武田薬品の配当金はいくら?2026年配当性向、利回りや支払い日を解説

武田薬品の配当金はいくらのイメージ

武田薬品工業株式会社(東証プライム:4502)は、約80ヵ国で事業を展開している日本の大手製薬会社です。本記事では2027年3月期(2026年4月〜2027年3月)の武田薬品の配当金額や支払い時期、配当性向、配当利回り、今後の見通しについて解説します。

2027年3月期の配当金は1株あたり年間204円の予想で、前期より4円の増配が見込まれています。武田薬品の株はNISAの成長投資枠でも購入できるので、非課税での運用も可能です。

武田薬品の配当金はいくら|1株あたり年間204円の予想

:武田薬品の配当金はいくらのイメージ

2027年3月期の武田薬品の配当金予想は1株あたり年間204円です。100株持っていれば、年間20,400円の配当金が見込めます。

予想どおり配当金が支払われれば、1株あたりの年間配当金は前期(2026年3月期)から4円増加します。直近5年分の配当金の推移を、以下の表にまとめました。

(1株あたり)

事業年度中間配当期末配当年間合計額
2027年3月期(予想)102円102円204円
2026年3月期100円100円200円
2025年3月期98円98円196円
2024年3月期94円94円188円
2023年3月期90円90円180円

参照元:武田薬品|株式情報・株主還元

100株分の配当金を受け取るためには、554,000円※の投資額が必要です。※2026年8月7日の終値(1株=5,540円)で計算。配当金には20.315%の税金が発生するので、100株を保有する株主には税引後の16,256円が支払われます。

【税引後に受け取れる配当金】(204円×100株)×(1−20.315%)=16,256円

配当金の税金や節税方法については、こちらの「配当金に税金はかからない?節税のコツや新NISAで非課税で受け取る方法を解説」の記事を参考にしてみてください。

武田薬品の配当金はいつもらえる|12月中旬と7月中旬

武田薬品の配当金はいつもらえるかのイメージ

武田薬品の2027年3月期の配当金は、中間と期末の合計2回にわけて支払われます。武田薬品の配当金が支払われる時期と権利確定日を、以下の表にまとめました。

2026年配当受取カレンダー

項目中間配当期末配当
権利付最終日2026年9月28日(月)2027年3月29日(月)
権利確定日2026年9月30日 (水)2027年3月31日(水)
配当支払予定日2026年12月中旬までに 2027年7月中旬までに

参照元:武田薬品|株式情報・株主還元

武田薬品の配当金を受け取るには、株主名簿への登録が必要です。反映に時間がかかるので、配当を受け取るためには基準日の2営業日前までに株を買いましょう。

ただし、証券会社によって買付日が異なるケースがあるため、できるだけ早めに注文を完了させるのが無難です。

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武田薬品の配当利回りと配当性向

武田薬品の配当利回りと配当性向

2026年3月期において、武田薬品の配当利回りは3.53%、配当性向は164.3%です。直近4年分の推移については、以下の表をご覧ください。

事業年度配当利回り配当性向
2026年3月期3.53%※164.3%
2025年3月期4.44%286.7%
2024年3月期4.49%204.2%
2023年3月期4.14%88.1%

 前年度以前は年度末株価に基づき算出、本年度は前日終値に基づき算出。
参照元:武田薬品|決算情報、みんかぶ|武田薬品工業 (4502)

武田薬品の株は「高配当株」としても注目されている銘柄です。

日経平均やプライム市場全銘柄の配当利回りは平均2.5%程度ですが、武田薬品の株は直近4年間にわたって4〜5%の高水準を維持しています。

また、2024年3月期・2025年3月期の配当性向は200%を超えており、利益の多くを株主に還元している状態でした。なお、2026年3月期は純利益の回復により配当性向が約164%まで低下しましたが、以前として高い還元傾向が続いています。

配当性向と配当利回りは、企業を評価するときに使う指標です。

配当利回り
購入した株価に対し、1年間でどれだけの配当を受けられるかを示す指標です。計算式は次のようになります。

配当利回り(%)=1株あたりの年間配当金額÷1株購入価額×100

配当性向
税金を差し引いた企業の純粋な利益である当期純利益のうち、配当に回される額を表した割合です。計算式は次のようになります。

配当性向(%)=1株あたりの配当額÷1株当たりの当期純利益×100

目安となる数値や詳しい計算方法については、配当利回りと配当性向とは?違いや計算式、目安となる数値を解説 記事で解説しています。

配当性向が高すぎる理由|減益でも増配し続ける配当方針

 

武田薬品の配当性向が高すぎる理由は、減益中でも累進配当を継続しているからです。

累進配当は、配当金を減らすことなく、維持または増配を続ける配当方針です。武田薬品は1988年から30年以上にわたり減配することなく、株主還元を継続してきました。

直近では、2024年3月期の純利益が減少したにもかかわらず、財務の改善を見込んで1株あたりの年間配当金を8円も増額しています。2027年3月期も年間204円への増配が予想されています。

ウェバー社長は「成長投資」と「株主への利益還元」を続ける方針を表明しており、武田薬品は今後も累進配当を続けていく見込みです。

競合他社との比較|日本の5大製薬会社

 

2026年3月期の武田薬品の配当利回りと配当性向を、競合他社と比較しました。

会社名配当利回り配当性向
武田薬品(4502)3.53%165.3%
アステラス製薬(4503)3.37%47.9%
第一三共(4568)3.57%51.6%
大塚ホールディングス(4578)1.58%※20.4%※
中外製薬(4519)1.86%※103.1%※

※12月期決算のため、2025年12月決算の数値を記載
参照元:ヤフーファイナンス

武田薬品の配当利回りは引き続き5社中トップですが、順位には大きな変化がありました。

とくに、第一三共は2026年3月期実績では最下位でしたが、現在は武田薬品に肉薄する2位まで上昇しています。第一三共は2026年3月期に年間配当を78円に増配しており、利回り上昇が一要因と思われます。

一方、大塚ホールディングスは2025年12月期に大幅増益・増配(年間140円、前期比+20円)となったものの、株価上昇の方が大きく、利回りは5社中もっとも低い水準にとどまっています。

武田薬品の利回りが依然トップとはいえ、以前ほど競合との差は大きくありません。配当利回りだけでなく、配当性向や業績動向もあわせて確認することをおすすめします。

アステラス製薬の配当金については、こちらの「アステラス製薬の配当金はいつもらえる?利回りや配当性向が高い理由を解説」記事を参考にしてみてください。

武田薬品の株主優待|なし

武田薬品の株主優待のイメージ

武田薬品は、株主優待を実施していません。しかし、30年以上も減配せず、配当金を出し続けている企業です。今後も累進配当を維持する方針なので、武田薬品の株を持っていれば長期的に配当益を狙える可能性があります。

株主優待を優先したい方は、こちらの「【お得な株主優待】初心者でも購入しやすい人気銘柄5選」記事を参考にしてみてください。

武田薬品の業績

武田薬品の業績のイメージ

2026年3月期(2025年4月1日〜2026年3月31日)を含む、過去5年分の業績を以下の表にまとめました。

(単位:百万円)

← 表は横にスクロールできます →
決算情報売上高営業利益経常利益純利益
2026年3月期4,505,7206,217ー※△152,390
2025年3月期4,581,551342,586175,084107,928
2024年3月期4,263,762214,07552,791144,067
2023年3月期4,027,478490,505375,090317,017
2022年3月期3,569,006460,844302,571230,059

※IFRS基準のため経常利益に相当する開示区分が確認できず未掲載

参照元:武田薬品|決算短信

武田薬品の2026年3月期は、売上収益は4兆5,057億円(前期比▲1.7%)とやや減少しましたが、これはADHD治療薬「ビバンセ」の米国後発品との競合が主な要因です。一方、営業利益は4,087億円(前期比+19.3%)、当期利益は1,920億円(前期比+77.6%)と、コスト削減や事業構造の見直しにより大幅な増益となりました。

なお、2024年3月期は特許切れに伴う後発品の影響で純利益が前期比54.6%減。2025年3月期も同様の影響で純利益が前年比25.1%減となる業績悪化が続いていましたが、2026年3月期に増益へ転じています。

2027年3月期の業績見通しは、2026年7月30日発表の第1四半期決算時点でも変更されていません。会社予想は売上収益4兆6,400億円(前期比+3%)、営業利益4,200億円(同+3%)ですが、為替ヘッジ等にかかる金融費用の増加や事業構造再編費用(約1,700億円)の計上により、純利益は1,660億円(同▲13%)に減少する見込みです。

武田薬品の事業内容

武田薬品の事業内容のイメージ

武田薬品のおもな事業内容は、以下の6分野です。

それぞれ紹介します。

消化器系・炎症性疾患

 

武田薬品は、消化器疾患に対する治療薬を開発しています。また、炎症性疾患の分野でも専門性を広げており、おもな対象疾患は以下のとおりです。

  • 乾癬
  • 進行肝疾患
  • 神経性胃炎
  • 炎症性腸疾患
  • セリアック病

2025年3月期の消化器系疾患の売上収益は、前期より1,408億円増加しました。

希少疾患

患者数の少ない病気に対して、新薬の研究や治療法の開発などを進めています。具体的な病気の種類として、以下が挙げられます。

  • 希少免疫疾患
  • 希少出血性疾患
  • ライソゾーム蓄積症(LSD)
  • 移植後サイトメガロウイルス(CMV)

2025年3月期の希少疾患の売上収益は、前期より644億円増加しています。

血漿分画製剤

血漿分画製剤(けっしょうぶんかくせいざい)とは、人間の血液中にある「血漿(けっしょう)」とよばれる成分から作られる医薬品です。おもに、免疫不全や慢性疾患の方に使用されます。2025年3月期の血漿分画製剤の売上収益は、前期より1,290億円増加しました。

オンコロジー(がん)

武田薬品はオンコロジー(がん)に対する治療にも注力しています。対象疾患の一部は、以下のとおりです。

  • 胸部腫瘍
  • 血液腫瘍
  • 消化器腫瘍

2025年3月期のオンコロジーの売上収益は、前期より981億円増加しました。

ニューロサイエンス(神経精神疾患)

神経科学の分野では、睡眠障害やアルツハイマーなどの治療法を研究・開発しています。2025年3月期のニューロサイエンスの売上収益は、前期より612億円の減少。それでも、睡眠障害や神経変性疾患で悩む方の治療を目指し、今後もニューロサイエンス分野での事業を続ける見込みです。

ワクチン

世界中の感染症を防ぐために、武田薬品はワクチンを開発中です。デング熱や新型コロナウイルス感染症に対するワクチンは需要が高く、2026年3月期のワクチンの売上収益は前年から42億円増加しています。

武田薬品と競合他社の業績比較

おさえておきたい投資信託の基本のイメージ

武田薬品と競合他社の業績を比較してみましょう。2026年3月期の業績は、以下のとおりです。

(百万円)

← 表は横にスクロールできます →
会社名売上高営業利益経常利益純利益
武田薬品(4502)4,505,7206,217-142,355-152,390
アステラス製薬(4503)2,139,245382,633376,587291,535
第一三共(4568)2,123,045258,047292,391279,728
大塚ホールディングス(4578)2,468,892479,375468,037363,150
中外製薬(4519)1,257,941598,833597,807434,012

※2025年12月期の業績を記載

参照元:みんかぶ

2025年3月期において、武田薬品の売上高は競合他社を大きく上回る結果となりました。とくに、武田製薬の事業領域は競合よりも広く、5つの事業分野(ニューロサイエンス事業を除く)で売上が伸びています。

しかし、後発品の誕生や新型コロナワクチンの需要減少や主力のADHD(注意欠陥・多動性障害)治療薬「ビバンセ」の特許切れや税負担の増加などの影響を受け、純利益では最下位の成績です。

それでも、2026年3月期の純利益は1,920億円(前年比+77.6%)に増加し、2027年3月期は事業構造再編費用等の影響で純利益1,660億円(前期比▲13%)に減少する見込みです。

武田薬品の株価

株式投資とはのイメージ

武田薬品の株価は、5,540円です。(2026年8月7日終値)。以下のチャートでは、直近10年間の株価の推移を示しています。

武田薬品【4502】直近10年間の株価の推移

出典:Yahoo!ファイナンス|武田薬品【4502】

2015年頃、武田薬品の株価は6,000円前後で取引されていました。しかし、2018年にアイルランドの大手製薬会社「シャイアー」の買収に伴い、多額の負債が発生。財務状況が不安視され、株価は4,000円台まで下落しました。

さらに、2020年の新型コロナウィルス感染症によって株式市場が全体的に下がり、武田薬品の株価も3,000円台前半まで下落しています。それでも、武田薬品の「累進配当」が高く評価され、2023年には4,500円台まで回復。2025年5月現在は4,000円前後で取引されていましたが、その後さらに上昇し水準を切り上げています。

 藤村哲也 ライジングブル投資顧問アナリスト

武田薬品は「株価の急成長を狙う株」というより、「配当を受け取りながら、新薬の成長を待つ株」です。2027年3月期は本業利益が少し弱い見通しなので、配当だけを見て安心するのではなく、①配当が維持されるか、②新薬3候補の承認・上市が順調か、③Core営業利益の減少がどこで底打ちするか、④AMITIZA訴訟が想定以上に悪化しないかの4点を確認していくのが大切です。

また、武田薬品と競合他社の株の値動きについては、以下の表を参考にしてみてください。

← 表は横にスクロールできます →
会社名現在の価格年初来高値年初来安値
武田薬品(4502)5,540円
(以下26/8/7終値)
6,033
(26/4/2)
4,710
(26/6/4)
アステラス製薬(4503)2,327円2,717
(26/4/8)
2,041
(26/6/11)
第一三共(4568)2,7523,625
(26/1/13)
2,390
26/06/05
大塚ホールディングス(4578)12,70512,795
(26/8/10)
8,671
(26/1/6)
中外製薬(4519)6,85710,700
(26/2/25)
6,575
(26/8/4)

参照元:Yahoo!ファイナンス|日本株

武田薬品の自己株式取得

株式投資

武田薬品は自己株式取得を実施しています。直近での実施情報は以下のとおりです。

  • 対象:普通株式
  • 取得総数:2,850万株(上限)
  • 取得価額の総額: 1,000億円(上限)
  • 取得期間:2025年3月17日〜2025年5月31日

参照元:武田薬品|自己株式の取得状況及び取得終了に関するお知らせ

また、過去に何度も自己株式取得を実施しているので、今後も株主還元の一環として行う可能性があります。

配当ねらいで個別株を検討するなら、買う前だけでなく保有中の判断も重要です。
配当利回りだけで銘柄を選ぶと、株価の下落や減配によって、思ったように資産形成が進まないこともあります。
そのため、個別株で資産形成を考える場合は、配当だけでなく、業績の見通しや分散、保有継続の判断まで含めて考えることが大切です。

一方で、
「どの銘柄を選べばいいかわからない」
「買った後にいつまで持つべきか判断できない」
と感じる方も少なくありません。

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まとめ

武田薬品の配当まとめ

本記事では、武田薬品の配当金について解説しました。2026年3月期の実績で、武田薬品の配当金は1株あたり年間200円でした。100株で年間20,000円が支払われ、実際に振り込まれる金額は税引後の15,937円です。2027年3月期は年間204円への増配が予想されています。
2022〜2025年3月期の配当利回りは4〜5%を維持していましたが、株価上昇により現在の利回り(2026年8月10日時点の株価5,585円ベース)は約3.58%まで低下しています。それでも日経平均やプライム市場全銘柄の平均(約2.5%)は上回っており、武田薬品の株は引き続き「高配当株」として注目されています。
2026年3月期は純利益が回復し、配当性向も約164%まで低下しました。武田薬品は累進配当を続けながら、今後も株主への利益還元を行うことが期待されます。
銘柄選びの参考になれば幸いです。

※本記事は特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。株式投資には元本割れのリスクがあります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。記載の業績・配当データは2026年8月7日時点の情報を基本としつつ、配当利回り・株価など更新頻度の高いデータは2026年8月10日時点の最新情報に更新しています。最新の情報は各企業のIR資料等でご確認ください。

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