ICLNでポートフォリオを強化!再生可能エネルギーETFの魅力を解剖

クリーンエネルギーに投資するイメージ

特定の分野に投資するセクターETFの中には、金融や不動産、ヘルスケアなどさまざまありますが、最近注目を集めているのがクリーンエネルギーETFです。

世界的に地球温暖化が問題になっている中、太陽光発電や風力発電などクリーンなエネルギーに関連する業界は、今後の伸長が期待できる分野といえるでしょう。

今回は、クリーンエネルギーETFのICLNを紹介します。

ICLNのリターンや組み入れ企業などを確認し、ポートフォリオの強化に役立てていただければ幸いです。

ICLNとは?クリーンエネルギーETFの特徴もあわせて紹介

ICLNとは?クリーンエネルギーETFのイメージ

ICLNは正式名称iShares Global Clean Energy ETF、米国最大手の資産運用会社ブラックロック社が販売するETFです。

ブラックロック社は、iシェアーズシリーズで有名なETFを多数販売しています。比較的手数料の安いETFを多く取り扱っているのが特徴です。

ここでは、ICLNの詳細とあわせて、クリーンエネルギーETF特徴も紹介します。

クリーンエネルギーETFの特徴は?

地球温暖化の影響による気候変動など、環境問題が世界的に注目されています。

地球温暖化対策としては、温暖化の原因と考えられている二酸化炭素などの温室効果ガスの削減が重要です。国連を中心に温室効果ガス削減のため国際的な枠組み作られ、各国が取り組みを行なっています。

クリーンエネルギーは、太陽光発電や風力発電での電力供給を目指す二酸化炭素を排出しないエネルギーのことを指します。そのため地球温暖化防止の観点から、現在大きく注目されているのです。

クリーンエネルギーETFは、太陽光発電や風力発電などに取り組む企業を中心に投資するETFのため、今後の成長が期待できます。

ICLNの上位銘柄や組み入れ割合

ICLNは、先ほど解説した、クリーンエネルギーに関連する企業、129銘柄に分散投資しています。(2024年5月現在)

上位銘柄や分野別の組入割合も確認していきましょう。

【ICLN上位組入企業】

順位企業名組入比率
1  ファーストトソーラー10.00%
2  エンフェーズ・エナジー7.29%
イベルドローラ6.16%
コンソリデーデッド・エジソン 5.88%
5ベスタス・ウインド・システムズ 5.74%
6オーステッド4.58%
7ポルトガル電力公社3.38%
8チャイナ・ヤンツェ・パワー3.34%
9中部電力3.12%
10ネクストラッカー2.99%

※2024年5月ブラックロックHPより

アメリカだけでなく、世界各国の電力会社や再生可能エネルギー企業に投資をしています。

1位のファーストソーラーは、米国の太陽電池モジュールを生産する企業です。続いて、組入業種の割合もみていきましょう。

 

【ICLN組入業種比率】

順位セクター組入比率
1  電力27.64%
2  再生エネルギー系発電事業者23.31%
半導体11.54%
重電機設備10.19%
5半導体装置    9.25%
6電気部品・設備7.57%
7総合公益事業5.88%
8基礎化学品1.28%
9キャッシュ、デリバティブなど0.72%
10鉄鋼    0.60%

※2024年5月 ブラックロックHP より

電力会社、再生エネルギー系発電事業者中心ですが、そのほか半導体の企業やなどにも投資しているのが特徴です。

ICLNのチャートやリターン・配当を確認

続いて、ICLNの値動きやリターンの推移も確認していきましょう。

ICLN週足チャート

 

コロナショックのあと、大きく上昇していますが、直近では若干低迷している状況です。

2021年に大きく上昇しているのは、米国がトランプ政権からバイデン政権に代わり、クリーンエネルギーに注目が集まったことも関係していると思われます。

2024年の大統領選挙では、再びトランプ政権となる可能性もあるため、様子をみている部分もあるでしょう。

 

【ICLNのトータルリターンの推移と配当利回り】

ティッカー1年トータルリターン3年トータルリターン 5年トータルリターン直近配当利回り
ICLN-18.45%-11.92%9.75%1.65%

※2024年5月Bloombergより

2021年に大きく伸びたため、直近でのトータルリターンは厳しい状況ですが、5年でみれば、9.75%。まずまずの推移です。配当利回りも1.65%と悪くない数字といえるでしょう。

ICLNに投資するメリットは?

ICLNに投資するメリットのイメージ

直近のリターンとしては厳しいICLNですが、投資するメリットとしてはどのようなものがあるでしょうか?いくつか紹介していきます。

  • 将来的に大きく伸びる可能性がある
  • 分散投資できる
  • 少額から投資できる

それぞれ解説していきます。

将来的に大きく伸びる可能性がある

地球温暖化による環境への影響は、世界的に注目されています。国連が主導となり、各国はカーボンニュートラルを推進しています。

カーボンニュートラルとは、二酸化炭素を中心とした温室効果ガスの排出量を全体としてゼロにすることです。

国連や国が主導して二酸化炭素排出を減らす試みを進めているため、関連している企業は、将来的に大きく伸びる可能性があります。

分散投資できる

ICLNは、クリーンエネルギー関連の企業129銘柄に投資しています。地域としても全世界の企業に分散投資しているため、一部の企業の業績が悪くなったとしてもほかでカバーできます。

また、一つの企業に大きく依存しているといったこともないため、リスク分散されています。

セクターETFの一つとして、ほかのセクターと組み合わせて組み込めば、ポートフォリオを強化することが可能です。

少額から投資できる

2024年5月現在のICLN1株あたりの価格は約15ドル。1ドル150円で計算すると2,250円から投資ができます。

米国全体に投資できるS&P500に連動したIVV(iシェアーズコアS&P500)の場合、現在約532ドルですので、買い付けには、80,000円以上必要です。ほかのETFと比較しても少額から投資できるのが特徴です。

ETFの場合、買い付けは1株単位となりますので、投資信託と異なり10,000円など定額での積み立て投資ができないのには注意が必要です。

ICLNに投資するデメリットは?

投資に対するリスクのイメージ

いくつかメリットについて紹介してきましたが、ICLNにはデメリットもあります。

  • 各国の政治状況に左右される
  • 為替変動の影響を受ける

それぞれ解説します。

各国の政治状況に左右される

世界の流れは、地球温暖化防止の観点から二酸化炭素の削減に動いていますが、国によって考え方は異なります。特に途上国では、先進国の影響で地球温暖化が進んでいることに対して不公平を感じていることも少なくありません。

また、米国では、トランプ大統領が地球温暖化対策を進める「パリ協定」から離脱しましたが、バイデン大統領に変わるとすぐに復帰しました。

このように、途上国だけだでなく先進国でも、政治状況で考え方が変わる可能性があり、株価にも影響する場合があります。

為替変動の影響を受ける

ICLNはドル建てのETFとなるため、ドル/円のレートの影響を大きく受けます。現在は、160円に近づくほどの円安ですので、円換算すると非常に好調に推移しているように見えます。

逆に円高になった場合は、同じ株価だったとしても、円換算すると大きく目減りしてしまう可能性があります。

為替は変動するものですので、一度にまとめて買わずに、定期的に買い付けをすることで、為替の影響を分散ささせるのがよいでしょう。

ICLNとほかのETFを比較

エコセクターのイメージ

クリーンエネルギーへの投資は、ICLNのほかにもいくつかのETFがあります。ICLNとの違いを確認しましょう。

クリーンエネルギーETF

  • インベスコ・ワイルダーヒル・クリーン・エナジーETF(PBW)
  • ファーストトラスト・ナスダック・クリーンエッジ・クリーンエネルギーインデックスファンド(QCLN)

どちらもクリーンエネルギーセクターにまとめて投資ができるETFです。

インベスコ社は、1935年創立の歴史のある資産運用会社、ファーストトラスト社は1991年創立ですが、環境関連、テーマ型に強い資産運用会社です。

 

ICLN・PBW・QCLNの週足チャート(数字は指数)

ICLN・PBW・QCLNの週足チャート

 

ICLN・PBW・QCLNのトータルリターンと経費率を比較

ティッカー  1年トータルリターン3年トータルリターン 5年トータルリターン直近配当利回り経費率
ICLN-18.45%9.75%1.65%0.41%
PBW -36.22% -32.11%-1.40% 2.62%0.62%
QCLN-19.32%-14.17%14.74%0.26%0.59%

※2024年5月Bloombergより

ICLN同様に、直近3年のリターンは厳しい状況ですが、QCLNは、5年リターンでみれば好調です。経費率は、ICLNのほうが低く配当も高いため、長期で運用を考えた場合は、ICLNが魅力です。

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ICLNに投資する方法

ICLNのイメージ

ICLNは、2024年より開始された新NISA成長投資枠での投資が可能です。NISAでは、利益に対して非課税となる仕組みなので利用しない手はありません。注意点もあわせて紹介します。

NISA成長投資枠で投資

NISAは、つみたて投資枠で120万円、成長投資枠で240万円の計360万円まで年間に投資でき、最大で1,800万円まで投資に対する利益が非課税となる制度です。毎月定額での積み立てができないETFは、基本的には成長投資枠での投資となります。

ICLNの場合、1株あたりの価格が現状安いため、大枠では月々1万円程度購入するなどが可能です。価格が下がった月は5株買い、価格が上がったら4株買うなどしていけば、ドルコスト平均法で平均単価は低く抑えられます。

将来的に大きく伸びる可能性が高いETFですので、コツコツ積み立てるのをおすすめします。

注意点として、NISAの場合、利益が出たり、損出がでたりしてもほかの株などとの損益通算ができません。損益通算とは、ほかの株で出た損出と利益を相殺させて、確定申告時に利益を減らすことで税金を抑える仕組みですが、NISAには適用されませんので注意しておきましょう。

ICLNは、SBI証券、楽天証券など大手ネット証券で購入可能です。

特定口座や一般口座で投資

NISA成長投資枠の1,200万円を使い切ってしまった場合や、ほかの株式との損益通算をする場合などは、特定口座や一般口座で投資します。

特定口座や一般口座であれば、損益通算を利用できるほかに、配当に対する二重課税を確定申告で取り戻すこともできます。

米国ETFの配当金は、米国で源泉徴収され払い込まれます。日本でもさらに課税され二重課税となりますが、確定申告することで取り戻せますので確認しておきましょう。

NISAの場合は、国内で課税されないため、二重課税とはいえず取り戻すことはできません。

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まとめ

ICLNは、米国大手資産運用会社ブラックロック社が販売するクリーンエネルギーに特化したETFです。ICLNを買うことで、世界の幅広いクリーンエネルギー関連の企業129社に分散投資できます。

世界では地球温暖化が問題となっており、国連が中心となって、脱炭素の動きを進めています。多くの国は、二酸化炭素排出削減を進めていますので、関連した企業の株価は今後上がっていく可能性が高いでしょう。

ICLNを投資銘柄に組み込むことでポートフォリオを強化していきましょう。

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