株で儲ける方法を知る！初心者が知っておくべき投資スタイルとは？

投資初心者が株式投資を始める際、やりがちなのがどのような投資スタイルを選ぶべきか決めずに始めてしまうことです。投資スタイルを決めずに始めてしまうと、株式で損失を出した時に慌ててしまい、さらなる損失を出したりしてしまいます。投資スタイルは、投資家のリスク許容度や目的に合わせて選択することが必要です。本記事では、初心者が知っておくべき投資スタイルについて解説します。

投資スタイル①成長株投資

成長株投資とは、将来的に利益が期待される新興企業等の株式に投資することです。成長株投資は、企業が成長するにつれて株価が上昇することを期待する投資スタイルです。

成長株投資のメリット

成長株投資のメリットは、将来的な成長が見込まれる銘柄に投資するため、長期的には高いリターンを期待できる点です。元手が小さくとも、企業の成長とともに株価も高騰すれば、大きな利益を得られる可能性があります。また、新興企業に投資することで、社会の成長に貢献するという社会的な意義もあります。

成長株投資のデメリット

成長株投資のデメリットは、ハイリターン・ハイリスクであることが挙げられます。新興企業に投資するため、将来の利益が見込める反面、企業の成長が予想以上に遅れたり、予想外の悪材料が出て株価が暴落して大損することがあります。また、注目度が高まれば株価の値動きが激しくなるなどリスク管理が難しい側面もあります。

成長株投資の始め方

成長株投資を始めるためには、まずは投資先となる企業の情報を収集することが大切です。企業の業績や将来性を調べ、投資判断をして投資先を決定しましょう。投資後は、売上高や営業利益などが順調に推移しているかをチェックし、売買タイミングを見極めます。また、成長株投資はリスクが高いので、投資する際には、複数の銘柄に投資することでリスクを分散させることが重要です。

投資スタイル②バリュー株投資

バリュー株投資とは、割安な株式を長期的に保有し、企業価値の再評価によって株価の上昇&リターンを得る投資スタイルです。割安な株式とは、ある会社の成長力や資産価値などに対して現在の株価がその企業価値を十分に反映しておらず、適正な株価水準に至っていない株式のことを指します。

バリュー株投資のメリット

バリュー株投資のメリットは、購入時点では株価が割安であるため、投資初心者でも購入しやすい点です。割安な時点で購入することで、株価が上がった時にはより高いリターンが期待できるのも魅力です。

バリュー株投資のデメリット

バリュー株投資のデメリットは、割安株の企業には割安なだけの理由がある点です。万年割安株のまま終わるものもあれば、業績が悪化した場合に、株価が一気に下落することもあります。また、割安な銘柄は、投資家の注目を集めやすいので、需要が高まると株価が暴騰しやすい傾向があります。

例えば、著名な投資家などの買い入れが入ると、イナゴと呼ばれる後続の投資家による資金が集まり、適正な株価を超えて株価が急激に値上がります。しかし、利益を確定する人が増えて投資熱が冷めれば、その後一瞬にしてバブルが弾けるように暴落するといった激しい値動きが起こりえます。そのため、バリュー株投資をする際は、一時的な株価の変動に惑わされず、企業の実力を見極める力を身につける必要があります。

バリュー株投資の始め方

バリュー株投資を始めるためには、割安株の選定が大切です。一般的にPER（＝株価収益率）と呼ばれる企業が稼ぐ利益を基準とする株価指標や、PBR（＝株価純資産倍率）と呼ばれる企業が解散した時に株主が得られる資産を基準とする株価指標が低いものを割安株とみなします。

企業の財務状況や業績をチェックして今は割安株だが、将来的に成長が期待できる銘柄を選んで購入します。株式相場の環境や海外情勢などの外部要因の影響も大きいので、バリュー株投資を継続するには常に市場をチェックしておく必要があります。

また、バリュー株投資は、割安株を長期的に保有することで株価上昇などの恩恵を受ける形になります。短期間で利益を出す方法ではないので、長期的な視点が必要です。

投資スタイル③高配当株投資

高配当株投資とは、配当金の利回りが高い銘柄を中心に投資する方法です。配当金は企業が生み出した利益のうち、株主に保有株数に応じて分配される利益のことです。

一般的に、日本株では配当利回りが3％以上である銘柄を指すことが多いです。成長株投資やバリュー株投資と異なり、株主還元に積極的な大手企業などが投資対象に入ってきます。

高配当株投資のメリット

高配当株投資の最大のメリットは、定期的に配当金が入ってくることです。株価の上昇が期待できなくても、安定したインカムゲインを得られるので資産の増加や株主であることを実感しやすいのも魅力です。

また、配当金の金額の増減は株主がセンシティブに反応しがちです。そうした事情もあり、特に日本企業では配当金額は安定的に配分できる金額に収まっていることが多く、必然的に配当利回りが高い銘柄は、安定した利益を出している企業になります。

企業の倒産リスクや株価下落のリスクの低い銘柄であることも多いです。そのため、高配当株は投資初心者向けの手法として各方面で紹介されています。

高配当株投資のデメリット

高配当株投資のデメリットは、配当利回りが高い＝企業の将来の成長に期待できない場合ある点です。企業としてはすでに成熟しているため、得られる利益が限定的になる可能性があります。また、配当金を出すという行為は、企業が得られた利益の一部を株主という企業の外に支払うことになります。

つまり、配当金で支払ってしまった分は設備投資や研究開発といった企業内の収益につながる投資に回らないので、企業の業績の低下を招く危険性もあります。高配当を維持するために債務を増やす企業もあり、長い目でみると企業の経営が立ち行かなくなる可能性もあるので、注意が必要です。

高配当株投資の始め方

高配当株投資を始めるには、まず配当利回りが3％以上の銘柄をスクリーニングで絞り込み、欲しい株式を購入します。ただし、企業の財務状況や業績などを分析し、高配当を維持できる企業であるかどうかを慎重に選びましょう。

また、配当金を受け取るためには権利基準日に株主名簿に株主として名前が記載されている必要があります。例えば、貸株サービスを利用し、証券会社に自分の保有株式を貸し出している状態では名簿に名前が記載されないので注意してください。

自分に合った投資スタイルの選び方

自分に合った投資スタイルを見つけるには、自分自身の投資目的や投資スタイルに合った投資方法を探すことが必要です。以下に自分に合った投資スタイルを見つける方法をご紹介します。

投資目的を明確にする

まずは、自分にとっての投資の目的を明確にすることが大切です。自分が何のために投資するのかを明確にすることで投資手法を選択する手がかりになります。

例えば、「定年退職後の生活費の確保」が目的であれば、投資できる期間は自動的に決定します。20代〜30代であれば、30年くらいは投資期間を確保できるわけです。

資金量もコンスタントに受け取る給与の一部をあてることができるので、30年の間にある程度まとまった資金を投資に回せることが分かります。こうした条件であれば、短期間に大きな利益を必要としないので、長期的な視点で少しずつ資産を増やせる投資スタイルを選択できます。目的によって選ぶべき投資スタイルが異なるため、まずは自分の投資の目的をはっきりさせておきましょう。

自分の投資レベルを把握する

次に、自分の投資レベルを把握することが大切です。いきなり成長株投資をしよう！と決意したとしても、銘柄を選定する能力がなければすぐに資金が底をついてしまいます。

また、自分の資産が目減りするのに耐えられるかどうかといったリスク許容度や金融商品や企業の財務状況を理解する知識レベルなどは人によって異なります。初心者の場合は、最悪の事態も想定して余剰資金で少額からやるなど、身の丈に合った投資を実践しましょう。

様々な投資スタイルを比較する

今回紹介した成長株投資・バリュー株投資・高配当株投資以外にも多種多様な投資スタイルがあります。自分の目的や投資スタイルに合った投資スタイルを選ぶために、まずはどんな投資スタイルがあるのか調べて、それらのメリット・デメリットを比較しましょう。

自分の投資目的に照らし合わせて、それぞれの投資スタイルの平均のリスク・リターンなどを調べることも重要です。自分に合った投資スタイルが見つかれば、効率的に資産を運用することができるので、投資を始める前にしっかりと投資スタイルは検討するのがおすすめです。

まとめ

「株で儲ける」と聞くと、守銭奴のようなイメージを持つかもしれません。しかし、株式市場は常に世界情勢や経済状況、雇用環境などさまざまな要因が複雑に絡んで株価が変動する世界です。どのような投資手法を活用するにせよ、簡単に利益を享受できる世界ではありません。

初心者だから手加減されるといったことはないので、投資で利益を得ようするならば、コンスタントに情報収集をするなど学びの姿勢を持つ必要があります。言い換えれば、常に変化する世界に対して学びながら順応していける素直なタイプが投資で利益を得やすいといえるでしょう。データや数字を分析するのが得意なら、なお向いているかもしれません。

また、株式市場はある種の経済的システムと向き合うことなので、一般的なコミュニケーションが不得意な人でも大きなリターンを得られる可能性があります。特に今回紹介した投資手法は、長期的な視座でもって取り組むことでより一層大きな利益を享受するものになっています。ぜひ、自分に合う投資手法を見つけて実践することで、株で儲ける経験を得てみてください。