
本記事では、日本マクドナルドホールディングス株式会社(東証スタンダード:2702)の配当金額や配当時期、配当利回り、株主優待について解説します。
マクドナルドは、日本国内に約2,900店舗を展開しているハンバーガーショップです。
2025年12月期(2025年1月1日〜2025年12月31日)の配当金は1株あたり年間56円の予想で、3期連続の増配が見込まれています。
マクドナルドの株はNISAの成長投資枠でも購入できるので、非課税での運用も可能です。
目次
日本マクドナルドの配当金はいくら|3期連続で増配の予想
2025年12月期の予想では、マクドナルドの配当金は1株あたり年間56円です。100株あたり年間5,600円がもらえます。
100株分の配当金を受けとるためには、637,000円※の投資額が必要です。※2025年9月17日の終値(1株=6,370円)で計算
予想どおり配当が実施されれば、3期連続の増配となります。過去5年分の配当金の推移と2025年12月期の予想を、以下の表にまとめました。
(1株あたり)
事業年度 | 中間配当 | 期末配当 | 年間合計額 |
2025年12月期 | ー | 56円(予想) | 56円(予想) |
2024年12月期 | ー | 49円 | 49円 |
2023年12月期 | ー | 42円 | 42円 |
2022年12月期 | ー | 39円 | 39円 |
2021年12月期 | ー | 39円 | 39円 |
2020年12月期 | ー | 36円 | 36円 |
参照元:マクドナルド|IRライブラリー資料
配当金には20.315%の税金が発生するので、100株を持っている株主が実際に受け取れる金額は4,462円です。
【税引後に受け取れる配当金】(56円×100株)×(1−20.315%)=4,462.36円
配当金の税金や節税方法については、こちらの「配当金に税金はかからない?節税のコツや新NISAで非課税で受け取る方法を解説」の記事を参考にしてみてください。
日本マクドナルドの配当金はいつもらえる|翌年3月末
マクドナルドの配当金は、年1回のみ支払われます。
配当金の権利確定日と支払い開始時期は、下表のとおりです。
項目 | 期末配当 |
権利付最終日 | 2025年12月26日 |
権利確定日 | 2025年12月30日 |
支払開始予定日 | 2026年3月末頃 |
マクドナルドの配当金を受けとるには、株主名簿への登録が必要です。
2025年12月期の配当を受け取るために、基準日の2営業日前までに株を買いましょう。
ただし、証券会社によって買付日が異なるケースがあるため、できるだけ早めの注文をおすすめします。
日本マクドナルドの配当利回りと配当性向
2025年12月期の予想では、マクドナルドの配当利回りは0.87%、配当性向は24.4%です。
直近の推移については、以下の表をご覧ください。
事業年度 | 配当利回り | 配当性向 |
2025年12月期(予想) | 0.87% | 24.4% |
2024年12月期 | 0.75% | 20.4% |
2023年12月期 | 0.74% | 22.2% |
2022年12月期 | 0.77% | 26.0% |
2021年12月期 | 0.76% | 21.7% |
直近5年間のマクドナルドの配当利回りは1%未満で推移しており、配当益を狙った投資先としては不向きです。
ただ、配当性向は20%程度と一般的な国内企業と同じ水準なので、株主還元と企業投資をバランスよく実施できていると考えられます。
以下の表では、2024年12月期の配当利回りと配当性向を競合他社と比較しました。
(2024年12月期の実績)
会社名 | 配当利回り | 配当性向 |
日本マクドナルドホールディングス(2702) | 0.75% | 20.4% |
モスフードサービス(8153) | 0.84%※1 | 29.38%※1 |
ロイヤルホールディングス(8179) | 1.29% | 26.57% |
ドトール・日レスホールディングス(3087) | 2.26%※2 | 31.85%※2 |
参照元:みんかぶ
※1)3月決算のため、2025年3月期の数値を記載、※2)2月決算のため、2025年2月期の数値を記載
配当利回りと配当性向において、マクドナルドは競合他社より低い水準です。ただ、マクドナルドは株主優待が充実しているので、ハンバーガー好きの方にとって総合的な還元率は競合に勝る可能性があります。
株主優待については、次の章で詳しく解説しています。
配当性向と配当利回りは、企業を評価するときに使う指標です。
配当利回りが高いと?
配当利回りは購入した株価に対し、1年間でどれだけの配当を受けられるかを示す指標です。配当利回りが高いことは、投資した資金に対して多くの配当金を受け取れるということです。一方、株価の下落によって利回りが高くなっている場合は、企業の業績悪化を示す兆候であり、将来的な減配のリスクも考えられます。
計算式は次のようになります。
配当利回り(%)=1株当たりの年間配当金額÷1株購入価額×100
配当性向が高いと?
配当性向は税金を差し引いた企業の純粋な利益である当期純利益のうち、配当に回される額を表した割合です。つまり配当性向が高いと、株主への利益還元が多くなります。投資家には短期的な利益が増えるなどのメリットがあります。しかし、高すぎると減配や無配、株価下落のリスクなど将来の成長性や財務の安定性に影響が出るリスクも存在します。計算式は次のようになります。
配当性向(%)=1株当たりの配当額÷1株当たりの当期純利益×100
目安となる数値や詳しい計算方法については、こちらの記事で解説しています。
配当利回りと配当性向とは?違いや計算式、目安となる数値を解説
日本マクドナルドの株主優待|選べる優待食事券
マクドナルドの株主優待は、日本のマクドナルドで使える「優待食事券」です。
詳細を以下にまとめました。
【優待内容】
以下の引換券(合計18枚)を1冊として提供
- バーガー類引換券:6枚
- サイドメニュー引換券:6枚
- ドリンク引換券:6枚
【受取条件】
- 株式を100株以上保有すること
- 株式を継続して1年以上保有すること
【保有株式数別の優待券数】
保有株式数 | 優待食事券の数 |
100~299株 | 1冊 |
300~499株 | 3冊 |
500株以上 | 5冊 |
参照元:McDonald’s|株主優待・配当金|投資家の皆様へ
サイドメニューとドリンクについては、好きなサイズ(S・M・L)を選べます。
組み合わせ次第では1,000円以上のセット商品と交換できるため、マクドナルドをよく利用する方は配当金以上に価値を感じられるでしょう。
株主優待目的の投資を検討している方はこちらも参考に
【お得な株主優待】初心者でも購入しやすい人気銘柄5選
日本マクドナルドの業績
2025年12月期の予想を含む、日本マクドナルドの業績を以下の表にまとめました。
決算情報 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 純利益 |
2025年12月期(予想) | 412,500 | 51,000 | 49,500 | 31,000 |
2024年12月期 | 405,477 | 48,021 | 47,389 | 31,961 |
2023年12月期 | 381,989 | 40,877 | 40,734 | 25,163 |
2022年12月期 | 352,300 | 33,807 | 32,813 | 19,937 |
2021年12月期 | 317,695 | 34,518 | 33,618 | 23,945 |
参照元:マクドナルド|IRライブラリー
直近4年間で見ると、マクドナルドの売上高は年々上昇しており、2025年12月期の中間決算でも前年同期より高い売上高(+約23億円)を記録しました。
ただし、原材料費や人件費の上昇により、値上げを余儀なくされているのも事実です。
そこで、値上げによる客離れを防ぐためにクーポンなどでお得感を出し、期間限定商品(てりたま/ヨーロッパバーガーズ/月見バーガーなど)で集客につなげています。
結果、マクドナルドの売上高は好調に推移しており、2025年12月期の純利益も前年とほぼ同水準を保っています。
また、マクドナルド商品を無料で楽しめる「株主優待制度」も魅力的なので、マクドナルドをよく利用する方にとって投資価値の高い企業だと言えるでしょう。
日本マクドナルドの事業内容|ハンバーガー事業のみ
マクドナルドが手がける事業は、ハンバーガーレストラン事業のみです。日本では約2,900店舗を展開。
ハンバーガーやビッグマックなど創業から人気のメニューを守りつつ、新商品を積極的に開発しています。
また、子ども向けのおもちゃが付いた「ハッピーセット」の人気が高く、近年は転売をめぐり業務改善を促されるなど、意図しない話題も集めています。
日本マクドナルドと競合他社の業績比較
2024年12月期における、マクドナルドと競合他社の業績を下表にまとめました。
(単位:百万円)
会社名 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 純利益 |
日本マクドナルドHD(8058) | 405,477 | 48,021 | 47,839 | 31,961 |
モスフードサービス(8153)※1 | 96,185 | 5,223 | 5,569 | 3,150 |
ロイヤルHD(8179) | 152,150 | 7,366 | 7,315 | 5,926 |
ドトール・日レスHD(3087)※2 | 148,822 | 9,597 | 9,615 | 6,880 |
参照元:みんかぶ
※1)3月決算のため、2025年3月期の数値を記載、※2)2月決算のため、2025年2月期の数値を記載
マクドナルドの強みは、圧倒的な事業規模と効率的な店舗運営システムです。
全国に約2,900店舗を展開し、ドライブスルーやモバイルオーダーなどのデジタル化により「顧客が利用しやすい店舗」を確立。
ほかにも、クーポンの配布や新商品の開発などの経営戦略の末、売上高や各利益において上記4社の中でトップを記録しました。
上記4社の強みは、それぞれ以下のとおりです。
- マクドナルド:全国規模の店舗網とデジタル化による効率的な運営
- モスフードサービス:「手作り感」を重視した高品質バーガーの提供
- ロイヤルHD:飲食事業とホテル事業を手がける多角的な事業内容
- ドトール・日レスHD:コーヒー豆の製造から販売まで一貫して提供
マクドナルドは、とくにファストフード業界でトップクラスの事業規模を維持している企業なので、今後も成長が期待できるでしょう。
日本マクドナルドの株価|なかなか下がらない2つの理由
マクドナルドの株価は、6,370円(2025年9月17日の終値)です。以下のチャートは、直近10年間の株価の推移を示しています。
出典:Yahoo!ファイナンス|日本マクドナルドホールディングス(株)【2702】
2016年まで、マクドナルドの株価は3,000円前後で推移していました。しかし、2017年に業績が大きく改善したことで株価が高騰し、2017年6月には4,000円、2018年4月には5,000円を突破。
2024年には一時的に7,000円を超えるタイミングもあり、直近で大幅な下落は見られていません。
マクドナルドの株価が下がらないおもな理由として、以下の2つが考えられます。
- 株主優待の人気が高いから
- 2017年の業績改善以降、事業が安定したから
マクドナルドの株主優待は「1年以上の継続保有」が条件であり、長期に渡って保有し続ける個人投資家が多いです。
株がなかなか売却されないため、株価が下がりにくいと考えられます。
日本マクドナルドホールディングスは、安定した業績と株主優待が魅力の銘柄ですが、株価変動やコスト上昇などのリスクも存在します。2026年度は、成長戦略や安定した収益基盤が期待される一方で、外部環境の変化に注意が必要です。

また、マクドナルドと競合他社の株の値動きについては、以下の表を参考にしてみてください。
会社名 | 株価 | 年初来高値 | 年初来安値 |
日本マクドナルドHD(8058) | 6,370円 (以下2025/9/17終値) | 6,710円 (2025/8/20) | 5,420円 (2025/4/7) |
モスフードサービス(8153) | 4,060円 | 4,165円 (2025/8/12) | 3,375円 (2025/4/7) |
ロイヤルHD (8179) | 2,754円 | 2,785円 (2025/8/5) | 2,236円 (2025/1/14) |
ドトール・日レスHD(3087) | 2,669円 | 2,830円 (2025/4/22) | 2,163円 (2025/4/7) |
参照元:Yahoo!ファイナンス|日本株
日本マクドナルドの自己株式取得|実施なし
直近10年間において、マクドナルドは自己株式取得を実施していません。
これまで原材料費の高騰に合わせて適度に値上げしつつも、各種キャンペーンやセット販売などで多くの客層への配慮を続けてきました。
また、無料でハンバーガーセットを楽しめる株主優待の人気が高く、長期で持ち続ける投資家も多いです。
結果、自己株式取得をしなくても株価を維持できています。
日本マクドナルドなどの個別株への投資は簡単と思っていたけれど実際に難しかった。とくに売る時に迷ってしまい売り時を逃してしまったという方が多くいらっしゃいます。利益を確保するのは大事ですが時には損切も必要になり、これができないと株で資産形成は難しくなります。しかし自分ではできないという方には、投資顧問の利用をおすすめします。当サイトを運営するライジングブル投資顧問は、株の「売買サポート」を行っております。ライジングブルの売買サポートサービスは、3ヶ月9,000円で買い推奨だけではなく、売却、銘柄入替するところまで、リスク管理をしながらサポートします。
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まとめ
本記事では、マクドナルドの配当金について解説しました。マクドナルドの2025年12月期の配当金は、1株あたり年間56円と予想されています。
100株あたり年間5,600円が支払われますが、実際に振り込まれる金額は税引後の4,462円です。株主確定日は毎年12月31日で、翌年3月末ころに証券口座へ配当金が支払われる予定です。
3期連続の増配となりますが、配当利回りは1%未満で推移しています。ただ、マクドナルドは充実した株主優待制度(優待食事券)が強みの投資先です。
組み合わせ次第では、1,000円以上のセット商品と交換できるケースもあります。
値上げに対抗するための経営戦略によって業績も好調であるため、マクドナルドをよく利用する方は購入を検討しても良いでしょう。
銘柄選びの参考にしてみてください。
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