均株価が上がったとか下がったという情報がダイレクトに自分の成績につながるという、わかりやすさがあります。

例)
NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信(1570)→→→「日経平均レバレッジ・インデックス」に連動
東証マザーズETF (2516) →→→「東証マザーズ指標」に連動

外国株価指数ETF

NYダウやナスダックといった外国の株価指数と連動するように設計されたファンドです。国内株価指数ETFと仕組みは一緒ですが、取引にかかる手数料に違いがあります。

例)
SPDR ダウジョーンズインダストリアルアベレージ(DIA)→→→「ダウジョーンズ工業株価平均」に連動
バンガード S&P 500 ETF(VOO) →→→ 「S&P 500指数」に連動
インベスコ QQQ トラスト シリーズ1 ET(QQQ) →→→「NASDAQ100指数」に連動

REIT(不動産投資信託)のETF

REITとは、不動産の賃料収入や売却益を投資家に分配する投資信託ですが、比較的安定した高い利回りが期待できるものとして人気があります。それを、取引所で売買できるようにしたのが、REITのETFです。

ちなみに、東京証券取引所に上場している全リートを対象とする東証REIT指数に連動するETFというのもあります。

例)
大和-ダイワJ-REITオープン(毎月分配型)
三菱UFJ国際-eMAXIS Slim 国内リートインデックス
フィデリティ-フィデリティ・Jリート・アクティブ・ファンド

商品ETF

商品ETFとは、金、銀、原油、ダイヤモンドといった商品の価格や商品指数などと連動するよう設計された上場投資信託です。商品取引はなかなか一般人にはハードルが高いのですが、ETFであれば比較的簡単にはじめられるのがメリットです。

例)
純金上場信託(現物国内保管型)(銘柄コード:1328)→→→金に連動
WTI原油価格連動型上場投信(銘柄コード:1671)→→→原油に連動

債券ETF

債券ETFは文字通り、債券を対象としたETFです。株式に比べ比較的安定した運用ができるので、リスクをあまりとりたくはないという人におすすめです。

債券をポートフォリオに組み入れることで、ブレを吸収して全体のバランスがとれる点でも有効です。

ただ、短期的な利益は狙えないので、コストの安いインデックスファンドを利用するのが得策です。一般の投資信託よりも低コストであるETFを活用することで、よりよい運用が可能になります。

海外ETF

海外ETFは、海外の証券取引所に上場している投資信託のことです。つまり、海外のETFに投資する商品ということです。海外ETFは、上場しているので、株の売買と同じように証券会社を通して取引することができます。

海外の株式指数との連動を目指すETFのほか、レバレッジ型、インバース型、テーマ型ETFなど様々な種類があります。

例)
バンガード トータルストックマーケットETF(VTI)→→→「CRSP US Total Market Index」に連動
SPDRポートフォリオS&P500高配当株式ETF(SPYD)→→→「S&P 500指数」に連動
VYM(バンガード・ハイディビデンド・イールドETF)→→→「FTSEハイディビデンド・イールド・インデックス」に連動
SOXL(Direxion Daily Semiconductor Bull 3x Shares)→→→「ICE半導体指数」に連動
TECL(echnology Select Sector SPDR Fund)→→→「S&P 500情報技術セクター指数」に連動

セクターETF

セクターETFとは、特定の業種や産業セクターに特化した上場投資信託(ETF)のことを指します。つまり、ITセクター、金融セクター、ヘルスケアセクター、素材セクター、公益事業セクターなど、特定の業種や産業に絞って投資を行うETFです。

例えば、ITセクターETFであれば、アップル、マイクロソフト、アマゾン、グーグルなどの代表的な IT企業の株式に分散投資されています。このように、特定のセクターに特化することで、そのセクターの値動きを狙った投資が可能になります。

セクターごとに景気循環の影響度が異なるため、経済サイクルに合わせてセクター別に投資配分することができます。
分散投資が可能で、個別銘柄リスクを排除できるのが大きなメリットです。一方、セクター全体の動向に大きく左右されるのがデメリットです。

セクターETFは、特定の産業や業種の成長性や動向に賭けた投資が可能となり、運用の自由度が高い投資商品となっています。

例)
VDE(バンガード・米国エネルギー・セクターETF)→→→エネルギー関連の企業102銘柄から構成される
VGT(バンガード米国情報技術セクターETF)

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リンク債型ETFの仕組み

リンク債型ETFは、参加者がETF発行者に金銭を拠出して、ETF発行者がその資金でリンク債を購入する形式です。リンク債は、特定の指数に連動するよう設計された債券です。

この方式は、株式の調達が難しい新興国の株価指数に連動するETF等で用いられています。

例)
上海株式指数・上証50連動型上場投資信託
NEXT FUNDS ブラジル株式指数・ボベスパ連動型上場投信

ETFには様々な種類がありますが、比較的少額から投資ができ、しかも株を買うのと同じような感覚で随時購入することができるので、手数料が安いネット証券会社でETFにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

ETFの購入時にかかるコスト

ETFの購入時には、株式と同様、「委託手数料」が掛かります。国内ETFなら国内株式、海外ETFなら外国株式と同じ手数料になります。

手数料は証券会社により異なりますが、ネット証券であれば0.1%(10万円投資しても手数料は100円程度)と格安です。投資金額によっては無料の証券会社もあります。

一般的な投資信託の場合、ノーロードでない限り、申込手数料として2~3%程度掛かかるものが多いことを考えると、ETFがいかに安いかわかります。

なお、海外ETFを購入する場合は、委託手数料の他に「為替手数料(1ドル25銭程度)」が必要になります。海外ETFの場合、円をドルなどの外貨に換え、外国株を購入する必要があるからです。

海外ETFは、国内ETFに比べ委託手数料も高く、為替手数料もかかることから、ある程度大きい金額での投資でないと収益を上げるのは難しいかもしれません。

以上のとおり、投資信託でもノーロードという選択肢はありますが、全てにおいて購入時にかかるコストが安いという点ではETFが有利といえます。

ETFの保有期間中にかかるコスト

保有期間中にかかるコストとしては、「信託報酬」があります。一般の投資信託が「年間0.4%〜2%」なのに対し、ETFは、「年間0.078%〜1.15%程度」と格安です。

なお、日経平均株価など同じ指数に連動するETFでも、ファンドによって信託報酬が違うので注意が必要です。保有コストは運用成績に影響をあたえる重要なコストなので、事前に信託報酬の額を確認し、できるだけ安い銘柄を選ぶようにしましょう。

ETFの売却時にかかるコスト

売却時にかかるコストは、購入する際のコストを基本的に同じになります。つまり、証券会社が定めた「委託手数料」が掛かります。また、海外ETFの場合は、購入時と同様、「委託手数料」に加えて「為替手数料」がかかります。

ただし、委託手数料は掛かると言っても0.1%程度なので、あまり気にする必要はないと思います。以上のとおり、ETFにかかる費用はいろいろとありますが、全般的に安いと言えます。目論見書などに費用の記載があるので事前に十分に確認しましょう。その上で、どこの証券会社の手数料が安いかを比較し、選ぶようにしてください。

ただし、証券会社選びは手数料だけではなく、操作性、管理のしやすさ、情報量なども重要なので、これらの点も併せて総合的に判断することが大事です。

プロの見極め!優良ETFの選び方

1. 商品内容を理解する

ETFを選択をする際の最初のステップは、その商品が投資する個々の資産の種類や地域、産業セクターなどを理解することです。例えば、特定の業界(例えばテクノロジー、ヘルスケアなど)や特定の地域(例えば、アジアや欧州)だけをカバーするETFなどもあります。また、特定のインデックス(例えば、S&P 500や日経225)を追跡するETFもあります。商品内容を理解することで、投資の目的とリスク許容度に応じた適切なETFを選ぶことができます

2. 運用コスト

運用コスト(信託報酬や売買手数料など)は、ETFのリターンに大きな影響を与えます。ETFの運用コストは主に「経費率」で表されます。経費率は、投資額に対する運用会社の手数料を意味します。一般的に、経費率が低ければ低いほど、リターンが高まる傾向にあります。しかし、コストだけを見てETFを選ぶのではなく、商品内容やパフォーマンスなど他の要素も考慮に入れる必要があります。

3. 流動性

流動性は、ある商品を現金化するのにどれくらい時間がかかるかという指標です。高い流動性を持つETFは、需要と供給が安定しており、売買が簡単です。一方で、流動性が低いETFは売買が難しく、スプレッド(買値と売値の差)が大きくなり、投資コストが増える可能性がありますので注意が必要です。

4. パフォーマンス履歴

過去のパフォーマンスは未来の結果を保証するものではありませんが、それでもパフォーマンス履歴は重要な比較ポイントです。ETFが目標とするインデックスとどれほど正確に連動しているかを確認することで、そのETFの運用の質を評価することができます。

5. 乖離率

乖離率は、ETFの市場価格とその持っている資産の価値(NAV:純資産価値)との差をパーセンテージで表したものです。理想的には、乖離率は0%に近いほど良いとされています。なぜなら、乖離率が大きいと、市場価格がそのETFが持っている資産の本来の価値を反映していない可能性があるので注意が必要です。

6. 配当再投資

ETFは銘柄の利益を配当として分配することがあります。配当再投資型のETFは、この配当を再投資し、長期的な利益の増大に寄与します。一方で、分配型のETFは配当を現金として投資家に分配します。これは、定期的なキャッシュフローが必要な投資家にとって有利かもしれません。

7. ETFの提供元

ETFは多くの金融機関から提供されています。それぞれの金融機関は異なる運用方針や投資哲学を持っています。信頼性やブランド力、過去の実績などを考慮に入れて、ETFの提供元を選ぶことも重要です。

これらの要素も考慮に入れて、最適なETFを選ぶことをおすすめします。投資は自己責任であり、十分な調査と理解が必要となります。それぞれの投資目標やリスク許容度に最適なETFを選ぶために、これらのポイントを念頭に置いて慎重に選びましょう。

8.つみたてNISA対象のETFもチェック

つみたてNISAとは、少額から積立・長期投資を支援する国の制度です。2024年からは現行NISAの非課税枠が拡大しますので活用していきたい制度です。2023年12月8日現在つみたてNISAの対象になっているETFは下記の8銘柄となります。
      

ファンド名称運用会社
iシェアーズ・コア S&P 500 ETFブラックロック・ファンド・アドバイザーズ
iFreeETF JPX 日経400大和アセットマネジメント㈱ 
iFreeETF TOPIX(年1回決算型)大和アセットマネジメント㈱ 
iFreeETF 日経225(年1 回決算型)大和アセットマネジメント㈱ 
上場インデックスファンド米国株式(S&P500)日興アセットマネジメント㈱
上場インデックスファンド世界株式(MSCI ACWI)除く日本日興アセットマネジメント㈱
上場インデックスファンド海外先進国株式(MSCI-KOKUSAI)日興アセットマネジメント㈱
上場インデックスファンド海外新興国株式(MSCIエマージング)日興アセットマネジメント㈱

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まとめ

この記事では、ETFの基本的な知識から、プロが教える賢い選び方までを初心者向けに分かりやすくご紹介しました。ETFは、証券取引所に上場された投資信託で、個別銘柄を詰め合わせたものです。種類も豊富で、日本国内だけでなく、米国の人気ETFもあります。

しかし、まだまだ知られていないということも事実です。賢いETFの選び方のコツは、投資対象やトラッキングエラー等の指標を確認することです。また、低コストで投資信託を買うという点でも、ETFはメリットがあります。上手に利用することで、資産運用を効率よく行うことができます。初めてのETF選びには、是非、この記事を参考にしてみて下さい。

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