資産運用をすることが一般化している昨今、億り人と呼ばれるような人たちがたくさん登場してきています。
株式投資で成功する人が多い一方、株式投資で大きな損失を出して、相場から退場する人も少なくありません。
こうした人たちからは「株式投資は儲からない」といった声が聞かれますが、どうして成功する人と失敗する人に明暗が分かれてしまうのでしょうか。
この記事では、株式投資では儲からないといわれる理由や失敗する人の共通点、儲かるための法則について詳しく解説していきます。
成功事例は再現性がない場合が多いですが、失敗事例は再現性があるものばかりなので、失敗を回避するだけで株式投資で儲けるための勝率を上げることができます。
目次
株式投資で儲からないといわれる理由
株式投資で儲からないといわれる理由はいくつかあります。代表的なものだと、以下のようなものが挙げられます。
- 投資金額が少ない
- 頻繁に売買をして利益を確定してしまう
- 投資スキルが未熟
1つずつ詳しくみていきます。
投資資金が少ない
株式投資では、いわゆる入金力がモノをいう世界です。
例えばリターンが年率10%の金融商品があったとします。投資元本が10万円の人と1,000万円の人がいて、どちらもその商品を購入し、想定通り+10%の利益を得たとします。
リターン率では同じ10%だったとしても、投資元本が10万円なら単純計算で+10,000円、トータル11万円にしかなりません。
投資元本が1,000万円の場合、+100万円でトータル1,100万円です。ここから税金などが引かれますが、それぞれ儲けが1万円と100万円と大きく違ってきます。
また、投資元本が1,000万円をあれば、賭けのようにすべての資産を一つの金融商品に投資する必要もありません。
その点で少額投資は利益を得にくく、儲からないと感じる人もいるといえます。
頻繁に売買をして利益を確定してしまう
株式投資で儲けたいという人は、短期的に儲かると思っている人が多いです。また、短期的に儲けたいと思うあまり、頻繁な売買取引をしてしまいます。
短期売買は、小さな利益を積み上げて大きな利益にしていきますが、売買の都度手数料などがとられます。
売買取引によって利益を確定するのが得意な投資家は良いのですが、頻繁な取引によって手数料や税金などを支払ってばかりいるとトータルの利益が少ないなる可能性があります。
長期的な投資の方がトータルで見ると利益が大きくなる可能性もあり、頻繁な売買で利益を損ねている投資家も少なくありません。
投資スキルが未熟
当然ながら、株式投資で利益を出すためには、適切な時に投資判断を下すための投資スキルが必要です。しかし、適切な時に売買できる能力は、一朝一夕で身につくものではありません。
株価の変動は、会社の業績だけでなく、景気や為替状況、戦争や災害などの環境要因にも影響を受けます。それゆえ、株で儲からない人というのは、株式投資に関わる勉強を怠っている可能性があります。
利益を出すための知識不足だったり、投資判断に必要な感情のコントロールなどができていない場合もあります。
株式投資で失敗する人の特徴とは
株式投資で失敗する人には共通点があります。
主な特徴は以下の通りです。
- 学習をせずに短期的な値上がり益を狙いすぎる
- 周りに流されて感情的に売買取引をする
- リスクに対するリスクヘッジができない
それぞれの特徴について、詳しく説明していきます。
学習をせずに短期的な値上がり益を狙いすぎる
株式投資で短期的な売買を繰り返す人は、短い期間で大きなリターンを得たいと焦っていることが多いです。
値上がり益を狙うことは悪いことではありませんが、短期的に利益を狙うためにはその時々の相場環境をしっかり理解する必要があります。
それゆえ、株式投資に対して学習せずに短期的な売買を繰り返すと、投資資金をあっという間に溶かしてしまう人の方が多いです。
株式投資で失敗したくない場合、いきなり短期的な値上がり益を狙っていくのは投資方法としておすすめできません。
周りに流されて感情的に売買取引をする
株式投資に対して勉強をしないで投資を始めるのはとてもリスキーな行為です。
しかし、最近は投資初心者向けの情報が増えてきており、投資へのハードルが下がった分、口コミなどを参考に売買取引をする人がいます。
株式投資の世界では、投資で利益を得るというより、投資情報を売って利益を受け取る人もいます。
投資インフルエンサーの言葉を信じて投資判断をした場合、最初はうまくいっても自分でなぜうまくいくのかが分からないため、再現性がありません。
また、投資インフルエンサーが流す情報がすべて正しいと限りませんし、常に同じ状況で利益を出せるわけでもありません。
周りに流された売買取引をしていると、損失に転じた場合に冷静な判断ができずに感情的な取引をしがちです。そうした取引を繰り返していけば、資産が増えるどころか減ってしまう可能性を高めてしまいます。
株式投資は自己責任の世界です。周りに流されずに自分の投資判断でできるかどうかが、投資の成功と失敗を分けるともいえるでしょう。
リスクに対するリスクヘッジができない
株式投資については、さまざまなリスクが存在します。リスク自体を完全に無くすことはできませんが、リスクヘッジをすることでリスクを分散させることは可能です。
例えば、金融商品が元本保証ではないといったリスクがあります。
株価は常に株式市場での取引において変動し、資産の価値は刻一刻と変化します。
株式投資の価格変動のリスクに対して、複数の投資先に投資しておくことでリスク分散するといった投資手法があります。
損失を一定以上にしないよう、あらかじめ株価が一定の水準に達した場合に自動で売却できるように設定しておくなどもリスクヘッジの一つです。
株式投資で失敗する人の場合、こうしたリスク管理が甘く、自分のリスク許容度を超えた投資をしてしまっていることが多々あります。
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株式投資で儲かる法則
失敗事例などを踏まえて、株式投資で儲かる法則について説明します。主な儲かる法則は以下の通りです。
- 短期的な取引より中長期的な取引をする
- 情報収集や情報分析をしっかりやる
- ルールを作ってリスク管理を徹底してやる
それぞれについて詳しく解説していきます。
短期的な取引より中長期的な取引をする
投資初心者については、まず目先の利益をとって短期的な取引をすぐに開始しないのがおすすめです。
株式は基本的に短期的な価格変動が大きいですが、長期的な視点からいえば価格は上昇傾向にあります。
それゆえ、長期的に株式を保有することで、株価は上昇する可能性が高いです。長期的な株式保有をする中で、配当金や株主優待といったインカムゲインを受け取ることも可能です。
定期的な積立投資では、大きなリターンをすぐに得ることは難しいですが、安定的な収益を確保できるメリットを享受できます。
情報収集や情報分析をしっかりやる
株式投資で冷静な自己判断を下すためには、株式に関する情報収集や情報分析が欠かせません。
企業の業績や業界動向といったミクロな視点から、国際情勢や景気循環などのマクロな視点も学ぶべき情報です。
これらの情報に基づいて適切な銘柄選定と投資タイミングを判断すれば、株式投資で儲けることは難しいことではありません。
株式投資で利益をあげるためには、メディアや第三者のアドバイスに頼りきるのは危険な行為です。
自分で適切な投資判断ができるだけの情報収集と知識習得は時間がかかりますが、
失敗を防いで大きなリターンをもたらしてくれる可能性を高めてくれます。
ルールを作ってリスク管理を徹底してやる
株式投資での失敗を避けるためには、リスク管理が何よりも重要です。
ポートフォリオの分散や損切りルールの設定を最初に設定し、ルールはしっかり守るようにしましょう。
特に損失を出した場合、人間は動揺して適切な判断が下せないことがあります。
株式で損失を抱えた時に損切りができないと、損失がみるみる広がって売るに売れない状況に陥るかもしれません。
また、必ず株式は上昇すると思って、損失を出したときすぐにナンピン買いをしてしまうと、さらなる暴落から損失が拡大してしまいます。
損切りルールは、そうした投資の失敗を避けるためにやるべき行為です。
どのような相場環境であってもルールは守ることで、安定的な投資を続けることができます。
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まとめ
株式投資がさまざまな媒体で宣伝されるようになってきました。
自分の周りでも投資をしている人が増えたと感じている人もいることでしょう。株式投資で成功する人がいる反面、「株式投資は儲からない」という人もいます。
実際に株式投資で儲からない理由があり、儲からない投資で失敗した人には共通点があります。
株式投資で成功するためには、株式投資で儲からない理由や失敗事例をしっかり頭に入れておきましょう。また、投資での成功のために自己研鑽や投資に関する学習は欠かせません。
時間をかけずに大金を得られる人はごくわずかです。
投資での失敗を避けたければ、学び続ける姿勢や自分の感情に振り回されないことです。感情的な取引を避けるためには、勉強することやルールを守ることが重要です。
損切りルールを徹底するなど、リスク管理をすることで大きな損失も避けられます。
失敗から学んで自分の投資での成功に役立てましょう。
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