【連続増配株に投資する米国ETF】VIGとは?株価推移・主要構成銘柄・配当利回りをわかりやすく解説

VIGとは?のイメージ

2024年から新NISAが始まったことにより、証券会社によっては株式購入手数料が無料になるなど、海外ETFが非常に身近な存在になりました。ETFとは、証券取引所に上場している投資信託のことを言い、さまざまな特徴をもった商品が販売されています。

今回は、海外ETFのVIGを紹介します。VIGは、米国ETFの中でも、連続増配株で構成されており、安全性が高く、長期投資に向いた商品です。

VIGの特徴やメリット・デメリットについて解説します。

VIGとは、特徴や構成銘柄を確認

ETFとはのイメージ

VIGは、米国最大級の投資会社バンガード社が発売するETFで、日本語では、「バンガード・米国増配株式ETF」といいます。

増配当ETFとはどのようなETFなのでしょうか?その特徴を紹介していきます。

VIGは10年以上連続して増配の株式に投資します

VIGは、インデックス型ETFのため、特定の指数に連動した運用成績を目指すように設計されています。

「S&P US Dividend Growers Index」という指数をベンチマークにしており、この指数は、過去10年以上連続で、増配してきた米国企業(配当利回り上位25%の企業を除く)で構成されています。

この、配当利回り上位25%を除くという意味は、株価が低迷していても、増配当とすると配当利回りが高くなるため、そのような企業は排除するという意味合いです。一部の株価が低迷しているのに配当だけ高く設定している企業を除外しているため、信頼感が高い指数と考えてよいでしょう。

VIGのコストは?

ETFは、上場投資信託といい、市場でリアルタイムに売買ができることと、投資信託に比べて一般的に、経費率と呼ばれる運用コストが低いのが特徴です。

VIGの経費率は、0.06%。

年間100万円を運用したとしても、経費は600円で済む試算になります。非常に経費率は低いと言って良いでしょう。

ほかに、ETFにかかる経費としては、購入の際にかかる販売手数料があります。特定口座や一般口座での購入には手数料がかかりますが、2024年から始まった新NISA成長投資枠での購入であれば、無料になる場合があります。各証券会社でご確認してみましょう。

VIGの主要構成銘柄やセクターを確認

VIGを構成している主要銘柄やセクター(業種)を確認していきましょう。VIGは、「S&P US Dividend Growers Index」に含まれる、約315社の株式で構成されています。

構成比の高い上位10社は以下のようになっています。

順位銘柄名組入比率
マイクロソフト5.54%
アップル4.20%
JPモルガン・チュース・アンド・カンパニー3.29%
ブロードコム3.28%
ユナイテッド・ヘルス・グループ3.09%
ビザ2.72%
エクソン・モービル2.69%
ジョンソン・エンド・ジョンソン2.50%
スターカード2.44%
10プロクター・アンド・ギャンブル2.43%

※2024年3月Bloombergより

ほとんどが良く知られている企業で占められているのがわかります。構成比は時価総額を加重平均しているため、業績の良い企業が上位に来ています。

続いて、セクター別の構成比も確認してみましょう。

順位 セクター組入比率
情報技術23.60%
金融 19.10%
ヘルスケア14.80%
資本財13.00%
生活必需品11.80%
一般消費財6.80%
素材4.30%
エネルギー2.80%
公益事業2.50%
10通信1.30%

※2024年3月Vanguard HPより

マイクロソフトやアップルの時価総額が高いため、情報技術の構成比が高いですが、さまざまな分野に分散されています。

VIGのチャートもチェックしておこう

続いてVIGのチャートの値動きを確認してみましょう。

【VIGチャート】

2020年のコロナショックで一時下げたものの、長期的には順調に伸びています。

10年以上増配の銘柄のみを集めており、価格についても安定した伸びを示しています。

VIGの配当金推移と配当利回り

VIGは年4回の配当があり、直近の配当利回りは、2.01%(税込)です。

配当はそれほど高くはありませんが、増配が期待できる銘柄を集めたETFなので、将来的な値上がり益も期待できる商品と考えると良いでしょう。

下の表は、直近の配当金の推移となっています。高額ではありませんが安定した推移が期待できます。

VIGの配当金推移

※2024年3月Vanguard HPより

 

VIGと他のETFを比較してみよう

VIGと他のETFを比較

セクターを分散させて安定した成長と一定の配当を目指すVIGを、米国の主要500銘柄の指数を表すS&P500とパフォーマンスを比較してみます。S&P500は、同じバンバード社が販売している、S&P500に連動したETFのVOOで確認します。

チャートと利回りで比較してみましょう。

 

 

若干ですが、VOO(オレンジ色のライン)の方がVIG(緑色のライン)よりチャートで見ると伸長しています。実際のリターンと配当利回りは以下のようになっています。

1年トータルリターン3年トータルリターン5年トータルリターン直近配当利回り
VIG20.93%10.19%12.05% 2.04%
VOO32.04%11.28% 14.73%1.53%

VOOについては、エヌビディアなどAI関連株の構成比も高く、直近では大きく伸ばしているのが特徴です。配当利回りはVIGの方が良いので、安定した成長と、配当利回りの両方を得たい場合は、VIGをおすすめします。

VIGのメリット

VIGのメリットのイメージ

 

VIGに投資するメリットとしては次の2点があげられます。

連続増配なので安全性が高い

分散投資ができる

それぞれ見ていきましょう。

連続増配当なので安定性が高い

VIGは、10年以上増配当を続ける銘柄のみ組み入れており、毎年3月には、銘柄入れ替えをしています。さらに、配当だけを高くしている配当割合が高い上位25%の銘柄を除くなどの対策をしているため、安定性が非常に高い銘柄のみを組み入れています。

結果として、毎年増益している大企業のみを組み入れることになるため、長期的に見ても安定性が高いといえるでしょう。

分散投資ができる

個別の株式で分散投資をしようとすると、資金面での制約などから、10銘柄程度の投資でも大変な上に、決算などの業績を確認して、銘柄を入れ替えるなどの対応をしなくてはなりません。

その点、VIGの場合は、業績が良い銘柄中心に315銘柄に分散投資して、組み入れ銘柄を毎年入れ替えています。セクターとしても、情報技術、金融、ヘルスケアなど分散をしていますので、一部が大きく下がることがあっても、ほかの銘柄でカバーできるなど、投資に不可欠な分散が自動でできます。

あまり、投資に多くの時間を割きたくない方でも一定の利益が得られる商品といえます。

VIGのデメリット    

VIGのデメリットのイメージ

メリットが多いように見えるVIGにも次のようなデメリットがあります。

配当利回りはそれほど高くない

1株当たりが高く、少額から投資はできない

それぞれ解説していきます。

VIGの配当利回りはそれほど高くない

VIGの直近の配当利回りは2%前後、VOOに比べれば高い配当ですが、高配当を目指すのであれば、高配当ETFと呼ばれる、SPYDVYMHDVなどのETFがあります。それぞれ3~5%前後の高配当となっており、ある程度資産を形成して、配当を得ながら生活していきたいと考える場合は、高配当ETFを選択するのも一つの方法です。

VIGは、安定した成長と一定の配当を得られる商品ですので、長期的で安定した資産形成をしていきながら、配当も得たいといった場合に最適な商品です。

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1株当たりが高く、少額から投資はできない

VIGの現在の価格(2024年3月現在)は、180ドル前後で、1ドル150円で換算すると、1株購入するのに、27,000円必要です。

毎月少額からの積み立てをしたいという方には不向きな商品といえます。

少額からの積み立てを考えている場合は、投資信託での買い付けも検討してみましょう。

VIGに投資するには?

VIGに投資するイメージ

VIGに投資をするにはいくつかの方法があります。ここではおすすめの購入方法を紹介します。

VIGをNISA成長投資枠で購入する

VIGは、NISAの成長投資枠で購入できます。NISA成長投資枠では、年間240万円まで、最大1,200万円までの投資が可能です。十分な投資枠ですね。

購入はネット証券会社をおすすめします。海外ETFを購入する場合、一般的には一定の販売手数料がかかりますが、NISAの拡大により、一部のネット証券会社では、NISAでの買い付けであれば、外国株式やETFでも販売手数料が無料になります。

証券会社によって、販売手数料が無料かは異なりますので、必ず確認してから購入しましょう。

長期で投資することが前提のETFは、いかに経費を抑えるかがポイントです。コツコツ買い付けをする際、都度手数料がかかるのは、長期的に見ると大きな金額となっていきますので注意しましょう。

NISAで購入する際の注意点としては、配当に対して米国で10%源泉徴収されることです。特定口座や一般口座では、国内でも課税がされるため、米国との二重課税になり確定申告をすれば、米国での課税分を取り返えせますが、NISAの場合、国内で課税されないため、2重課税にならず、控除できません。

つみたて投資の場合は SBI・Vもおすすめ

VIGに投資をする際、少額から毎月一定の金額を積み立てたい場合や、NISAのつみたて投資枠を使いたい場合は、「SBI・V・米国増配株式」がおすすめです。

SBI・V・米国増配株式は、VIGに投資をするため、基本的にVIGと同じ値動きをします。毎月の投資額は100円から可能。販売手数料がかからないノーロードタイプの投資信託です。

VIGと比較すると、信託報酬などの経費は、0.1238%かかるため、経費率としてはVIGより割高となります。しかしながら、少額から購入でき、NISAの積立投資枠を使えて、配当の再投資も自動でできるため、手間をかけたくない方には最適な商品でしょう。

 

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まとめ

株式投資のイメージ

VIGは、10年以上連続して増配している米国株約315銘柄で構成されており、定期的な組み換えが行われているため、長期的に見て安定した成長と、一定の配当金が得られるETFです。

マイクロソフト、アップル、JPモルガンなど米国の大手で安定した業績の企業中心に構成されているため、安定した運用益を目指したい方におすすめのETFです。

ただし1株当たりの金額は高いため、少額から積み立てをしていきたい方については、SBI・V・米国増配当株式も同様の値動きをするため、こちらを検討しても良いでしょう。

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