JTの配当金は100株でいくら?利回りや支払日、配当が高い理由を解説

JTのイメージ

本記事では、JT(東証プライム:2914)の配当金額や利回り、支払い時期、業績について解説します。

JT(日本たばこ産業株式会社)は、たばこや医薬品、加工食品などの合計7グループ体制で事業を行っている日本のたばこメーカーです。

2025年12月期の配当金は1株あたり年間194円と、3期連続で同じ金額が見込まれています。

JTの株はNISAの成長投資枠でも購入できるので、非課税での運用も可能です。

JTの配当金はいくら|1株あたり年間194円

配当金はいくらのイメージ

2025年12月期のJTの配当金は、1株あたり年間194円です。100株持っていれば、年間19,400円の配当金がもらえます。

100株での配当を受け取るためには、408,900円※の投資額が必要です。※2025年4月11日の終値4,089円で計算

予定どおり配当金が支払われれば、3期連続で同じ金額となります。直近5年分の配当金の推移を、以下の表にまとめました。

(1株あたり)

事業年度中間配当期末配当年間合計額
2025年12月期97円(予想)97円(予想)194円(予想)
2024年12月期97円97円194円
2023年12月期94円100円194円
2022年12月期75円113円188円
2021年12月期65円75円140円

参照元:JTウェブサイト|株主還元方針・配当

配当金には20.315%の税金がかかるので、実際に支払われる金額は15,458円です。

【税引後に受け取れる配当金】(194円×100株)×(1−20.315%)=15,458.89円

配当金の税金や節税方法については、こちらの配当金に税金はかからない?節税のコツや新NISAで非課税で受け取る方法を解説」の記事を参考にしてみてください。

JTの配当金はいつもらえる|9月上旬と3月下旬

JTのイメージ

JTの2026年3月期配当金は、中間と期末の合計2回にわけて支払われます。JTの配当金が支払われる時期と権利確定日を、以下の表にまとめました。

項目中間配当期末配当
権利確定日6月30日12月31日
支払い時期9月上旬3月下旬

JTの中間配当金を受け取るには、株主名簿への登録が必要です。反映に時間がかかるので、権利確定日の2営業日前の2025年6月26日15:30までに株を買いましょう。

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JTの配当利回りと配当性向

配当利回りと配当性向のイメージ

2025年12月期において、JTの配当利回りは4.56%、配当性向は76.5%の予想です。

日経平均やプライム市場全銘柄の配当利回りは平均2.0〜2.5%前後ですが、JTの配当利回りは過去4年間で4〜7%の高水準を維持しています。

直近5年分の推移については、以下の表をご覧ください。

事業年度配当利回り配当性向
2025年12月期4.56%(予想)76.5%(予想)
2024年12月期4.65%192.2%
2023年12月期6.19%71.4%
2022年12月期7.86%75.4%
2021年12月期6.47%73.4%

参照元:JTウェブサイト|決算短信

JTはなぜ高配当なのか|国内外のたばこ市場でシェア率が高い

 

JTが高配当であるおもな理由は、以下のような国内外のたばこ市場で高いシェア率を占めているからです。

2024年12月期においても、主要な海外市場ではシェア率が伸び続けています。また、JTは配当性向の目安を75%としており、株主還元に積極的です。

今後も業績が大幅に落ち続けなければ、高配当を継続する可能性が高いでしょう。

競合他社との比較

 

以下の表では、2025年のJTの配当利回りと配当性向を、競合他社と比較しました。

(2024年12月期実績)

会社名配当利回り配当性向
JT(2914)4.65%192.2%
キリンHD(2503)3.3%98.78%
味の素(2802)※2024年12月期実績1.35%44.2%

参照元:みんかぶ

JTの配当利回りは、競合他社より高い水準を維持しています。配当性向と配当利回りは、企業を評価する指標として使います。

← 表は横にスクロールできます →
配当性向(%)配当利回り(%)
概要税金を差し引いた企業の純粋な利益である当期純利益のうち、配当に回される額を表した割合購入した株価に対し、1年間でどれだけの配当を受けられるかを示す指標
計算式1株当たりの配当額÷1株当たりの当期純利益×1001株当たりの年間配当金額÷1株購入価額×100

目安となる数値や詳しい計算方法については、こちらの「配当利回りと配当性向とは?違いや計算式、目安となる数値を解説」記事で解説しています。

JTの株主優待|なし

JTの株主優待

JTは株主優待を実施していません。

以前は、飲料や食料などの優待品がありましたが、2023年を最後に株主優待制度が廃止されました。

その分、JTは高配当を維持し続けており、配当性向も70%以上と高水準です。

今後も配当金での株主還元を続ける可能性が高いでしょう。

株主優待が受けられる株を探しているときは、こちらの「【お得な株主優待】初心者でも購入しやすい人気銘柄5選」記事を参考にしてみてください。

JTの業績

株式市場を調査するイメージ

2020年12月期はコロナ禍による外出自粛の影響を受け、JTの業績は減少しています。しかし、その後はたばこ事業での売り上げが回復したことで、徐々に業績が伸びました。

2023年12月期には純利益が過去最高となる約4,822億円を記録し、配当金が194円まで増配されています。

しかし、2024年12月期はカナダでの健康リスク訴訟に伴い、訴訟損失引当金として3,756億円を計上。

2024年12月期の純利益は前期比で63%減となり、純利益の大幅な減少を招きました。ただ、上記の損失は会計上であり、実際には20〜30年かけて徐々に支払う予定です。

そのため、直近での業績への影響は抑えられ、2025年12月期におけるJTの純利益は前年比151.1%増の4,500億円が見込まれています。

過去5年分のJTの業績を以下にまとめました。

← 表は横にスクロールできます →
決算情報売上高営業利益経常利益純利益
2024年12月期3,149,759323,461233,766179,240
2023年12月期2,841,077672,410621,601482,288
2022年12月期2,657,832653,575593,450442,716
2021年12月期2,324,838499,021472,390338,490
2020年12月期2,092,561469,054420,063310,253

参照元:JTウェブサイト|決算短信

JTの事業内容

JTの事業内容

JTが行っているおもな事業は、以下の7つの分野です。

それぞれ見ていきましょう。

たばこ事業

 

JTの主力事業は、たばこ事業です。

世界130以上の国と地域でたばこの製造・販売を行っており、紙巻たばこや加熱式たばこ、無煙たばこといったさまざまな製品を提供しています。

「メビウス」「セブンスター」「ピアニッシモ」など、喫煙者の嗜好やライフスタイルに合わせた製品を開発しています。

2024年12月期の自社たばこ製品売上は2兆7,786億円で、前期より12.1%伸びました。

共存に向けた取り組み

 

JTは喫煙者と非喫煙者がともに心地よく過ごせる環境づくりを目指しています。

活動内容の一例は、以下のとおりです。

  • 分煙環境の整備
  • 分煙コンサルティング活動
  • 歩きたばこ・ポイ捨て防止を呼びかけるマナー啓発活動

たばこによる社会課題解決を目指し、加熱式たばこのリスク低減製品の開発にも取り組んでいます。

医薬品事業

 

医薬品分野では、オリジナル新薬の研究開発を行っています。

グループ会社「アクロス・ファーマ社」や「鳥居薬品」と連携し、研究から製造、販売までを一貫して手がける体制を作りました。

とくにがん領域では、独自の低分子創薬技術を活かし、国際共同治験にも積極的に参画中です。

加工食品事業

 

冷凍常温食品や調味料など、幅広い商品を開発・製造・販売しています。

グループ会社であるテーブルマークでは、冷凍うどんやパックごはんなどを提供。安全・安心を追求した製造体制と、消費者のライフスタイルに寄り添う商品開発に力を入れています。

2024年12月期の加工食品事業の売上高は1,572億円で、前期より33億円も増加しました。

サステナビリティ

 

JTは環境・社会・ガバナンス(ESG)に配慮し、持続可能な事業展開を進めています。

たとえば、温室効果ガス排出量については、2030年までに2019年比で47%削減するのが目標です。

結果、2024年にはCDP(気候変動対策に関する国際的評価機関)の最高評価である「Aリスト」に6年連続で選ばれました。

スポーツ

 

JTグループは、スポーツ関連の事業も展開中です。

  • ゴルフ日本シリーズJTカップ(2024年)
  • 男子バレーボールチーム「広島サンダーズ」
  • 女子バレーボールチーム「大阪マーヴェラス」

競技力の向上とともに、スポーツの魅力を広く発信中です。

文化支援

 

JTは文化支援も行っています。具体的な活動内容は、以下のとおりです

  • 将棋のプロ公式戦やこども大会を主催
  • たばこと塩の歴史と文化を紹介する「たばこと塩の博物館」
  • オーケストラへの助成や公演を行う「アフィニス文化財団」への支援
  • 生きものを通じて自然や生命、人間について考える「JT生命誌研究館」

さまざまな文化の価値を維持するために、JTグループは支援を継続しています。

JTと競合他社の業績比較

JTと競合他社の業績比較のイメージ

JTと競合他社の業績を比較してみましょう。前期(2024年12月期)の業績は、以下のとおりです。

← 表は横にスクロールできます →
会社名売上高営業利益経常利益純利益
JT(2914)3,149,759323,461233,766179,240
キリンHD(2503)2,338,385125,340139,72158,214
味の素(2802)※2024年3月期1,439,231146,682142,04387,121

参照元:みんかぶ

JTは競合他社より高い業績をあげている企業です。

日本や海外(台湾やイタリア、フィリピンなど)のたばこ市場で高いシェア率を誇るため、業績が安定しています。

一方で、味の素は調味料・アミノ酸分野で、キリンホールディングスは飲料・医薬分野での強みがあります。

JTは医薬や加工食品など、たばこ以外の事業も展開しており、グローバル企業としての評価も高いです。

「たばこ×医薬×食品」の複数事業をかけあわせることで、JTは他社と異なる立ち位置を確立したと言えるでしょう。

キリンHDの配当金や業績については、こちらの「キリンの配当金は20年以上減配なし!いつ、いくらもらえるのかを解説」記事を参考にしてみてください。

JTの株価

初心者でも始めやすい株の短期売買とは?メリット・デメリットのイメージ

JTの株価は、4,089円(2025年4月11日終値)です。以下のチャートでは、直近10年間の株価の推移を示しています。

JT直近10年間の株価の推移のチャート表

出典:Yahoo!ファイナンス|JT【2914】

2015年頃、JTの株は4,000円前後で取引されていました。しかし、2020年に新型コロナウイルスが世界的に流行し、JTの株価は一時2,000円台前半まで下落。

その後、再びたばこ事業の安定性や海外市場での業績が評価され、株価は徐々に回復しました。2024年3月28日には4,200円を記録し、2025年4月現在は4,000円前後で取引されています。

 JTはディフェンシブな銘柄であり、業界屈指の高配当で知られています。配当性向75%前後を目安に株主還元を行う方針を掲げており、この方針は2026年12月期まで維持する計画です。そのため、投資初心者が安定配当を得ながら投資経験を積む銘柄としては適しています。

 

ただし、2024年度はカナダ子会社の訴訟和解に伴う特別損失計上で一時的に配当性向が192%まで跳ね上がり、減配リスクの指摘が出ていました。たばこに絡んだ訴訟等のリスクは引き続き存在するため、今後も業績等には目を配ることが大切です。

藤村 哲也

 

JTと競合他社の株の値動きについては、以下の表を参考にしてみてください。

← 表は横にスクロールできます →
会社名現在の価格年初来高値年初来安値
JT(2914)4,089円
(以降2025/4/11終値)
4,200円(2025/3/28)3,700円(2025/2/20)
キリンHD(2503)2,108円2,129円(2025/3/27)1,902円(2025/1/17)
味の素(2802)2,812円3,270円(2025/2/4)2,636円(2025/4/7)

参照元:Yahoo!ファイナンス|日本株

JTの自己株式取得

株式投資に役立つ指標とはのイメージ

2024年12月期において、JTは自己株式取得を実施していません。JTが過去に実施した自己株式取得の詳細については、以下の表を参考にしてみてください。

← 表は横にスクロールできます →
取得期間取得株式数取得金額
2019年2月~3月17,787,600株49,999,903,350円
2015年2月~3月26,896,200株99,999,695,750円
2013年2月86,805,500株249,999,840,000円
2011年2月~3月13,437,000株19,999,745,500円

引用:JTウェブサイト|株主還元方針・配当

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まとめ

JTの配当についてのまとめのイメージ

本記事では、JTの配当金について解説しました。2024年12月期において、JTの配当金は1株あたり年間194円が予定されています。

100株で年間19,400円ですが、実際には税引後の15,458円が振り込まれる予定です。

直近4年間で見ると、JTの配当利回りは4〜7%を維持し続けており、配当性向も70%以上という高い水準です。

前期の業績は下がっていますが、JTは国内外のたばこ市場でのシェア率が高いうえに、たばこ以外にもさまざまな事業を展開しています。

2025年12月期は純利益が回復する見込みなので、今後もJTの株を持っていれば、高配当を受け取れる可能性があります。

銘柄選びの参考になれば幸いです。

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