
投資信託の資産別の観点で種類分けをすると、株式型、債券型、リート(不動産)と、これらをミックスしたバランス型に大別されます。
たわらノーロード バランス(8資産均等型)は、バランス型に属し、国内外の株式、債券、不動産に均等に投資しているファンドです。
株式、債券、不動産は値動きが一定方向に動きがちですが、バランス型では、これらの値動きが相反し合うことで、他の種類の投資信託と比較するとリターン、リスクは緩やかです。
本記事では、アセットマネジメントOne が運用する、たわらノーロード バランス(8資産均等型)を解説します。
目次
たわらノーロード バランス(8資産均等型)とは
たわらノーロード バランス(8資産均等型)の基本情報
アセットマネジメントOneが運用するたわらノーロードシリーズのファンドです。購入時手数料、換金時手数料は無料、信託財産留保額はありません。
ファンドを保有している期間中に毎日信託財産から差し引かれる信託報酬は、他の運用会社の同種のファンドと比較して低めの設定です。
【基本情報】
(基準日2024.5.9)
運用(委託)会社 | アセットマネジメントOne |
設定日 | 2017年7月28日 |
償還日 | 無期限 |
純資産額 | 666.25億円 |
基準価額 | 15,961円 |
決算日 | 毎年10月12日 |
商品分類 | インデックス型 |
投資対象地域 | 内外 |
投資対象資産 | 複合資産(株式、債券、リート) |
為替ヘッジ | なし |
購入時手数料 | 無料 |
換金手数料 | 無料 |
信託報酬(運用管理費用) | 年率0.143%(税込) |
信託財産留保額 | なし |
NISA成長投資枠/つみたて投資枠 | 購入可能 |
たわらノーロード バランス(8資産均等型)の特色
たわらノーロード バランス(8資産均等型)は、マザーファンドを通じて、国内外の株式、公社債、不動産投資信託証券に投資をしているファンドです。
8つの資産クラスの配分比率は下図の通り基本的に均等ですが、時価の変動により配分比率のバランスが一定以上崩れた場合にはリバランスを行うことになっています。
なお、先進国株式、先進国債券、先進国リートには、日本は含まれていません。
(出典:たわらノーロード バランス(8資産均等型)交付目論見書)
たわらノーロード バランス(8資産均等型)の連動対象インデックス
たわらノーロード バランス(8資産均等型)はマザーファンドを通じて対象インデックスに連動した投資成果を目指しています。8つの資産クラスが連動しているインデックスは次の通りです。
資産クラス | マザーファンドが連動対象とするインデックス |
国内株式 | 東証株価指数(TOPIX)(配当込み) |
国内債券 | NOMURA-BPI総合 |
先進国株式 | MSCIコクサイ・インデックス(円換算ベース、配当込み、為替ヘッジなし) |
先進国債券 | FTSE世界国債インデックス(除く日本、円ベース、為替ヘッジなし) |
新興国株式 | MSCIエマージング・マーケット・ポンド・インデックス(円換算ベース、為替ヘッジなし) |
新興国債券 | JPモルガン・エマージング・マーケット・ポンド・インデックス・プラス(円換算ベース、為替ヘッジなし) |
国内リート | 東証REIT指数(配当込み) |
先進国リート | S&P先進国REITインデックス(除く日本、円換算ベース、配当込み、為替ヘッジなし) |
たわらノーロード バランス(8資産均等型)運用実績
たわらノーロード バランス(8資産均等型)の運用実績の推移
たわらノーロード バランス(8資産均等型)の直近6ヶ月間の純資産総額と基準価額の推移を次の通りです。(期間:2023年11月13日~2024年5月10日)
純資産総額は微増にとどまっています。
新NISAの発足以来、投資信託の人気は高まっていますが、昨今の株高の影響から株式型の投資信託に資産が集中していることも要因のひとつと考えらえます。
基準価額は上昇基調です。
好調の原因はひとつではありませんが、投資先の通貨の影響も大きいと思われます。
たわらノーロード バランス(8資産均等型)の投資先の通貨別構成比は、アメリカドルと日本円が約38%ずつ、残りはその他の通貨となっています。
為替ヘッジなしの投資信託の場合、基準価額は為替変動の影響を受けるため、円安が続くとたとえ資産の価額そのものに変化がなくても、基準価額が上昇します。
たわらノーロード バランス(8資産均等型)のリターン
たわらノーロード バランス(8資産均等型)の過去5年の平均リターンを確認してみましょう。
6ヵ月 | 1年 | 3年 | 5年 | |
リターン(年率%) | 25.78 | 16.03 | 7.15 | 8.38 |
たわらノーロード バランス(8資産均等型)は、株式、債券、不動産という値動きの違う資産に分散して投資をしています。
たとえば、全世界株式型のファンドなどでは過去5年の平均リターンは20%を出している一方、国内債券ではマイナスを示しているなど、8つの資産のリターンを合わせた平均値は、資産を特定した投資信託と比較すると緩やかです。
たわらノーロード バランス(8資産均等型)のリスクとは
たわらノーロード バランス(8資産均等型)は、国内外の株式、債券、不動産に投資をしていることは前述の通りです。
投資信託の基準価額の変動要因は複合的で、特定することは困難ですが、一般的に次のようなリスクが考えられています。
資産配分リスク
たわらノーロード バランス(8資産均等型)は8つの資産に基本、均等に投資をしているためリスク分散という意味ではバランスの取れたファンドです。しかし、複数の資産価値が同時に下落した場合、基準価額の下落要因となります。
株価変動リスク
たわらノーロード バランス(8資産均等型)は株式にも投資をしています。当ファンドが投資をする国の政治、経済、社会情勢の悪化などの要因により投資をしている企業の株価が大幅下落をした場合には、基準価額の下落要因となります。
金利変動リスク
金利の変動は債券、不動産、株式などの各市場において資金移動が起こる可能性があるため、基準価額を下落させる要因となります。
リートの価格変動リスク
不動産市況の変動や、景気の動向などにより不動産の価値が下がると、基準価額の下落要因になります。
為替変動リスク
たわらノーロード バランス(8資産均等型)のような為替ヘッジなしのファンドは、為替相場の影響を受けます。当ファンドは、約4割を米ドルで運用しているため、為替相場が円高に振れた場合、基準価額の下落要因となります。
信用リスク
たわらノーロード バランス(8資産均等型)の投資先である株式、債券、リートの発行者の経営不安、倒産などは、基準価額の下落要因となります。
流動性リスク
投資信託の資産規模が小さい場合、期待通りの運用ができず早期に償還されることがあります。一般的に目安となる純資産総額は100億円と言われています。
カントリーリスク
投資対象国の政治、経済が不安定になると、基準価額の下落要因になります。また、新興国の株式や債券、通貨は先進国よりも大きな動きとなることがあります。
このように投資には様々なリスクがあるものの、リスクを軽減できる投資の手法を次に説明します。
積立投資が投資のリスク軽減に効果的な理由
ドル・コスト平均法の効果とは
基本的に、リターンとリスクは比例すると考えます。
投資信託の基準価額は日々変動していますが、株式のように指値で買うことができません。
そのため、投資信託を一括注文した場合、高値買いとなってしまう可能性がありますが、定期的に買付ける方法であればその心配は薄まります。
積立投資は、価格の高いときは少しだけ買い入れ、反対に安い時に多くを買い入れることになるため、結果として平均取得額を抑える効果が期待できるのです。
このような手法をドル・コスト平均法といいます。
たわらノーロード バランス(8資産均等型)をNISA運用シミュレーション
たわらノーロード バランス(8資産均等型)の5年平均利回りの8%で、積立投資をした場合の運用成果をシミュレーションしてみましょう。
【想定利回り平均年率8%】
運用期間 | 20年 | 10年 |
積立元本 | 240万円 | |
毎月積立額 | 1万円 | 2万円 |
運用益 | 349万円 | 126万円 |
運用成果 | 589万円 | 366万円 |
元本に対する増加率 | 2.45倍 | 1.5倍 |
積立元本240万円に対して、運用成果は10年で1.5倍、20年では2.45倍となる計算です。
NISAの積立投資は、分配金を元本に上乗せして運用するため利息が雪だるま式に増えていきます。そのため、積立元本が同額でも運用期間が長くなるほど運用成果が大きくなることがわかります。
ただし、注意が必要なのは、前述の通り投資信託の基準価額は日々変動しているため、年率8%といっても、いつ売却しても8%の利益が得られるというわけではありません。
利率は、10年、20年の運用期間中の利回りを平均した場合の年率であることを理解しておくことが大切です。
また、過去の実績は、将来の利益を保証してくれません。あくまで、シミュレーション結果は参考として捉えてください。
迷ったら「ライジングブル投資顧問」の売買サポート
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株式投資に興味があるものの、このような理由でなかなか利用に踏み切れないという方は、投資の専門家である「投資顧問」のサポートを受けることをおすすめします。
【投資顧問とは?】
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投資顧問とは何かをより詳しく知りたい場合は、以下の記事をご覧ください。
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株価は絶えず変動するものであり、それに従って「今最も買うべき銘柄・売るべき銘柄」も移り変わります。
さらに言えば、投資家自身のライフプランや資金も一人ひとり違うため、万人にとっての「絶対に儲かるおすすめの銘柄」というものは存在しません。
どの商品をいつどのくらい売買するのか、そのすべてをプロが決定していくので、
資産を増やしていく近道です。
他のたわらノーロードシリーズ
アセットマネジメントOneが運営するたわらノーロードシリーズには他にも様々な商品があります。
たわらノーロード NYダウ
米国を代表する株価指数であるS&P500の動きに連動を目指すファンドです。
たわらノーロード 日経225
日経225インデックスに連動した運用成果を目指しています。
たわらノーロード全世界株式
MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(円換算ベース、配当込み、為替ヘッジなし)に連動する投資成果を目指しています
たわらノーロード 先進国株式
MSCIコクサイ・インデックス、円換算ベースに連動した運用成果を目指しています。配当込み、為替ヘッジあり、なしがあります。
たわらノーロードTOPIX
TOPIX(東証株価指数)に連動した運用成果を目指しています。
まとめ
たわらノーロード バランス(8資産均等型)は、日本、先進国、新興国のそれぞれの株式、債券、不動産に均等に投資をしているバランス型のファンドです。
投資先の資産と地域が広く分散されているため、これ1本への投資で多くの国や地域、資産へ投資が可能です。
一般的に、株式と債券は逆方向へ値動きするため、バランス型のファンドでは、どちらか一方が値下がりしても、もう一方でカバーできることが強みです。ただし、リスクが低い分、リターンも株式型や不動産型の投資信託ほどの期待はできないでしょう。
そうは言うものの、5年平均リターンは8%を示していますので、リスクを抑えた上での投資では十分な数字と見ることもできそうです。
資産形成の基本は、長期、分散、積立です。積立投資ではドル・コスト平均法の効果により値動きのリスクを吸収してくれます。
NISAの非課税メリットを享受しながら、積立投資で資産形成を始めませんか?
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