
「最近、ブリヂストンの株価が急落しているが、何が原因なのか」「高配当銘柄として知られるが、持ち続けていいのか」と気になっている方もいるでしょう。
2026年2月の決算発表以降、ブリヂストンの株価は下落トレンドに入っています。
おもな急落理由は、2026年通期の利益予想がアナリスト予想を下回ったことです。また、構造改革費用の計上と米国の関税リスクも重なり、投資家の売りを招きました。
一方で2026年12月期の予想配当利回りは約3.67%と、東証プライム市場平均の約1.8倍です。配当金も1株あたり125円予定と、6期連続増配も見込まれます。
この記事ではブリヂストンの急落の理由や、最新の配当金・配当利回り・業績・競合比較まで解説します。
「ブリヂストンを今買うべきか」「持ち続けていいのか」を判断する材料として、参考にしてみてください。
ブリヂストンの株はNISAの成長投資枠でも買えるので、非課税での運用も可能です。
目次
ブリヂストンの株価が急落した3つの理由

株式会社ブリヂストン(東証プライム:5108)は、日本のタイヤメーカーのなかでトップクラスの業績を誇る企業です。
ブリヂストンの株価は、2026年2月13日の終値3,817円をピークに、2月16日の決算発表後には1営業日で約6.5%下落しました。急落の主な要因は、以下の3つと考えられます。
それぞれの詳細を以下で解説します。
市場予想を下回る利益見通しになった
2026年通期の純利益予想3,400億円が市場コンセンサス(約3,790億円)を下回り、失望売りを招きました。
2025年通期の純利益は3,273億円と前期比15%増で着地しており、業績自体は回復しました。
しかし、株価は将来の利益予想に反応するため、売りが優勢になったとみられます。
ブリヂストンは自社株買い(上限1,500億円)も同時発表しましたが、下落を食い止めるには至らず、その後も軟調な推移が続いています。
構造改革で短期的な利益を圧迫した
2025年通期は、欧米・南米での採算が取れない拠点の整理にともなう再編費用が急増し、営業利益を大きく押し下げました。
これが株価下落の要因の一つとみられています。欧州・北米・南米を中心に工場の閉鎖や生産能力の縮小、人員削減など、拠点の整理が本格化しました。
再編費用や拠点閉鎖にかかった費用(調整項目)は1,125億円にのぼり、2025年通期の営業利益は前期より14%減の3,812億円です。
ただし、再編にかかった費用を除いた本業の稼ぐ力を示す「調整後営業利益」は、前期比2%増の4,937億円です。
本業の収益力はすでに改善しており、会社が「過去の課題に正面から向き合い、先送りしない」と位置づけた一連の再編は2025年で完了しています。
米国の関税リスクと外部環境が影響した
米国の追加関税による業績悪化への懸念が、株価の下落を招いたとされています。関税の影響は、直材費や米国向け輸出タイヤのコスト増として顕在化しました。
北米では新車用トラック・バス用タイヤの需要が落ち込み、廉価輸入品の増加による価格競争も強まっています。
関税政策の動向は依然不透明であり、業績への影響がいつ収束するか見通しにくい状況です。
ブリヂストンの配当金はいくら|1株で年間125円予想(2026年)

2026年のブリヂストンの配当金は、1株あたり年間125円です。単元の100株を持っていれば、年間12,500円の配当金がもらえます。
この配当をもらうために必要な投資額は328,400円です。(2025年5月10日終値で計算)。
ブリヂストンは2026年1月1日付で1株を2株に分割する株式分割が実施されました。そのため、分割前の基準に換算すると250円相当です。
過去5年分の配当金の推移を、以下の表にまとめました。
(1株あたり)
| 事業年度 | 中間配当 | 期末配当 | 年間合計額 |
| 2026年12月期 (予定) | 60円 | – | 125円(分割前の250円相当) |
| 2025年12月期 | 115円 | 115円 | 230円 |
| 2024年12月期 | 105円 | 105円 | 210円 |
| 2023年12月期 | 100円 | 100円 | 200円 |
| 2022年12月期 | 85円 | 90円 | 175円 |
ブリヂストンの配当金はいつもらえる|9月と翌3月

ブリヂストンの配当金は、中間と期末の合計2回にわけて支払われる予定です。配当確定日と支払い開始日を、以下の表にまとめました。
| 項目 | 中間配当 | 期末配当 |
| 権利付き最終日 | 2026年6月26日(金) | 2026年12月28日(月) |
| 権利確定日 | 2026年6月30日(火) | 2026年12月31日(水) |
| 支払い時期 | 2026年9月上旬頃 | 2027年3月下旬頃 |
ブリヂストンの配当金を受け取るには、株主名簿への登録が必要です。反映に時間がかかるので、権利付き最終日までに株を買いましょう。
ブリヂストンの配当利回りと配当性向

2026年12月期のブリヂストンの予想配当利回りは約3.67%※1、配当性向は46.1%です。
直近5年間の配当利回りと配当性向の推移は、以下のとおりです。
直近5年分の推移は、以下の表を参考にしてみてください。
| 事業年度 | 配当利回り | 配当性向 |
| 2025年12月期(予想) | 3.67% | 46.1% |
| 2025年12月期 | 3.64% | 46.7% |
| 2024年12月期 | 3.46% | 50.5% |
| 2024年12月期 | 3.58% | 41.3% |
| 2022年12月期 | 3.49% | 40.5% |
配当利回りは、過去5年間で平均約3.57%と安定しており、東証プライム市場の平均2.07%※2の約1.8倍となっています。
配当性向は、2024年12月期に50.5%まで上昇しましたが、2026年予想では46.1%に低下する見込みです。
しかし、東証上場企業の平均配当性向(36.38%※3)と比較しても高い還元水準を維持しており、株主への配当を重視する姿勢が続いています。
配当利回りとは、購入した株価に対して1年間でどれだけの配当を受け取れるかを表しています。配当性向とは、純利益のうち配当に回す割合を示す指標です。
詳しい計算方法や目安の数値は「配当金で株を選ぶときに見るべき配当利回りと配当性向とは?違いや計算式、目安となる数値を解説」をご覧ください。
ブリヂストンは連結配当性向50%を目安に、安定的かつ継続的な増配を基本方針としています。業績回復にともない、今後の配当の上積みも期待されるでしょう。
※1)2026年4月14日終値3,405円・予想配当125円で計算
※2)参照元:日本取引所グループ|株式平均・株式利回り(2026年3月)
※3)参照元:日本取引所グループ|2024年度決算短信集計【連結】《合計》(プライム・スタンダード・グロース)
参考元:株式会社ブリヂストン|2025年決算説明会(P32)
ブリヂストンの株主優待|なし

ブリヂストンには、株主優待がありません。
株主優待がもらえる銘柄を見たい方はこちらの「株のプロのアナリストが教える株主優待銘柄の探し方とおすすめ穴場銘柄8選」記事をご覧ください。
ブリヂストンと競合他社の業績比較|ゴム製品業界で国内トップ
ブリヂストンは世界トップクラスのタイヤメーカーとして、乗用車・トラック・航空機・鉱山建設車両など幅広い車両向けのタイヤを製造しています。
タイヤ以外にも産業用ホースや免震ゴムなど多角化事業も展開しています。
2025年通期の業績を国内主要3社で比較すると、ブリヂストンの規模感が際立ちます。
(百万円)
| 売上高 | 営業利益 | 純利益 | |
| ブリヂストン(5108) | 4,429,452 | 381,237 | 317,106 |
| 住友ゴム工業(5110) | 1,207,061 | 82,584 | 50,379 |
| 横浜ゴム(5101) | 1,234,959 | 152,901 | 105,398 |
参照元:各社2025年通期決算短信|ブリヂストン/住友ゴム工業/横浜ゴム
ブリヂストンの売上高は、競合2社それぞれの3倍以上の規模を誇ります。純利益は住友ゴムの約6.3倍、横浜ゴムの約3.0倍です。
世界市場でも、2024年のタイヤ市場シェア(売上高ベース)でミシュラン(14.1%)に次ぐ2位の13.6%を記録※しています。
国内外で圧倒的な事業基盤を持つブリヂストンは、継続的な株主還元を維持できる体力を備えた企業といえるでしょう。
※参照元:株式会社ブリヂストン|ブリヂストンデータ 2026(P7)
ブリヂストンの自己株式取得

2026年にブリヂストンは自己株式を実施しています。直近で実施された内容を、以下の表にまとめました。
| 取得株式の総数 | 12,603,100株 |
| 取得価額の総額 | 42,896,797,100円 |
| 取得方法 | 自己株式取得に係る取引一任契約に基づく市場買付 |
| 取得期間 | 2026年3月1日~2026年3月31日 |
参照元:株式会社ブリヂストン|自己株式の取得状況に関するお知らせ
また、ブリヂストンは1,500億円の取得価額を上限に、2026年2月17日〜2026年8月31日の期間で自己株式取得を行うと公表しています。
配当ねらいで個別株を検討するなら、買う前だけでなく保有中の判断も重要です。
配当利回りだけで銘柄を選ぶと、株価の下落や減配によって、思ったように資産形成が進まないこともあります。
そのため、個別株で資産形成を考える場合は、配当だけでなく、業績の見通しや分散、保有継続の判断まで含めて考えることが大切です。
一方で、
「どの銘柄を選べばいいかわからない」
「買った後にいつまで持つべきか判断できない」
と感じる方も少なくありません。
そのような方に向けて、ライジングブルでは売買判断をサポートするサービスを案内しています。
個別株の運用に不安がある方は、サービス内容をご確認ください。
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ブリヂストン株価に関するよくある質問
最後にブリヂストンの株価に関するよくある質問を紹介します。
ブリヂストンの株を100株買ったらいくら配当金がもらえますか?
2026年12月期の予想配当金(分割後)は1株あたり125円です。100株保有で年間12,500円(税引前)を受け取れます。
税引後の受取額は以下のとおりです。
【税引後に受け取れる配当金】
(125円×100株)×(1-20.315%)=約9,960円
なお、100株の取得に必要な投資額は約340,500円です(2026年4月14日終値3,405円で計算)。
ブリヂストンの株価は10年後どうなりますか?
10年後の株価を断言するのは、専門家でも困難です。
一方で、下記チャートを見ると、過去10年の終値は1,700円台から3,500円台の間を推移しており、長期では上昇基調にあります。

出典:Yahoo!ファイナンス|(株)ブリヂストン【5108】
ブリヂストンは創立100周年となる2031年に向けて「世界No.1の奪回」を掲げています。
プレミアムタイヤ事業の強化や事業再編効果の顕在化が株価回復の鍵を握るでしょう。
ブリヂストンの株価配当確定日はいつですか?
権利確定日は中間配当が2026年6月30日、期末配当が2026年12月31日です。
配当を受け取るには確定日の2営業日前までに株主名簿へ登録される必要があります。
2026年12月期の中間配当を受け取るには2026年6月26日(金)までの購入が目安です。証券会社によって買付日が異なるケースもあるので、余裕を持って注文しておきましょう。
ブリヂストンでの配当生活に向けたポイントは?
ブリヂストン予想配当利回り約3.67%※1は、東証プライム市場の平均(2.07%※2)を大きく上回る水準。そのため、配当生活を目指す投資家から注目される銘柄の一つです。
月3万円の配当収入を目指す場合、税引前の概算では約981万円の投資元本が目安となります。税引後では約1,231万円前後です。
【税引前の概算】年間36万円÷3.67%=981万円
【税引後の必要額】年間36万円÷(1-20.315%)÷3.67%=1,231万円
ブリヂストンは連結配当性向50%を目安に、安定的かつ継続的な増配を基本方針として掲げています。長期保有との相性が良い銘柄といえるでしょう。
※1)2026年4月14日終値3,405円・予想配当125円で計算
※2)参照元:日本取引所グループ|株式平均・株式平均利回り(2026年3月)
まとめ:急落しても高配当が続く、注目したい銘柄の一つ

ブリヂストンの株価は2026年2月の決算発表を境に下落トレンドに入りました。おもな理由は以下の3点です。
2026年通期純利益予想(3,400億円)がアナリスト予想を大きく下回った
構造改革費用の計上が営業利益を圧迫した
米国の関税リスクによる業績への不透明感が続いている
一方で2026年12月期の予想配当利回りは約3.67%と、東証プライム市場平均の約1.8倍を維持しています。6期連続増配も見込まれます。
世界タイヤ市場でも2位(13.6%)のシェアを持つ国内首位企業として、株主還元を継続できる体力は備わっているでしょう。
ただし、高配当利回りだけで判断せず、今期業績の達成と関税動向を確認しながら見極めるのが賢明でしょう。
銘柄選びの参考にしてみてください。



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