つみたて先進国株式の特徴と評価を徹底解説 NISAのメリットもわかる

つみたて先進国株式の特徴と評価をしているイメージ

2024年1月より新しいNISA制度がスタートします。これを機に新たに投資を始めたいと考える方が増えているようです。

投資初心者に取り組みやすい投資が積立投資です。積立投資は証券会社によっては数百円からという少額で投資信託を購入できるため、投資の始めの一歩として人気があります。

積立頻度は、毎月同額の積立が一般的ですが、証券会社によっては毎日や、ボーナス月に通常積立に上乗せして積立ができるなど、個々の事情に合わせて様々な投資スタイルから選べます。

その一方で、積立投資のしくみ自体を理解しても、実際にどの投資信託を選べばいいのかわからないという声を聞きます。

そこで、本記事では、NISAの対象投資信託である「つみたて先進国株式」の特徴や評価を検証しながら、投資信託を選ぶ際に確認しておきたいポイントを解説します。

つみたて先進国株式はどんなファンド?

つみたて先進国株式はどんなファンドのイメージ

つみたて先進国株式の特徴

つみたて先進国株式は三菱UFJアセットマネジメントが運用するMSCIコクサイ・インデックスに連動した追加型投資信託です。

また、つみたて先進国株式は、2024年スタートの新しいNISAのつみたて投資枠および成長投資枠の両枠で買付け可能なファンドです。

【基本情報】

運用(委託)会社 三菱UFJアセットマネジメント
設定日2017.08.16
償還日無期限
純資産額為替ヘッジなし為替ヘッジあり 
 1,695.38億円18.80億円
基準価額(2023.11.30現在) 23,073円 15,871円
分配金 なし
分類 インデックスファンド
ベンチマークMSCIコクサイ・インデックス(配当金込み、円換算ベース)
購入時(販売時)手数料無料
信託報酬(運用管理費用)0.22%(税込み)
信託財産留保額(換金時手数料)無料

 (2023.12.08現在)

つみたて先進国株式の目的と特色

つみたて先進国株式は日本を除く先進国の株式の値動きに連動した成果を目指すファンドです。

MSCIコクサイ・インデックス(配当金込み、円換算ベース)に連動した投資成果を目指しており、投資先の国や地域は、米国が約7割、以下、イギリス、フランス、カナダ、スイス、ドイツと続きます。

また、投資先として組み入れられている銘柄は1,275銘柄と非常に多く、組入れ比率上位からアップル、マイクロソフト、アマゾンと続き誰でも知っている大企業が名を連ねています。

つみたて先進国株式はインデックス運用

インデックス運用とは、ベンチマークとする指数に連動させて運用する投資手法です。パッシブ運用とも呼ばれます。

一方、指数以上の運用益を目指す投資手法をアクティブ運用といいます。NISA対象の投資信託のほとんどはインデックス運用ですが、最近、アクティブ運用のファンドも一部NISAの対象になっています。

つみたて先進国株式はMSCIコクサイ・インデックスに連動したインデックスファンドです。

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つみたて先進国株式の基準価額の推移とリターン

つみたて先進国株式は2017年に設定されたファンドです。

為替ヘッジ「なし」と「あり」の2パターンで基準価額の推移とリターンを確認してみましょう。

【基準価額の推移】(設定来)

為替ヘッジなし

つみたて先進国株式為替ヘッジなし運用状況

為替ヘッジあり

つみたて先進国株式為替ヘッジあり運用状況

【過去5年のリターン】

リターン(年率)6ヶ月1年3年5年
ヘッジなし19.5820.8719.1216.55
ヘッジあり6.479.294.978.83

  (2023.12.08現在)

過去5年間のパフォーマンスを見る限り為替ヘッジなしのほうが有利なようです。

為替ヘッジなしの運用では、為替変動がダイレクトに運用益に影響します。

簡単に説明すると、1ドル=100円のときに米国株で運用する投資信託を買い付けて、1ドル=150円のときに売却したら、円換算で50円の為替差益が運用益に上乗せして増えます。

逆に、1ドル=100円の時に購入して、売却時に1ドル=80円と円高に振れていれば、20円の為替差損がファンドの運用益に影響するため、ファンド自体に運用益が出ていても、為替差損分で利益が目減りしてしまいます。

為替ヘッジありの運用では、運用益に円安、円高の為替変動の影響を受けない仕組みとしているため、純粋にファンドの運用益だけがリターンの数値になります。

長期の積立投資では時間の分散が為替変動リスクを吸収するためヘッジなしの選択が有利かもしれません。逆に、短期的な運用を見込んでいる場合や、今後の急激な円高を予想する場合にはヘッジありも選択肢となるでしょう。

どちらを選択するかは、自分の投資戦略と相談して決めましょう。

つみたて先進国株式の手数料

投資信託の運用には一定のコストがかかります。主に次の3つの手数料が必要です。

①購入時手数料

ファンドを購入するときに販売会社(証券会社等)へ支払う手数料。

購入時手数料が無料のものは、ノーロードファンドと呼ばれる。

②信託報酬

運用管理費用ともいう。ファンドの保有している間、継続的にかかる費用。純資産総額に対する年率で設定されていて、個々の信託財産から毎日控除される。

そのため、信託報酬が低いファンドを選ぶほうが資産形成に有利である。

③信託財産留保額

解約時にかかる費用。ファンドの解約時に解約代金の一部をファンドの信託財産に残しておく費用。

つみたて先進国株式は、①購入時手数料と③信託財産留保額はかかりません。②信託報酬(0.22%税込)のみが必要なファンドです。

実際の信託報酬は次のように計算します。

例)信託財産50万円の1年間の信託報酬

50万円x0.22%x365日/365日=1,100円

信託報酬は日々、個々の保有残高から差し引かれるため、信託財産が大きくそして保有期間が長くなるほどコストがかさみます。

どの投資信託を購入するか迷うときは、信託報酬を比較することもポイントの一つです。

つみたて先進国株式はNISAでの購入がおすすめ

NISAがおすすめのイメージ

2024年スタートの新しいNISAの活用術

簡潔に言うとNISAは、投資の儲けに税金がかからない制度です。

投資信託の場合、投資の儲けとは売買差益や運用益のことを指します。

新しいNISAでは年間の投資枠が360万円に引き上げられると同時に、非課税保有限度額が1,800万円になります。つまり、1,800万円までの投資から得られる利益に通常約20%かかる税金がかかりません。運用益がそのまま手元に残るというお得な制度です。

年間投資枠360万円の内訳は、240万円が成長投資枠、120万円がつみたて投資枠です。

成長投資枠とは、個別株への投資や投資信託のスポット購入に使用する枠で、つみたて投資枠は、投資信託を定額購入(積立投資)するための枠となります。

なお、360万円の投資枠の全部を積立投資に使用することはできますが、個別株や投資信託へのスポット投資は年間240万円、保有額累計1,200万円を超えることができません。

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NISA対象の投資信託は一定の要件をクリアしたファンドのみ

2024年スタートの新しいNISAで買付け可能な投資信託は2,000本程度になる見込みです。

その中で、つみたて投資枠で購入ができる投資信託はインデックス型、アクティブ型、ETFと合わせて約270本となっています。(12月8日現在)

つみたて投資枠対象の投資信託は、長期積立、分散投資に適した一定の要件をクリアしたファンドに限られています。また、前述の通り、長期的な資産形成を促す目的により、手数料が抑えられていることも特徴の一つです。

つみたて先進国株式へ投資をするなら、NISAでの購入がおすすめです

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つみたて投資の複利効果がわかる運用シミュレーション

つみたて先進国株式は分配金のないファンドです。運用中に発生した利益は元本に組み込んで運用を続けます。利益が利益を生むという複利効果が期待できるため、長期の資産形成に向いているファンドです。

複利効果がわかるシミュレーションをしてみましょう。

余裕資金が600万円あるとした場合で検証します。

毎月5万円ずつ120回(10年)で積立投資した場合と、毎月2.5万円ずつ240回(20年)の積立投資を行った場合。利回りは年率平均8%とします。

ケース1)
積立額:5万円/月
運用利回り:年率平均8%
投資期間:10年
運用成果:914.7万円(元本600万円+運用益314.7万円)
ケース2)
積立額:2.5万円/月
運用利回り:年率平均8%
運用期間:20年
運用成果:1,472.6万円(元本600万円+運用益872.6万円)

投資元本600万円に対して、長期運用をしたほうが運用成果が高くなります。これが複利が複利を生み出す効果です。運用期間が2倍ですが、運用益は約2.8倍に膨らむことがわかります。※注意:信託報酬は加味していません。(データ参考:金融庁 資産形成シミュレーション使用

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まとめ

NISAのイメージ

「つみたて先進国株式」の特徴やパフォーマンスについて解説しました。

つみたて先進国株式はインデックス運用の投資信託です。

買付手数料、売却時手数料はかかりません。必要なコストは信託報酬のみです。

信託報酬はファンドの保有中、継続してかかるコストですので、同じ種類の投資信託であれば、信託報酬を比較することはファンド選びの目安になります。

2024年よりNISAが制度を拡充して開始されます。

これから投資を始めるのであれば、まずはNISA口座を活用しましょう。

つみたて先進国株式はNISAで買付け可能な投資信託です。他の投資信託と比較する際は手数料や為替ヘッジの有無なども確認してください。

投資は自己責任です。何となくではなく納得して始めることが重要です。

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