最近は、資産運用などがメジャーになってきました。
日本以外にもさまざまな地域に投資ができるようになり、経済成長が続いている米国などに投資をしたいという人も増えています。
2024年からは新NISAも始まり、老後資金や今後の生活のために資産形成をしたい人は増えてきています。
しかし、実際投資を始めてみようと思っても、どのような金融商品を購入すべきか?について、悩む人は少なくありません。
米国株に投資したいと思っても、ダウやナスダックといった言葉がよくわからず、いつまでたっても投資ができないこともあるでしょう。
今回の記事では、米国株投資でよく聞くダウやナスダックという言葉について解説します。
米国株投資初心者向けに、2つの株価指数の違いや金融商品についても説明するので、自分にとってどのような金融商品が向いているのかの参考にしてみてください。
目次
NYダウの基礎知識
米国市場の情報の中でよく出てくる言葉にNYダウが挙げられます。
NYダウはナスダック総合指数やナスダック100同様、株価指数の一つです。こちらも米国市場の動向を知るために重要な株価指数の一つとして知られています。
NYダウとは?
NYダウとは、米ダウ・ジョーンズ社が算出・公表している米国の代表的な株価指数です。ダウ・ジョーンズ社は、ウォール・ストリート・ジャーナルの発刊元でもあります。NYダウは、正式名称を「ダウ工業株30種平均」といい、ダウ平均株価と呼ばれる場合もあります。
「工業」と名前に入っていますが、工業関連の株式が入っているわけではありません。ナスダックやニューヨーク証券取引所に上場している代表的な30銘柄を抜き出し、平均を算出した株価指数です。
平均から算出する株価指数のため、株価の高い銘柄の影響を受けやすい指数になっているのが特徴です。
NYダウを構成する代表的な企業
NYダウは、幅広く、ニューヨーク証券取引所・ナスダック市場から選ばれた30銘柄が構成銘柄となっています。
代表的な企業としては、マクドナルドやマイクロソフトなどがあります。
持続的な成長が続いており、投資家の関心が高く、米国で創立していて、米国内に本社がある等を基準に銘柄が選定されています。世界情勢に合わせて30銘柄は随時入れ替えられています。
NYダウに関連する金融商品とは
基本的にNYダウに関連する金融商品は、NYダウに連動する投資信託になります。指数に連動する投資信託のことをインデックスファンドといいます。
メリットとしては、株価が株価指数に連動するため動きが分かりやすいことです。ただ、デメリットとしては株価指数以上のリターンは望めず、いずれの投資信託も元本は保証されません。
ナスダックの基礎知識
まず、ナスダックとは何か?について概要を説明します。ナスダックは米国市場の動向を知るための重要な指標の一つです。
ナスダックとは?
ナスダック(NASDAQ)とは、全米証券業協会(NASD)が運営している株式市場の名称です。
米国の代表的な株式市場の一つで、日本でいうところの、東京証券取引所のプライム市場などと同じような扱いです。
NASDAQという呼称は、「National Association of Securities Dealers Automated Quotations(ナショナル・アセンション・オブ・セキュリティーズ・ディールズ・オートメイテッド・クォーテーション)」の頭文字です。
ナスダックに上場している代表的な企業
ナスダック市場には、主にハイテク企業やIT関連の企業など新興企業が上場しています。新興企業向け株式市場の中でも世界最大の規模を誇ります。
ナスダックには、2024年7月現在で5,183社の企業が上場しています。
米国に拠点をもつ企業だけでなく、英国や中国といった他の地域に拠点がある企業なども上場しています。
かつては新興企業が上場する市場だったナスダックですが、今や大企業となったアップルやグーグルなど世界の時価総額トップ10に入る企業が含まれています。
ナスダック市場に関連する指数について
ナスダック市場は複数の企業が上場している株式市場です。
ナスダック市場に上場する企業に投資するためには、ナスダック市場に関連する指数をしっかり理解する必要があります。
ナスダック市場に関連する代表的な指数は以下の2つです。
ナスダック総合指数
- 米ナスダック市場に上場する全銘柄で構成する時価総額加重平均型の株価指数です。英語表記は「NASDAQ Composite Index」です。
- 算出は1971年2月5日からで、算出開始当時の水準を100として示されます。
- 基本的にナスダック市場に上場する全銘柄が構成要素となりますが、2004年1月1日以前に他の米市場に上場していないことが構成銘柄の条件となります。
ナスダック100指数
- 米国のナスダック市場に上場する金融セクター以外の銘柄のうち、流動性が高く時価総額の大きい上位100銘柄で構成する株価指数です。
- 英語表記はNASDAQ-100、略称NDXと称されます。
- 時価総額加重方式で算出されます。
- 10月末または11月末時点の時価総額を基準に毎年12月に定期的な銘柄の入れ替えが行われています。
- 主にマイクロソフトやアップル、グーグルの親会社であるアルファベットなど世界的なIT(情報技術)企業を含まれているので、時価総額も大きく、今や米国を代表する株価指数の一つとなっています。
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NYダウとナスダックの違いについて
NYダウとナスダックの違いについて説明します。
すでに述べた通り、ナスダックは米国市場の名称なので、米国市場の動向を示す株価指数の一つであるNYダウと異なります。
ナスダック市場の動向を示す代表的な株価指数には、ナスダック総合指数とナスダック100があります。
ここでは特に、株式投資で取り上げられるナスダック100とNYダウの違いにフォーカスします。
また、ナスダック100やNYダウに連動する金融商品としておすすめの投資信託についてご紹介します。
ナスダック100とNYダウの違いとは
まず、ナスダック100は1985年1月に算出を開始された株価指数です。米国市場を示す株価指数の中では比較的新しいものです。
これに対し、NYダウは1956年3月に算出を開始された株価指数としては古株の部類に入ります。また、ナスダック100は、ナスダック市場に上場している企業の中から時価総額上位100位に入る企業で構成されています。
ただし、業種として金融系は除かれており、ナスダック市場に上場していれば、米国以外の企業も含まれています。
NYダウは、ニューヨーク証券取引所・ナスダック市場に上場している企業の中から米国を代表する30銘柄で構成されています。それゆえ、ナスダック100を構成する企業と重なるところがあります。
30銘柄は米国市場を示す代表的な指数S&P500を構成する500社の中から、成長性や投資家の関心、業種間の安定性などを考慮して選定されています。
ナスダック100と異なり、金融系は除外されていませんが、運輸及び公共事業の業種は除外されています。そして、ナスダック100は、算出方法として時価総額加重型が採用されているため、時価総額が大きいほど組入比率が高くなるように算出されます。
NYダウは算出方法として、株価平均型が採用されているため、株価が高いほど組入比率が高くなるように算出されます。
ナスダック100 | NYダウ | |
算出開始年 | 1985年1月 | 1956年3月 |
構成銘柄 | ナスダック市場に上場している企業の中から時価総額上位100位に入る企業で構成 | S&P500を構成する500社の中から、成長性や投資家の関心、業種間の安定性などを考慮して選定された30銘柄で構成 |
除外 | 金融系 | 運輸及び公共事業の業種 |
算出方法 | 時価総額が大きいほど組入比率が高くなる時価総額加重型 | 株価が高いほど組入比率が高くなる株価平均型 |
ナスダック100に連動する金融商品
ナスダック100に連動する金融商品には、以下のようなものがあります。
eMAXIS NASDAQ100インデックス
eMAXIS NASDAQ100インデックスは三菱UFJアセットマネジメントが展開する投資信託です。
ナスダック100に連動する金融商品としては、信託報酬が0.44%以下と業界最低水準の金融商品となっています。
eMAXIS NASDAQ100インデックスは、受益者還元型信託報酬を採用しており、純資産総額に応じて信託報酬率が変わります。
500億円未満の部分は信託報酬が0.44%ですが、500億円以上1000億円未満の部分は0.429%、1000億円以上の部分は0.418%の信託報酬が適応されます。
<購入・換金手数料なし>ニッセイNASDAQ100インデックスファンド
ニッセイNASDAQ100インデックスファンドはニッセイアセットマネジメント株式会社が展開する投資信託です。
2023年3月に設定されたばかりのナスダック100関連では比較的新しい金融商品になっています。購入手数料・換金手数料なしで信託報酬が0.2035%と業界最安値です。
ただし、実質コストとして信託報酬以外のコストもかかる点は注意が必要です。
また、設定・運用が開始されたばかりのため、実績については未知数なところがあります。
NYダウに連動する金融商品
NYダウに連動する金融商品には、以下のようなものがあります。
My SMT ダウ・ジョーンズ・インデックス(ノーロード)
My SMT ダウ・ジョーンズ・インデックス(ノーロード)は、三井住友トラスト・アセットマネジメントが展開する投資信託です。
信託報酬が0.0968%と業界最安値となっています。
ノーロード(=購入時手数料無料)のため、保有コストは安く抑えられますが、信託財産留保額が0.2%かかる点は注意が必要です。
iFree NYダウ・インデックス
iFree NYダウ・インデックスは、大和アセットマネジメントが展開する投資信託です。
信託報酬は0.2475%ですが、純資産総額が500億円を超えており、NYダウに連動する投資信託として国内では最大規模となっています。
低コストな上、順調に売れていることから資金の出入りが安定しているのが魅力です。
株の売買は思っていたよりも難しい、とくに売る時に迷ってしまって売れないことが多いという方が多くいらっしゃいます。利益を確保するのは大事ですが時には損切も必要になり、これができないと株で資産形成は難しくなります。しかし自分ではできないという方には、投資顧問の利用をおすすめします。当サイトを運営するライジングブル投資顧問は、株の「売買サポート」を行っております。ライジングブルの売買サポートサービスは、3ヶ月9,000円で買い推奨だけではなく、売却、銘柄入替するところまで、リスク管理をしながらサポートします。
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まとめ
米国株投資を始めようとすると、さまざまな専門用語を目にするようになります。
特に株価指数などは市場の動向を知るために必要不可欠なものであり、実際にそれらに連動する金融商品も多数販売されています。
ナスダック100やNYダウといった株価指数は、一見難しく感じられるかもしれませんが、米国市場を知る上で欠かせない判断資料です。
それぞれ特徴がありますが、指数を構成する企業は共通しているところもあります。
よく、投資初心者にとっては、株価指数に連動する金融商品がおすすめされます。
株価指数に連動するということは値動きが読みやすいためです。
また、株価指数に連動する金融商品は、アップルやマイクロソフトなどの米国を代表する株価を織り込んでいます。
誰もが知っている企業に投資できるのも大きな魅力です。
米国株で何に投資したら良いかと迷う場合には、ナスダック100やNYダウといった株価指数に連動する金融商品を検討するのも良いでしょう。
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