
最近は資産形成の一環として株式投資をする人が増えてきました。経済誌やネット上でもさまざまな観点から株式投資の魅力が語られています。これから投資を始める人向けの情報も豊富になってきています。
特に女性誌などでは株主優待をもらえる企業の特集が組まれていたりします。投資をするなら、お得な株主優待をもらいたいと思う人は多いことでしょう。
この記事では、株主優待の基本的なことから投資初心者にもおすすめの株などを紹介します。
これから投資を始めてみたい人は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
そもそも株主優待とは?
まずは、株主優待の基本について解説します。
最近はよく耳にするようになった言葉ですが、株主優待がどのようなものであるかを知らないと不利益を被ることもあるので注意が必要です。
株主優待の種類やもらうための条件をきちんと把握、お目当ての株主優待をしっかりもらえるようにしましょう。
株主優待の基礎知識
株主優待とは、企業が株主に向けて自社製品などを送る制度のことです。
海外にはなく、日本独自の制度となっています。
株主優待は企業の義務ではなく、任意の制度のため、すべての企業が実施しているわけではありません。
ただ、自社製品やサービスの認知度向上のためなど、さまざまな理由で株主優待を実施している企業が多いです。
株主にとっては、自分が投資している企業の事業内容をより詳しく知ることができるといったメリットがあります。
株主優待を実施する理由
企業が株主優待を実施する理由はいくつかあります。主な理由は以下の通りです。
・企業自体の認知度を高めるため
・企業が販売する製品やサービスを知ってもらうため
・株主数を確保するため
基本的に株主優待を行うと、株主優待目当てで株主が増えます。
上場基準を維持するために一定の株主数を確保したい場合に株主優待を実施することがあります。
また、株主優待のために株価を保有し続ける株主がいる=株価の安定にもつながります。
あとは、株主優待を実施することで、企業自体やその製品・サービスへの宣伝効果が期待できます。
自社製品やサービスであれば、原価で株主に提供できるため、コストを抑えて宣伝できる点は企業にとってのメリットといえるでしょう。
株主優待をもらうための条件
株主優待をもらうためには条件があります。
その企業の株主になることですが、株主優待を受け取るための必要株数はその企業ごとに異なります。
最低単元株の100株を必要とすることが多いです。
また、株主優待をもらうには権利確定日に株主であることを企業に知らせる必要があります。
したがって、権利確定日に株主として株主名簿に名前が記載されているかどうかが基準となります。
これにより、権利確定日前後は株価の変動が激しいこともあるので、注意しましょう。
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投資初心者におすすめの株主優待を実施する企業を5つご紹介します。(株価情報などは2024年1月19日現在)
初心者向けとして、ある程度知名度がある企業がおすすめです。
みんなに認知されている企業は、多くの株主を抱えており、株価も安定しているので投資初心者でも株式を保有しやすいというメリットがあります。
1.イオン(8267)
イオン(8267)は国内大手総合スーパーを運営する企業です。郊外にはイオンスタイル等の大型店舗、都心にはまいばすけっとなどの小規模店舗を展開しています。使える優待が充実しており、普段の買い物にイオンを利用している人などにうってつけの優待内容となっています。
<基本情報>
銘柄名 | イオン(株) |
株価 | 3,507円 |
必要株数 | 100株 |
最低投資金額 | 350,700円 |
配当利回り | 1.11% |
優待権利確定月 | 2月・8月 |
特色 | イオン系列で使える買い物券などがもらえます。年2回優待が実施されるのでお得度も高いです。 |
優待内容 | ①半期100万円までのお買上金額に対し、保有株に応じた返金率でキャッシュバック。 100株以上…3% 500株以上…4% 1,000株以上…5% 3,000株以上…7% ※利用可能店舗において、指定のお支払方法の買上時に、オーナーズカードを提示することで特典適用。 ②毎月20・30日のお客様感謝デーはさらにお得(お支払い時5% OFF特典あり) ③2月末時点の株主名簿に基づき3年以上継続保有、1,000株以上所有でイオンギフトカードを進呈。 1,000株以上…2,000円 2,000株以上…4,000円 3,000株以上…6,000円 5,000株以上…10,000円 |
2. 日本マクドナルドホールディングス(2702)
日本マクドナルドホールディングス(2702)は、国内最大手のハンバーガーチェーンです。米国に本社を置いており、米国本社の影響を受けやすい部分はありますが、多くの株主に支えられている企業です。業績も好調で、家族みんなで使える株主優待が人気の企業でもあります・
<基本情報>
銘柄名 | 日本マクドナルドホールディングス |
株価< | 6,700円 |
必要株数 | 100株 |
最低投資金額 | 670,000円 |
配当利回り | 0.63% |
優待権利確定月 | 6月・12月 |
特色 | マクドナルドで使える商品引換券がもらえます。まとめて利用してもよし、個別に単品注文で使うもよしで使い勝手の良い株主優待です。 |
優待内容 | バーガー類・サイドメニュー・ドリンクの商品引換券が6枚ずつで1冊(継続保有半年以上) 100株以上…1冊 300株以上…3冊 500株以上…5冊 ※継続保有半年以上:2023年12月末と2024年6月末の株主名簿に2回連続して100株以上保有する株主として記載されていること。 ※2024年12月末以降は、継続保有1年以上が条件。(6月末および12月末の自社株主未簿に、同一株主番号で3回以上連続して100株以上の保有が記載または記録されていること。) |
3. クリエイト・レストランツ・ホールディングス(3387)
クリエイト・レストランツ・ホールディングス(3387)は、磯丸水産やしゃぶ菜など複数の飲食店を経営する飲食業の企業です。最近は一括運営のフードコートなどの開発にも携わっています。居酒屋や各種専門店、カフェなど業態がさまざまあり、業績変動の激しい業界ですが安定した経営をしている点でも魅力のある企業です。
<基本情報>
銘柄名 | クリエイト・レストランツ・ホールディングス |
株価 | 1,137円 |
必要株数 | 100株 |
最低投資金額 | 113,700円 |
配当利回り | 0.62% |
優待権利確定月 | 2月・8月 |
特色 | 外食優待として、経営しているお店で使える食事券がもらえます。500円ごとに使えて、利用用途が豊富で人気の株主優待の一つです。 |
優待内容 | お食事券 100株以上…2,000円分 200株以上…4,000円分 400株以上…6,000円分 600株以上…8,000円分 1,000株以上…10,000円分 3,000株以上…16,000円分 6,000株以上…24,000円分 9,000株以上…30,000円分 上記に加え、1年以上継続保有特典がある。 400株以上…2,000円分 3,000株以上…4,000円分 6,000株以上…6,000円分 9,000株以上…8,000円分 |
4.良品計画(7453)
良品計画(7453)は、生活雑貨や衣料品を販売する無印良品を経営する企業です。洗練されたデザインのグッズなどに多くのファンがいます。現在、半数以上が海外店舗となっており、海外展開も積極的に行なっている企業でもあります。
銘柄名 | 良品計画 |
株価 | 2,377.5円 |
100株 | |
最低投資金額 | 237,750円 |
配当利回り | 1.77% |
優待権利確定月 | 2月・8月 |
特色 | 無印良品で常時利用できる割引カードがもらえます。キャンペーン期間などを気にせずにMUJIの商品を購入できるとあって優待親切後は株価も好調に推移しています。 |
優待内容 | 100株以上…5%割引優待カード1枚 |
5. ウエルシアホールディングス(3141)
ウエルシアホールディングス(3141)は、ドラッグストア「ウエルシア薬局」などを経営する企業です。調剤薬局を併設しており、24時間営業を強みとして持っています。最近ではウェル活といったポイントを駆使した買い物などでも注目を集めており、国内最大手のドラッグストアチェーンとして安定した経営が続いています。
<基本情報>
銘柄名 | ウエルシアホールディングス |
株価 | 2,389円 |
必要株数 | 100株 |
最低投資金額 | 238,900円 |
配当利回り | 1.35% |
優待権利確定月 | 2月 |
特色 | ウエルシアグループの店舗で使える買い物券がもらえます。近くに店舗がない場合などは希望によりお米やTポイントなどに交換が可能となっています。 |
優待内容 | 株主優待券(お買物券) 100株以上…3,000円分 500株以上…5,000円分 1,000株以上…10,000円分(5,000円分×2冊) ※グループ会社各店舗のお買物にご利用可。 ※希望により、優待券の代替品との交換が可能。以下の商品の中から選択。 ①新米(新潟産 こしひかり) ②カタログギフト ③ポイント 100株以上……①1.5kg ②3,000円相当 ③3,000ポイント 500株以上……①10kg ②5,000円相当 ③5,000ポイント 1,000株以上…①20kg ②10,000円相当 ③10,000ポイント |
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まとめ
投資初心者は、何を買ったらよいか分からないという人も多いことでしょう。しかし、最近はさまざまな媒体で株式投資について紹介されています。
最初は株主優待のお得さなどに惹かれて投資を始めたという人も多いです。
株主優待は企業の認知度をあげたり、自社製品・サービスを広く知ってもらうために実施されており、多くの日本企業が採用しています。
どの株主優待銘柄を選んだら良いか迷ってしまう場合、まずは自分が身近に利用している企業に投資するというのも一つの手です。
後悔しない株主優待の選び方として、自分が使える優待かどうかは確認しておくと良いでしょう。
認知度の高い企業であれば、突然倒産する危険性なども低いので、投資初心者でも安心して保有できます。
手始めに、今回紹介したようなよく知られた企業の株を購入し、株主優待でお得感を味わってみると株式投資の良さも実感できるのではないでしょうか。
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