
本記事では、伊藤忠商事株式会社(東証プライム:8001)の配当金額や配当時期、配当性向、配当利回りについて解説します。伊藤忠商事は、世界60ヶ国に拠点を持ち、生活・産業に関わる幅広い分野で事業を展開する大手総合商社です。
累進配当の方針を掲げており、直近5年間では増配を継続しています。2027年3月期(2026年4月1日〜2027年3月31日)の配当金は、1株あたり年間44円と予想されています。伊藤忠商事の株はNISAの成長投資枠でも購入できるので、非課税での運用も可能です。
目次
伊藤忠商事の配当金はいくら|1株あたり年間44円の予想

2027年3月期の予想において、伊藤忠商事の配当金は1株あたり年間44円です。100株あたり年間4,400円がもらえます。100株分の配当金を受け取るためには、187,100円※の投資額が必要です。(※2026年6月18日の終値で計算)過去5年分の配当金の推移を、以下の表にまとめました。
| 事業年度 | 年間配当(調整前) | 年間配当(調整後) | ||
| 中間配当 | 期末配当 | 合計 | ||
| 2027年3月期(予想) | 22円 | 22円 | 44円 | 44円 |
| 2026年3月期 | 100円 | 22円 | 122円 | 42円 |
| 2025年3月期 | 100円 | 100円 | 200円 | 40円 |
| 2024年3月期 | 80円 | 80円 | 160円 | 32円 |
| 2023年3月期 | 65円 | 75円 | 140円 | 28円 |
参照元:伊藤忠商事株式会社|株主還元
※伊藤忠商事は2026年1月1日に株式分割(普通株式1株につき5株の割合)を実施
※年間配当(調整前)は決算短信に記載された株式分割・併合などを考慮する前の金額
※年間配当(調整後)は株式分割・併合などを考慮した金額
伊藤忠商事は「累進配当」の方針※を掲げており、直近5年間でも増配を続けています。(※参照元:伊藤忠商事株式会社|経営方針・経営計画)
配当金には20.315%の税金が発生するので、100株を持っている株主に支払われる金額は3,506円です。
【税引後に受け取れる配当金】(44円×100株)×(1−20.315%)=3,506.14円
配当金の税金や節税方法については、こちらの「配当金に税金はかからない?節税のコツや新NISAで非課税で受け取る方法を解説」の記事を参考にしてみてください。
伊藤忠商事の配当金はいつもらえる|12月頃と翌年6月頃

伊藤忠商事の配当金は、中間と期末の合計2回にわけて支払われます。配当金の支払い開始時期と権利確定日を、以下の表にまとめました。
| 項目 | 中間配当 | 期末配当 |
| 権利付最終日 | 2026年9月28日(月) | 2026年3月29日(月) |
| 権利確定日 | 2026年9月30日(水) | 2026年3月31日(水) |
| 配当支払予定日 | 2026年12月頃 | 2026年6月頃 |
参照元:伊藤忠商事|株式基本情報、伊藤忠商事|IRカレンダー
配当金を受け取るには、株主名簿への登録が必要です。反映に時間がかかるため、配当を受け取るには基準日の2営業日前までに株式を購入しておきましょう。
伊藤忠商事の配当利回りと配当性向

2027年3月期において、伊藤忠商事の配当利回りは2.35%、配当性向は32.2%の予想です。直近5年分の推移については、以下の表をご覧ください。
| 事業年度 | 配当利回り | 配当性向 |
| 2027年3月期(予想) | 2.35% | 32.2% |
| 2026年3月期 | 2.41% | 32.8% |
| 2025年3月期 | 2.72% | 32.5% |
| 2024年3月期 | 2.82% | 28.9% |
| 2023年3月期 | 3.54% | 25.6% |
伊藤忠商事は、配当金をできるだけ減らさず、利益が伸びた場合には増配を目指す累進配当の方針を掲げています。直近5年間において、伊藤忠商事の配当利回りは2〜3%程度で、日経平均やプライム市場の平均配当利回りと比べると高い水準です。長期保有で配当収入を増やしたい投資家にとって、配当方針を確認しやすい銘柄といえるでしょう。
競合他社との比較
以下の表では、2026年3月期における伊藤忠商事の配当利回りと配当性向を、競合他社と比較しました。
(2026年3月期実績)
| 会社名 | 配当利回り | 配当性向 |
| 伊藤忠商事(8001) | 2.41% | 32.8% |
| 三菱商事(8058) | 3.09% | 52.15% |
| 三井物産(8031) | 2.93% | 39.5% |
| 住友商事(8053) | 3.26% | 30.05% |
| 丸紅(8002) | 2.82% | 32.53% |
参照元:みんかぶ
配当利回りは競合5社のなかで低めですが、配当性向も三菱商事(52.15%)や三井物産(39.5%)と比べて低水準です。つまり、利益に対してまだ配当を増やす余地が大きく、業績が伸びれば増配につながりやすい構造だといえます。
配当性向と配当利回りは、企業を評価するときに使う指標です。
購入した株価に対し、1年間でどれだけの配当を受けられるかを示す指標です。計算式は次のようになります。
配当利回り(%)=1株当たりの年間配当金額÷1株購入価額×100
配当性向
税金を差し引いた企業の純粋な利益である当期純利益のうち、配当に回される額を表した割合です。計算式は次のようになります。
配当性向(%)=1株当たりの配当額÷1株当たりの当期純利益×100
目安となる数値や詳しい計算方法については、こちらの「配当利回りと配当性向とは?違いや計算式、目安となる数値を解説」記事で解説しています。
伊藤忠商事の株主優待|なし

2027年3月期において、伊藤忠商事は株主優待を実施していません。その分、累進配当の方針を掲げ、配当金での利益還元に力を入れています。株主優待がなくとも、配当金での安定した株主還元が期待できる点は伊藤忠商事の魅力と言えるでしょう。
こちらの記事では、株主優待がもらえるおすすめ銘柄を紹介しているので「配当金生活をしたい」という方は参考にしてみてください。
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伊藤忠商事の業績

伊藤忠商事は2026年3月期において売上高・純利益ともに過去5年で最高を更新し、売上と利益はどちらも上昇傾向にあります。
2026年3月期は、情報・金融、食料、繊維などの分野で売上高が増加。結果、売上高は約14兆8,230億円と、前期比0.7%の増加となりました。利益については、食料分野で食糧関連取引・事業の採算が改善したほか、伊藤忠食品の取引が拡大。
さらに、情報金融分野では「ほけんの窓口グループ」の代理店手数料の増加や海外金融関連事業の収益性改善に成功し、純利益は約9,002億円と、前期比2.3%の増益となりました。
今後も累進配当を維持するためには、食料・情報金融など安定収益部門での利益水準の維持が前提となります。伊藤忠商事は2026年3月期(2025年4月1日〜2026年3月31日)を含む、過去5年分の業績を以下の表にまとめました。
(単位:百万円)
| 決算情報 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 純利益 |
| 2026年3月期 | 14,823,087 | 701,888 | 1,199,466 | 900,283 |
| 2025年3月期 | 14,724,234 | 683,915 | 1,155,059 | 880,251 |
| 2024年3月期 | 14,029,910 | 702,900 | 1,095,707 | 801,770 |
| 2023年3月期 | 13,945,633 | 701,913 | 1,106,861 | 800,519 |
| 2022年3月期 | 12,293,348 | 582,522 | 1,150,029 | 820,269 |
参照元:伊藤忠商事株式会社|決算短信
競合他社との業績比較
競合5社の中で、伊藤忠商事は純利益でトップです。前年度(2026年3月期)の業績は、以下のとおりです。
(百万円)
| 会社名 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 純利益 |
| 伊藤忠商事(8001) | 14,823,087 | 701,888 | 1,199,466 | 900,283 |
| 三菱商事(8058) | 18,915,995 | – | 1,096,094 | 800,460 |
| 三井物産(8031) | 13,995,222 | – | 1,087,056 | 833,971 |
| 住友商事(8053) | 7,337,259 | – | 701,998 | 600,334 |
| 丸紅(8002) | 8,265,841 | 256,670 | 664,457 | 543,852 |
参照元:みんかぶ
各社のおもな強みは、以下のとおりです。
- 伊藤忠商事:ファミリーマートの国内約16,300店の顧客接点を活かした生活消費分野
- 三菱商事:日本のLNG(液化天然ガス)需要の約20%を支える供給力
- 三井物産:豪州ピルバラ地区を軸にした金属資源事業
- 住友商事:保有・管理機数で世界トップクラスの航空機リース事業
- 丸紅:菓子専業卸最大手の山星屋を軸にした食品流通網の構築

伊藤忠商事は資源価格に左右されにくい生活消費・食料・IT金融など、内需寄りの事業で収益を確保している点こそ、伊藤忠商事が他社と一線を画す差別化ポイントです。
今後の成長ドライバーとしては、情報・金融分野でのIT・保険関連サービスの拡大や、食料分野での安定収益源の確保が挙げられます。一方で、資源価格の変動や世界経済の減速など外部環境によるリスクも存在するため、投資判断にあたっては業績動向を継続的に確認することが重要です。
伊藤忠商事の事業内容

伊藤忠商事はさまざまな事業を展開しており、おもな事業は、以下の分野に分けられます。
それぞれ紹介します。
繊維カンパニー
繊維カンパニー事業は「ファッションアパレル部門」と「ブランドマーケティング部門」の2部門で構成されています。伊藤忠商事の原点である繊維事業を中心に、衣料品の素材や生地、アパレル商品、ブランド事業などを幅広く手がけています。
機械カンパニー
機械カンパニー事業は、プラント・船舶・航空機、自動車・建設機械などを扱う部門です。電力・鉄道・水環境などの社会基盤を支える事業に加え、船舶・航空機・自動車など幅広い機械分野で事業を展開しています。
金属カンパニー
金属カンパニー事業では、金属資源部門と鉄鋼製品事業室を中心とした直轄組織で事業を展開。金属資源部門では、鉄鉱石・石炭などの資源開発や取引を中心に、鉄鋼・電力などの暮らしや産業に欠かせない分野を原料・燃料の面から支えています。
鉄鋼製品の分野では、伊藤忠丸紅鉄鋼株式会社と協力し、鉄鋼製品の販売や取引を広げる取り組みを進めています。
食料カンパニー
食料カンパニー事業では、食糧・生鮮食品・食品流通の3分野を中心に、食料資源の開発から原料供給、製造加工、流通、小売まで幅広く手がけています。日本や中国・アジアを中心に世界規模で事業を展開し、食の安全・安心を支える体制づくりにも取り組んでいます。
情報・金融カンパニー
情報・金融カンパニー事業は、情報通信と金融・保険の2分野を手がける分野です。IT・通信サービスや業務代行サービスを中心に、金融サービスと組み合わせた新しい事業の拡大を進めています。
伊藤忠商事の株価

伊藤忠商事の株価は1,871円(2026年6月18日終値)です。以下のチャートでは、直近10年間の株価の推移を示しています。
出典:Yahoo!ファイナンス|伊藤忠商事(株)【8001】
2016年ごろ、伊藤忠商事の株は1株あたり200円前後で取引されていましたが、その後は右肩上がりで上昇しています。2023年には、バークシャー・ハサウェイが5大商社株の保有比率を引き上げたことをきっかけに、株価は1,000円台に上昇。
2025年には中間期純利益が前年同期比14.1%増となったことも加わり、2,000円前後まで値を伸ばしました。2026年1月の株式分割後も上昇が続き、2月には2,200円前後に達しましたが、その後は調整し、2026年6月現在は1,800円前後で推移しています。
また、伊藤忠と競合他社の株の値動きについては、以下の表を参考にしてみてください。
| 会社名 | 現在の価格 | 年初来高値 | 年初来安値 |
| 伊藤忠商事(8001) | 1,871円 (以下26/6/18終値) | 2,286円(26/2/27) | 1,802円(26/6/11) |
| 三菱商事(8058) | 4,570円 | 6,012円(26/5/15) | 3,610円(26/1/5) |
| 三井物産(8031) | 4,719円 | 6,675円(26/4/8) | 4,678円(26/6/16) |
| 住友商事(8053) | 6,507円 | 7,775円(26/5/13) | 5,400円(26/3/23) |
| 丸紅(8002) | 4,909円 | 6,328円(26/2/12) | 4,408円(26/1/5) |
参照元:Yahoo!ファイナンス|日本株
伊藤忠商事の自己株式取得|実施あり

2026年3月期において、伊藤忠商事は自己株式取得を実施しています。
- 対象:普通株式
- 取得総数:9,503,800株
- 取得価額の総額:200億円
- 取得期間:2026年2月9日〜2026年3月24日
参照元:伊藤忠商事株式会社|株主還元
また、直前の2025年5月〜12月期にも1,500億円規模の取得を実施しているため、今後も株主還元の一環として実施する可能性が高いです。
よくある質問
Q. 伊藤忠商事の100株の配当金はいくらですか?
Q. 伊藤忠商事の配当金はいつ振り込まれますか?
Q. 伊藤忠商事の配当は200円ですか?
Q. 株式分割をすると配当はどうなりますか?
Q. 伊藤忠商事の100株を購入するにはいくら必要ですか?
Q. 伊藤忠商事の配当性向はどれくらいですか?
Q. 伊藤忠商事の100株の配当金はいくらですか?
2027年3月期予想の年間配当44円で計算すると、100株保有で年間4,400円(税引前)です。配当金には20.315%の税金がかかるため、税引後の受取額は3,506円になります。
Q. 伊藤忠商事の配当金はいつ振り込まれますか?
中間配当は毎年12月頃、期末配当は翌年6月頃に支払いが開始されます。権利確定日は中間が9月30日、期末が3月31日です。
Q. 伊藤忠商事の配当は200円ですか?
「200円」は、2026年1月の株式分割(1株を5株に分割)前における2025年3月期の配当金額(調整前)です。分割後の基準に換算すると、同期の配当金は40円になります。直近の2027年3月期予想は44円です。
Q. 株式分割をすると配当はどうなりますか?
分割によって1株あたりの配当金額は分割比率に応じて下がりますが、保有株数もあわせて増えるため、株主が受け取る配当の総額は分割前後で基本的に変わりません。伊藤忠商事は2026年1月の株式分割後も、累進配当の方針のもとで増配を続けています。
Q. 伊藤忠商事の100株を購入するにはいくら必要ですか?
2026年6月18日終値(1,871円)で計算すると、100株の購入には187,100円が必要です(売買手数料等は別途かかります)。
Q. 伊藤忠商事の配当性向はどれくらいですか?
2027年3月期の配当性向は32.2%(予想)です。総合商社大手5社(伊藤忠商事・三菱商事・三井物産・住友商事・丸紅)のなかでは低めの水準で、利益に対して配当に回す余地がまだ大きいことを示しています。
まとめ
本記事では、伊藤忠商事の配当金について解説しました。2027年3月期の配当金は1株あたり年間44円と予想されており、100株あたり税引後の3,506円が受け取れます。
配当利回りは約2%台、配当性向は約30%台で推移しており、5社の中で配当性向が低い水準にあるため、業績が伸びれば増配につながりやすい構造です。
直近5年間で売上・利益ともに増加傾向が続いており、累進配当方針のもと、今後も安定した株主還元が続く可能性があります。銘柄選びの参考になれば幸いです。
【ご注意事項】
本記事は特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。株式投資には元本割れのリスクがあります。配当金は企業の業績によって減額・廃止になる場合があります。投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。記載のデータは2026年6月30日時点のものです。最新情報は各企業のIR資料等でご確認ください。



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