iDeCoで配当金はもらえる?制度の上手な活用方法を紹介

iDeCoで配当金はもらえる?制度の上手な活用法のイメージ

最近は、NISAやiDeCoといった制度が生まれ、貯蓄から資産形成へとお金の流れが変わってきています。

給与は据え置きでなかなか上昇しない中、インフレは進んでいるのでお金に働いてもらいたいと思う人は多いものです。

しかし、金融に関する制度は複雑で、いまいちピンとこない人もいるのではないでしょうか。

特にiDeCoは投資をする上でいくつかの制約があり、金融知識がない人にとってとっつきにくい印象があります。

今回はそんなiDeCoについて、配当金がもらえるのか否かや上手な活用方法をNISAとの違いを含めて説明します。

自分がiDeCoをやった方が良いのかどうか迷っている人はぜひ参考にしてください。

iDeCoで配当金はもらえるのか?

iDeCoで配当金はもらえるのか?のイメージ

まず、多くの人が気になるiDeCoで配当金がもらえるのかどうかについて説明します。

正確にはiDeCoは制度の名称であり、配当金はiDeCoの専用口座内で保有する金融商品から出るのか否かということになります。

iDeCoでも配当金は出る

結論からいえば、iDeCoの口座内で購入・保有する金融商品が投資信託の場合、配当金は出ます。

配当金は企業などが得た利益の一部を株主に還元する方法の一つですが、複数の企業の株式などで構成される投資信託においては、配当金と呼ばずに分配金と呼ばれます。

分配金は配当金と異なり、必ずしも企業が出した利益から出すものではないため、配当金とは区別されています。

投資家から集めた資金をそのまま分配金に回すタイプもあり、この場合タコ足配当と呼ばれ、分配金は出ても運用に回す資金が少ないため、利益は少ない投資信託などもあるので注意が必要です。

また、分配金は、その投資信託ごとに年に1回分配されるタイプや四半期ごとに分配されるタイプなどさまざまです。

分配金として受け取ったものに関しては、iDeCoでの運用中の利益に該当するため、非課税に該当します。

ちなみに、投資信託はすべて元本保証の商品ではありません。

分配金もすべての投資信託で出るものではなく、出るタイプのものと出ないタイプの投資信託があります。

分配金の有無については、投資信託の目論見書などで確認できます。

気になる場合は、投資信託を購入する前に見ておくと良いでしょう。

配当金は再投資に回る

注意しなければならないのは、iDeCoで保有する投資信託から得られる分配金はそのまま再投資に回ることになります。

したがって、株式等を購入して得られる配当金とは異なり、税金などがかかりません。

現在、株式等の.金融商品から得られる配当金には20.315%の税金がかかるため、非課税で運用できるのはiDeCoのメリットの一つです。

それゆえ、iDeCoでは分配金をそのまま自動で再投資に回すことができ、複利効果で投資のリターンを最大化することができます。

現金化できないのがデメリット

一般的な配当金のように税金が引かれることがないのはメリットですが、iDeCoの場合は原則再投資に回ってしまうので、現金で受け取ることができません。

利益が出ても投資家個人の裁量がないので、自分で投資判断をしたい人にとってはiDeCoの特性は制約に感じることでしょう。

iDeCoを利用する場合は、そうした条件を許容できるかどうかを慎重に検討する必要があります。

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配当金を受け取るには

配当金を受け取るには

投資をするならば、配当金という収益を手にしたいという人もいることでしょう。

配当金を受け取るためには、どうしたら良いかについて以下に説明していきます。

受け取り時には配当金分も受け取れる

iDeCoで運用している投資信託から得られる分配金を現金化できるのは、受け取り時です。

iDeCoは年金の一種であり、運用元本や運用益は原則60歳まで引き出すことができません。

言い換えれば、受け取る時には分配金分も受け取れるということです。

ただし、iDeCoの受け取り時は年金か一時金かもしくはそれらの併用かを選択することになります。

受け取り方によって使える控除が異なり、かかってくる税金も異なるのでどのようにiDeCoの資金を受け取るかも考えておく必要があります。

配当金を受け取るならNISA等の活用も検討を

したがって、定期的な収入のように配当金を受け取りたいという場合、iDeCo以外の口座で投資するのが向いています。

特定口座で取引をするのも良いですが、iDeCo同様に運用期間中の運用益などが非課税となるNISA制度を活用するのがおすすめです。

NISAであれば、つみたて投資枠と成長投資枠の2種類の口座枠を保有することができ、成長投資枠であればさまざまな金融商品を保有することができます。

NISAの口座内で保有する金融商品を運用して得られた配当金はすべて非課税で受け取れます。

2024年からスタートする新しいNISAでは、運用期間が無期限化したため、配当金を半永続的に非課税で受け取れるのが大きなメリットです。

投資資金に余裕があるならば、iDeCoとともに利用を検討すると良いでしょう。

配当金を受け取れる金融商品について

基本的に配当金を受け取ることができるのは、株式といった金融商品になります。

ただ、すべての株式で配当金が受け取れるわけではなく、配当金が出ない無配の株式もあります。

また株式は国内のものもあれば、海外のものもあります。

米国株式だと、配当金をドルで受け取る場合もあり、他の国の株式であれば現地通貨で配当金を受け取ることもあります。

現状iDeCoで受け取れるのは「分配金」であり、「配当金」を受け取ることはありません。

配当金を受け取りたければ、国内外の株式を購入できる口座で取引をする必要があります。

iDeCoの上手な活用方法

iDeCoの上手な活用方法のイメージ

iDeCoはいくつかの条件を備えた非課税優遇制度です。

iDeCoにはメリットもありますが、同時にデメリットもあるため、その特性をしっかり理解した上で利用を検討するべきです。

「老後資金」になることを意識する

まず、iDeCoは原則毎月拠出できる掛金を自分で選んだ投資信託等で運用していきます。

その際、運用時に得られた利益は非課税で運用でき、自動的に再投資に回りますが、途中で解約したりすることができません。

原則60歳になるまで引き出すことができないので、資金を活用するのは60歳以降ということになります。

つまり、iDeCoで資産形成した資金を利用するタイミングは、基本的に60歳以降であることを最初に頭に入れておくことが必要です。

すぐに使える資金を作るというより、老後に必要となる資金をプールしているようなイメージを持つと良いでしょう。

現役時代の給料等から将来の自分に仕送りをしている感覚で、iDeCoを活用しながら老後資金を無理なく作るような使い方がおすすめです。

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再投資による複利効果を活かす

iDeCo最大のメリットといえば、面倒な手間をかけずに資産形成ができる点です。

iDeCOは口座開設をして掛金の拠出設定などを行えば、毎月一定金額を金融商品に投じることができます。

毎年の運用状況もお知らせがきますし、金融商品の変更(=スイッチング)などは年1回自分で変更可能です。

多少時間はかかりますが、掛金の変更などもできるため、iDeCoに回す資金が少なくなった時など掛金の増減も上限額までは5,000円から1,000円単位で変更が可能です。

その上、運用期間中に得た利益はすべて非課税で再投資に回るため、長期的な運用を前提として複利効果を実感できます。

長く利用できればできるほど、投資のリターンを平均化できるため、利益の最大化が狙えます。

インフレなどが進む昨今ですが、複利効果を味方にできれば、資産の目減りを防ぎ、将来のお金の不安を解消できると言って良いでしょう。

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NISAとの併用も可能

iDeCoは老後資金等の備えに活用するのは向いてはいますが、今すぐに投資元本以上の利益を手にしたいといった希望には向いていない制度となっています。

もし、配当金などの収入を手にしたいと考えているならば、iDeCo以外の口座で株取引をする必要があります。

iDeCoと同じ非課税優遇制度のNISA制度などを活用すれば、通常配当金の受領時にかかる20.315%の税金を引かれずに配当金を受け取ることができるので、ぜひNISA制度も利用を検討してみましょう。

iDeCoとNISAは似た制度ですが、それぞれ特徴があり、特にiDeCoは老後資金等を作ることに向いています。

両方の制度は併用が可能なので、余剰資金がある場合は2つの制度を目的に合わせて利用するのが良いでしょう。

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まとめ

iDeCoの上手な活用方法のイメージ

iDeCoで得られる配当金が出るか否かといえば、「配当金は出ないが、分配金というう形で利益を得る」ことができます。

ただし、iDeCoの口座内で購入できる投資信託の中には、分配金を出す分配型の投資信託と無分配型の投資信託があり、分配金が支払われるのは分配型の投資信託のみです。

また、iDeCoで金融商品を保有した場合、分配金が直接支払われず、自動的に再投資に回されます。

それゆえ、投資家からすると、知らないうちに利益が回収されてしまうため、投資をしている感覚に乏しく、利益を得ている実感が得られないといったデメリットがあります。

特に現役世代は、住宅ローンや子どもの教育費などでお金がかかるので、配当金といった眼に見える形で利益を得たいと思う人もいることでしょう。

配当金という形にこだわるならば、NISAなどの他の口座で国内外の株式を保有する必要があります。

ただし、株式においても配当金が出るものと配当が出ない無配の株式があるので注意が必要です。

iDeCoの分配金が再投資に回る点については、長期的な積立投資をしていく上で、利益を最大化するのには適しています。

老後資金などの将来必要となるまとまった資金を作るのにはiDeCoは最適です。

もし、配当金も受け取りたいということなら、iDeCoとNISAを併用して非課税運用するといった手段もあります。

自分の目的に応じて、制度も上手く活用すれば、ストレスなく資産形成ができることでしょう。

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