
積水ハウス(1928 東証プライム)は、業界大手のハウスメーカーで、戸建住宅・賃貸住宅の販売から都市再開発や国際事業も展開しています。これまで12期連続で配当を増やしており、来期もさらに増配が期待できる優良企業です。
本記事では、積水ハウスの配当金額や配当時期・配当性向・配当利回りについて解説します。
目次
積水ハウスの配当金はいくら
2024年1月期に受け取れた積水ハウス株の配当は、1株当たり年額で135円です。100株持っていれば、年間13,500円の配当金がもらえます。※2025年5月8日の終値3,297円で計算
2025年1月期の年間配当予想は144円で、予定どおり支払われれば、もらえる配当金は14期連続の増配となります。
積水ハウスによれば、株主価値の最大化を経営の重要課題として認識しています。
第6次中期経営計画(2023~2025)で、中期的な平均配当性向を40%以上とする従来方針に加え、株主還元の更なる安定性向上を図るため、1株当たり年間配当金の下限を110円と設定しているのが特徴です。さらに、機動的な自己株式取得の実施により株主価値の向上を図る としています。
これまでの配当金の推移は次のとおりです。
(単位:円)
中間配当 | 期末配当 | 合計 | |
2026年1月期(予測) | 72 | 72 | 144 |
2025年1月期 | 64 | 71 | 135 |
2024年1月期 | 59 | 64 | 123 |
2023年1月期 | 43 | 58 | 110 |
2022年1月期 | 45 | 47 | 90 |
2021年1月期 | 40 | 39 | 84 |
なお、積水ハウスの配当決定は、例年4月下旬に開催される株主総会の決議により決定されます。
配当金にかかる税金
積水ハウスの1株当たりの配当金は135円なので、単元株100株当たりでは、税引後で10,758円が支払金額となります。計算式は次のとおりです。
(135円×100株)×(1-20.315%)= 10,758円
配当金には所得税と住民税などが課税されます。税率は20.315%です。内訳は所得税と復興特別所得税が15.315%、住民税が5%となっています。
なお、NISA(少額非課税制度)で非課税の扱いを受けている場合には、税金が差し引かれないので13,500円が受取額です。なお、非課税となるのは国内の株式や投資信託に限られます。米国株や米国ETFは非課税とならない点に注意しましょう。
積水ハウスの配当金はいつもらえる
積水ハウスの期末配当金は1月末を基準日とし4月下旬頃、中間配当金は7月末を基準日として9月下旬頃にそれぞれ入金 されます。配当金を受け取るには、権利付最終日(権利確定日の2営業日前)までに買い注文を約定(注文を成立)させておくことが必要です。
中間配当 | 期末配当 | |
権利付最終日 | 2025/7/29 | 2026/1/28 |
権利確定日 | 2024/7/30 | 2026/1/29 |
支払開始予定日 | 2025年9月下旬 | 2026年4月下旬 |
積水ハウスの事業年度は毎年2月から翌年1月まで です。配当は、株主総会の決議により決定されます。実際に投資家に配当が振り込まれるまでには約3か月かかるので注意しましょう。
積水ハウスの配当利回りと配当性向は
2024年1月期の積水ハウスの配当利回りは4.26%、配当性向は39.76%です。
これまでの配当性向と配当利回りは次のとおりです。
配当利回り | 配当性向 | |
2025年12月期 | 4.7% | 40.2% |
2024年12月期 | 4.26% | 39.76% |
2023年12月期 | 4.63% | 39.77% |
2021年12月期 | 3.93% | 39.58% |
2021年12月期 | 4.22% | 46.36% |
企業が1年間で得た利益からどれだけを配当金として株主に還元しているかは、配当性向や配当利回りを見ると分かります。配当金額から企業を評価する指標として活用可能です。
配当利回りと配当性向の考え方と計算方法を説明します。
配当利回り
配当利回りは、購入した株価に対し、1年間でどれだけの配当を受けられるかを示す指標です。計算式は次のようになります。
配当利回り(%)=1株当たりの年間配当金額÷1株購入価額×100
配当性向
配当性向は、税金を差し引いた企業の純粋な利益である当期純利益のうち、配当に回される額を表した割合です。計算式は次のようになります。
配当性向(%)=1株当たりの配当額÷1株当たりの当期純利益×100
積水ハウスの株主優待
積水ハウスの株主には、新潟県の魚沼産コシヒカリの新米5kgが贈られます(1名当たり)。
対象となるのは、毎年1月31日の株主名簿に記載または記録された1,000株以上の株式を保有する株主です。優待を受け取る時期は、毎年10月下旬から11月初旬 となっています。
積水ハウスの業績
積水ハウスでは第6次中期経営計画の初年度である2024年1月期に、売上高は3兆円を突破し、営業利益と当期純利益ともに3期連続で過去最高を更新しました。
これまでの推移 は次のとおりです。
(単位:百万円)
決算期 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 純利益 |
2025年1月期 | 4,058,583 | 331,366 | 301,627 | 217,705 |
2024年1月期 | 3,107,242 | 270,956 | 268,248 | 202,325 |
2023年1月期 | 2,928,835 | 261,489 | 257,272 | 184,520 |
2022年1月期 | 2,589,579 | 230,160 | 230,094 | 153,905 |
2021年1月期 | 2,446,904 | 186,519 | 184,697 | 123,542 |
なお、2024年度はすべてのビジネスモデルで増収増益となり、過去最高を更新。業績は堅調に推移していて、引き続き好調な決算が見込まれています。
積水ハウスの事業内容
積水ハウスでの事業 内容は、大きく5つのセグメントに分けられています。
- 請負型ビジネス
- ストック型ビジネス
- 開発型ビジネス
- 国際事業
- その他
表にまとめると次のとおりです。
1.請負型ビジネス | |
戸建住宅事業 | 戸建住宅の設計、施工の請負、販売 |
賃貸・事業用建物事業 | 賃貸住宅及び事業用建物等の設計、施工の請負、販売 |
建築・土木事業 | 事業用建物等の建築工事及び土木工事の設計、施工の請負 |
2.ストック型ビジネス | |
賃貸住宅管理事業 | 賃貸住宅等の借上、管理業務 |
リフォーム事業 | 戸建て住宅及び賃貸住宅等のリフォーム |
3.開発型ビジネス | |
仲介・不動産事業 | 住宅用地、既存住宅及び収益用不動産等の仲介、販売 |
マンション事業 | 分譲マンションの開発、販売、管理 |
都市再開発事業 | オフィスビル、ホテル及び賃貸マンション等の開発、管理、運営 |
4.国際事業 | |
海外における戸建住宅の販売や宅地の造成開発、販売、分譲マンションや賃貸マンション等の開発 | |
5.その他 | |
不動産管理業、損害保険代理店業等 |
積水ハウスの競合他社との業績比較
積水ハウスと同じハウスメーカーの業績を比較してみます。大和ハウス工業(1925)、大東建託(1878)、積水化学工業(4204)との業績を比較 すると、次のとおりとなります。
銘柄(証券コード) | 時価総額(億円) | 売上高(百万円) | 営業利益(百万円) | 純利益(百万円 |
積ハウス(1928) | 23,662 | 3,107,242 | 270,956 | 202,325 |
ハウス(1925) | 27,211 | 5,202,919 | 440,210 | 298,752 |
大東建(1878) | 11,602 | 1,731,467 | 104,819 | 74,685 |
積水化学(4204) | 9,879 | 1,256,538 | 94,399 | 77,930 |
積水ハウス(株)【1928】:株価・株式情報 – Yahoo!ファイナンス
積水ハウスは比較した他社に比べ、時価総額と税引き後の儲けである純利益が比較的大きいことが分かります。
積水ハウスの株価
積水ハウスの株価は、過去2年で約1,000円上昇しています。短期的に上下はありますが、長期保有に適しているでしょう。
株価(円) | 日時 | |
現在 | 3,575 | 2024/7/2日終値 |
年初来高値 | 3,736 | 2024/06/06 |
年初来安値 | 3,124 | 2024/01/04 |
株価は2024年7月2日の終値で3,575円となっています。年初来高値は3,736円(2024/06/06)、年初来安値3,124円(2024/01/04)です。
積水ハウスの自己株式取得
積水ハウスでは、中期的な平均配当性向を40%以上とし、株主還元の安定性向上を図るべく、第6次中期経営計画期間(2023年度~2025年度)の1株当たりの配当金の下限を年間110円(2022年度 実績)としています。さらに、機動的な自己株式取得を実施することにより株主価値向上に努めている のは前述のとおりです。
自己株式取得と消却の状況 は次のとおりです。
(2024年1月31日時点)
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年度 | 取得株式総数 | 取得総額 | 消却株式総数 |
2024年1月期 | 14,376,800株 | 39,999,945,850円 | 22,000,000株 |
2023年1月期 | 12,788,000株 | 29,999,938,368円 | |
2022年1月期 | 6,599,800株 | 14,999,871,850円 | |
2021年1月期 | 2,782,400株 | 4,999,892,700円 | 6,000,000株 |
自己株式の取得は、市場から自社の株式を買い戻すことで、株主に対する利益還元の一つとして行われることがあります。
市場から買い集めて消却することで、企業の発行済株式数が減少するので、一株当たりの利益(EPS)が上がります。既に保有している株式の価値が高まるのが特徴です。
企業にとってもメリットがあります。例えば、企業が自己株式を保有することで、敵対的買収を防ぐ効果が期待できるのです。敵対的買収を試みる者が、市場から株式を集めるのが難しくなります。
なお、積水ハウスの株式数・株主数(2024年1月31日現在)の株式や株主数 は次のとおりです。
発行可能株式総数 | 1,978,281,000株 |
発行済株式の総数 | 662,862,666株 |
株主数 | 168,498名 |
また、株主の分布状況 は次のようになっています。
金融機関 | 36.51% |
証券会社 | 7.49% |
外国人 | 31.47% |
その他法人 | 5.78% |
その他・個人 | 18.75% |
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まとめ
積水ハウス株で2024年1月期に受け取れた配当は、1株当たり年間123円です。内訳は、中間配当が59円・期末配当ともに64円となっています。
単元株の100株あたりの配当金額は、税引前で12,300円(税引後9,801円)です。
なお、2025年1月期の年間配当は129円を予想しています。今期以上の配当が期待されます。
また、配当時期は7月の中間配当と1月の期末配当です(実際の支払時期は9月下旬と4月下旬)。
積水ハウス株の株主優待は、魚沼産コシヒカリ(新米)5kgです。毎年1月末の株主名簿に記載または記録された1,000株以上の株式を保有する株主に贈られます。
2025年1月期も好調な決算が予想されています。四半期ごとの決算短信にも注目しながら、あなたの銘柄選びの参考としてください。
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