一般NISA(新NISA成長投資枠)で資産形成を成功させるためには、どうすればよいでしょう?
つみたてNISAは選べる銘柄数が250銘柄にすぎませんが、一般NISAの場合、数千銘柄から選ぶ必要があります。そのため、一般NISAは選ぶ銘柄によっては、格差が広がりやすい特徴を持ちます。
例えば、2017年~2022年の間でSMSかクックパッドかの銘柄選択で資産は35倍の差がついた事実!(下記にシミレーション結果を掲載)そのため、最初の選択が非常に重要なのです。2024年から始まる新NISAの成長投資枠では5年の制限が撤廃され、より長期保有できるようになりますので尚更です。
新NISAの成長投資枠を成功させるメリットは、はかりしれませんが、失敗すると税金優遇どころか資産を大きく減らすリスクもあります。
2024年から始まる新NISAを成功できるようにするには、最初が肝心です。
目次
一般NISAは「格差がつきやすい」投資
一般NISAとは「つみたてNISA」ではなく「一般NISAの成長投資枠」で投資を行うことを指します。
積立型の「つみたてNISA」とは異なり、毎年120万円や240万円という決まった投資枠内で日本株や投資信託、外国株、ETFなどを選んで投資できます。
一般NISAは対象となる銘柄が多く、日本株だけでも選択肢が多い分、格差が付きやすいのです。
1.株式投資 NISAで格差がつきやすい理由
つみたてNISAは投資信託約200銘柄しか選べないという強い制約があります。一方、株式投資型NISAは、日本株だけでも3,800銘柄以上あり、米国株4,000銘柄(楽天証券の場合)や投資信託2,500銘柄以上、ETF280銘柄以上などを含めると膨大な選択肢があります。
これら銘柄ごとに異なる価格の値動きがあり、長期になればなるほど、銘柄による価格変動の差はとても大きくなるので運用次第で差がつきやすいのです。
更に、NISA口座を使うため、普通の株式投資と異なり、売却利益や配当金に通常かかる20%の税金がかからないというメリットがあります。逆に、損が出た場合は、損益通算ができないなどのデメリットもあり、税金の優遇は受けられません。
そのため、株式投資 NISAはつみたてNISAや通常の株式投資以上にうまく活用できる方と、損を抱え込んでしまう方とで、格差が広がりやすいサービスともいえます。
2.銘柄選択で格差が広がったNISAの具体的な事例
具体的な事例として2016年2月~2022年1月の「(株)SMS」と「クックパッド(株)」の株価変動を例に、なぜ、格差が広がってしまうかを説明します。
チャート引用:TradingView
(株)SMS(2175)200株
購入単価:900円→売却単価:3,380円
購入必要額:180,000円→売買金額:676,800円 利益+496,800円
クックパッド(株)(2193)100株
購入単価:2,046円→売却単価:216円
購入必要額:409,200円→売買金額:43,200円 損失-366,000円
購入時、SMSの株価はクックパッド株に比べて低い価格でしたが、売却時には約15倍になりました。
2016年にNISAでSMS株を購入していれば、5年以内にどこで売っても利益がでました。もし、クックパッドを買っていたらNISA期限内で損切をするか、含み損を抱えてロールオーバーや一般口座に移すことになります。
このようにNISAは保有する株によって大きな格差が開きます。そのため保有する株の選定によって利益が大きく変化することがあります。NISA口座での売却は利益に20%課税がかかからないため、一般口座での売買よりもお得になります。
ちなみに、投資信託やつみたてNISAでの投資ですと平均化されるのでここまでの差は出てません。
一般NISAを成功させる方法
上記の例は、成功のヒントになります。何故なら、この一般NISAの成功の鍵を握るのは、年度ごとに限られた枠の中で、購入対象の銘柄をどう選ぶのかに先ずは、かかってくることが明確だからです。日本株だけでも3,900銘柄あり、米国株も4,000銘柄あり、どの銘柄を年度ごとに選ぶかが重要です。
1.一般NISA成功の鍵は銘柄選定で決まる
各年度に与えられた枠の中で、「限られた資金でどの銘柄をNISAで購入するのか?」これはとても大切な情報で成功の鍵を握るのです。先ほどの具体例は2017年~2022年の間で資産は銘柄によって35倍の差が出ました。
過去の話と片づけないでください。2023年~2028年の未来も同様に、銘柄によって、大きな格差が生じることは明らかです。だからこそ、年度ごとにNISA口座で買うべき銘柄をきちんと選び、選んだ後も管理が必要なのです。
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2.一般NISAの注意点
一般NISAは非常に大きな格差がつく金融商品です。よい投資が出来れば、資産形成の強力な武器になる一方、投資の失敗はデメリットが大きく、放置しないことがとても重要となる金融商品です。
一般NISAの始め方
1.株式投資をするためのNISA口座はどこで開く?
NISA口座は、1人1口座に限り開設でき、NISA口座内で、2023年までは一般NISA又はつみたてNISAのどちらか一方を選択する必要がありました。2024年以降は成長投資枠NISAもつみたてNISAも両方おこなえます。
ただ、NISA口座の変更は手間がかかりますので、最初の口座開設が肝心です。銀行でも保険会社でも口座開設は出来ますが、NISAで株式投資(上場株式、ETF、REITや株式投資信託等)をしたいなら証券会社でNISA口座を開く必要があります。証券会社でしか株式投資を行うことができないからです。銀行などでNISA口座を開設すると、選択の幅は非常に狭くなるので注意が必要です。
【新NISA制度概要】
成長投資枠 | つみたて投資枠 | |
年間投資枠 | 240万 | 120万 |
非課税保有期間 | 無期限 | 無期限 |
非課税保有限度額(総枠) | 全体で1800万円(内成長枠投資枠:1200万円) | |
口座開設期間 | 恒久化 | 恒久化 |
投資対象商品 | 上場株式・投資信託等 (①整理・監理銘柄②信託期間20年未満、毎月分配型の投資信託及びデリパティブ取引を用いた一定の投資信託等を除外) | 長期の積立分散投資に適した一定の投資信託 (現行のつみたてNISA対象商品と同様) |
購入方法 | スポット・積立 | 積立 |
対象年齢 | 18歳以上 | 18歳以上 |
現行制度との関係 | 2023年末までに現行の一般NISAおよびつみたてNISA制度において投資した商品は、新しい制度の外枠で現行制度における非課税措置を適用 ※現行制度から新しいロールオーバーは不可 |
出典:金融庁 NISAとは
2.一般NISAの売買手数料が無料の証券会社は?
楽天証券、SBI証券、マネックス証券、松井証券などは株式売買手数料が無料です。
一般口座に比べて、頻繁に売買することは少ないため、手数料無料をあまり気にする必要はありませんが、手数料は安いにこしたことがないのでこれら4社から選んでおけばよいと思います。
→どのネット証券にするか迷う方はこちらの記事がおすすめです。株のプロが教える、初心者でもわかる株式投資!
3.一般NISAの口座開設にはどのような手続きが必要
NISA口座(一般NISA・つみたてNISA)の開設申込み後、証券会社での審査と税務署審査が行われ、審査後にNISA口座開設される。一人一口座が原則で、金融機関の選択がまず重要となります。
一度でもNISA口座で購入すると、その年のNISA口座の金融機関変更ができないので、慎重に選びましょう。
一般NISAであれば証券会社の中から選び、上述した手数料無料の証券会社がおすすめです。
4.NISAの口座を既にお持ちの場合
例えば、2017年の一般NISAで株式投資を行っていた場合、2022年には非課税期間の5年間が終了しました。この場合、2023年の非課税投資枠にロールオーバーすることができるほか、一般口座や特定口座などの課税口座に移すことが可能です。
2023年中に一般NISA口座で購入しても5年非課税で保有することが可能です。
5.NISA口座の変更
NISA口座を一回作っても、金融機関の変更は可能です。変更をしようとする年の9月末までに、金融機関で変更手続きを完了する必要があります。
また、その年に既にNISA口座内で金融商品の購入をしていた場合には、変更できるのは翌年の投資分からとなります。変更手続きは、非常に大変ですので、最初が肝心です。
お得なNISA制度を賢く利用するために必要なこと
現NISA制度は2023年で終了になります。2024年からは新NISAが始まります。
この低金利、給料が上がるより早く物価が上がる時代に銀行預金だけに頼っていては、将来の不安はつのるばかりになります。そんな時代背景もあり、NISAというお得な制度も始まり株式投資を始める方が増えています。
しかし、残念ながらすべての方が成功しているわけではありません。
3,800以上ある銘柄の中から、勝てる銘柄を選ぶのは確かに難しいです。そして様々な変化に対応して、買い時と売り時を見極めることが一番重要になります。
それが適切に行われればお金は増えますが、適切に行われないと、お金はどんどん減っていきます 。お得な制度のNISAも株式投資を理解したうえでおこなわないとお得どころか損をしてしまう可能性もでてきます。
でも、学んでいたらいつまでも投資をできない、知識はあまりないけれど株式投資に興味があるとお悩みの方には、投資顧問を利用するのも1つの方法です。当サイトを運営するライジングブル投資顧問は、株の「売買サポート」を行っております。
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まとめ
一般NISAは、銘柄の選択肢が多く、長期的に見ると価格の変動の差が大きくなるため、運用次第で格差が広がる傾向にあります。
またさらに、NISA口座を使用することで税金の優遇措置が受けられる一方、損失を相殺することができないというデメリットもあります。そのため一般NISAで成功するには、年度ごとの銘柄選びが重要になります。
「どの銘柄」を「いつ」購入するのか?によって、大きな格差が生じるのが一般NISAです。一度決断すると、身動きが取りずらくなり、格差が生じやすくなってしまうことも。
後で後悔することになるため、慎重に検討されることをおすすめします。また、NISAで上場株式、ETF、REITの株式投資をしたいならNISA口座の開設は証券会社で行うことを忘れずに、銀行や郵便局で口座を開いたらできないのでお気をつけてください。
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