
2026年度の新NISA改正が発表されました。つみたて投資枠の対象商品拡充に加え、0歳から17歳が利用できる「こどもNISA」の新設が盛り込まれています。
しかし、内容は把握したものの「実際いつから始まるの?」と、スタート時期が気になっている方も多いのではないでしょうか。
本記事では、新NISA改正のスタート時期から、こどもNISAの概要・旧ジュニアNISAとの違い、家族全体での非課税枠の活用方法について解説します。
子どもの教育資金や老後の備えを含め、家族単位で資産形成プランを見直すための参考にしてみてください。
目次
2026年の新NISA改正はいつから?|2027年開始予定

2026年度の新NISA改正は、令和8年度税制大綱(2025年12月閣議決定)では2027年から開始予定と記載されています。国会での法改正が確定後に施行されるため、正式な時期は法案成立後に確認してください。
2025年12月、金融庁が発表した「令和8(2026)年度税制改正について」の資料には、こどもNISAの新設とつみたて投資枠の対象商品拡充に関する内容が記載されました。
いずれも「令和9年(2027年)から」の内容として記載※されています。※参照元:金融庁|2025年12月 金 融 庁 令和8(2026)年度税制改正について
ただし、口座受付の開始時期は各金融機関の対応次第で前後する可能性があります。SBI証券・楽天証券・マネックス証券など主要ネット証券では、2027年の制度開始に合わせて順次こどもNISAの口座開設受付を開始する見込みです。
受付開始時期は各金融機関の対応状況によって異なるため、利用予定の証券会社の公式サイトや告知を定期的に確認しましょう。現在NISA口座を持っている金融機関でこどもNISAを開設するのが手続きの観点から最もスムーズです。
最新情報は金融庁の公式ページや利用中の証券会社の告知で確認しておきましょう。
2026年度の新NISA改正における変更点2つ

2026年度の新NISA改正で変更される内容は、以下の2点です。
改正内容を把握しておくことで、自分や家族に合った運用戦略を立てやすくなります。
つみたて投資枠の対象商品が拡大する
2026年度の新NISA改正では、つみたて投資枠で選べる商品の選択肢が広がります。これまで株式中心の商品が大半でしたが、改正後は債券中心やバランス型の投資信託も対象に加わる見通しです。
非課税枠の上限はそのままに、リスクを抑えた運用をしたい若年層や高齢層にとっても選びやすい商品が増える改正といえます。
18歳未満の「こどもNISA」が開始する
2026年度の新NISA改正では、0歳から17歳を対象とした「こどもNISA」の新設が予定されています。こどもNISAと通常のNISAのおもな違いは、以下のとおりです。
| こどもNISA | つみたて投資枠 | 成長投資枠 | |
| 対象年齢 | 0〜17歳 | 18歳以上 | 18歳以上 |
| 年間投資枠 | 60万円 | 120万円 | 240万円 |
| 非課税保有限度額 | 600万円(18歳以降、つみたて投資枠へ自動移管) | 1,800万円(成長投資枠と合算) | 1,200万円(内数) |
| 投資対象 | 長期の積立・分散投資に適した投資信託 | 同左 | 上場株式・投資信託等 |
| 運用管理 | 一定の要件※の下、12歳以降は払出しが可 | 制限なし | 制限なし |
※ 資金の用途が子のためのもので、子が払出しに同意したことを示す書面とともに、親権者等(口座管理者)が申出書を金融機関に提出する必要あり。参照元:金融庁|2025年12月 金 融 庁 令和8(2026)年度税制改正について
親名義のNISAとは別枠で運用できるため、世帯全体の非課税枠を実質的に拡大できる制度になります。
こどもNISAとジュニアNISAの違い
こどもNISAとジュニアNISAのおもな違いは以下のとおりです。
| 項目 | こどもNISA | ジュニアNISA |
| 対象年齢 | 0〜17歳 | 0〜17歳 |
| 年間の投資上限 | 60万円 | 80万円 |
| 生涯の非課税保有額 | 600万円 | (参考)80万円×5年=400万円(ジュニアNISAには法定の生涯限度額なし) |
| 投資対象 | つみたて投資枠の対象商品 | 上場株式/ETF/REIT/投資信託 |
| 引き出しの扱い | 12歳以降、子の同意があれば親権者が手続き可能 | 原則18歳まで払出し不可 |
| 18歳以降 | つみたて投資枠へ自動移管 | ー |
| 制度状況 | 2027年以降に開始予定 | 2023年末で新規口座開設終了 |
参照元:金融庁|令和5(2023)年度税制改正について、金融庁|2025年12月 金 融 庁 令和8(2026)年度税制改正について
旧ジュニアNISAは年間投資上限が80万円と大きい一方、原則18歳まで払出しができないため、教育費の発生タイミングと合わせにくい点が課題でした。こどもNISAは年間上限を60万円に抑える代わりに、生涯非課税枠を600万円に拡大し、12歳以降は条件付きで払い出しを認める設計になっています。教育費の準備手段として活用しやすい制度だといえます。
2026年度に改正される新NISAの活用方法3つ

2026年度に改正される新NISAの活用方法を3つ紹介します。
改正内容を理解しておくことで、自分や家族に合った非課税枠の使い方を具体的にイメージできるようになるでしょう。
投資未経験者は早めの運用を検討する
投資未経験の方は、改正を待たずに現行NISAで早めに運用を始めることを検討しましょう。新NISAはすでに年間360万円、生涯1,800万円まで非課税で投資できる制度です。
口座は一度開設すれば改正後もそのまま継続して使えるため、早く始めるほど運用期間を長く取れます。
たとえば、毎月1万円を20年間積み立てた場合、元本240万円に対して年利3%なら約327万円※、年利5%なら約406万円※になります。※参照元:金融庁|つみたてシミュレーター
まずは月1万〜3万円程度の少額から始め、改正後の制度拡充に合わせて運用幅を広げていくのが現実的な進め方です。
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親子の非課税枠を合算した資産形成プランを組む
こどもNISAが始まれば、親子それぞれの非課税枠を組み合わせた資産形成が可能になります。たとえば、親1人・子ども1人の家庭における非課税枠は、以下のとおりです。
| 年間投資枠 | 生涯非課税保有限度額 | |
| 親(18歳以上) | 360万円 | 1,800万円 |
| 子ども(0〜17歳) | 60万円 | 600万円 |
| 合計 | 420万円 | 2,400万円 |
親の枠は老後資金として「成長投資枠」中心に、子どもの枠は教育費の準備として「つみたて投資枠」中心に配分するのが現実的な活用方法です。
教育費・老後資金それぞれに非課税枠を割り当てることで、用途ごとに資金管理しやすくなります。
なお、親から子への資金移動(年間60万円)については、年間110万円以下の贈与税基礎控除内であれば贈与税は発生しません。ただし、名義預金とみなされないための対策が必要です。また、複数年にわたる贈与や金額が大きい場合は、税理士への確認を推奨します。
改正を機にポートフォリオ全体をリバランスする
2026年度の改正を機に、保有資産全体のバランスを見直すことも検討しましょう。つみたて投資枠の対象商品拡大により、債券中心やバランス型の投資信託も選びやすくなったからです。
たとえば、使う時期が近い教育費には、リスクを抑えた債券型やバランス型の商品を組み合わせる方法があります。また、まだ先の老後資金には、成長性を重視した株式中心の商品で運用を続けるのも良いでしょう。
口座ごとにバラバラに管理するのではなく、家族全体の資産を目的別に整理し直す機会として活用してみてください。
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2026年度改正の新NISAを始める際の注意点5つ

2026年度改正の新NISAを始める際の注意点として、以下の5つが挙げられます。
- 非課税枠の復活はスイッチングではない
- 旧NISAからのロールオーバーはできない
- 損失が出ても他の口座と損益通算できない
- 年間投資枠の即時復活は見送られている|枠の復活は翌年1月1日
- こどもNISAの引き出しには条件がある|12歳以上、子のための使用
思わぬ誤解や計画のズレを防ぐためにも、投資する前に上記を確認しておきましょう。
非課税枠の復活はスイッチングではない
スイッチングとは、保有中の投資信託を別の商品に乗り換える手続きです。しかし、新NISAにおいてはスイッチングの仕組みは使えません。
商品を入れ替える場合は一度売却して改めて購入する形になるため、投資枠の消費が発生します。また、復活する枠は「売却額」ではなく「購入時に使った金額」です。
たとえば、200万円で買った商品を320万円で売却しても、復活する枠は200万円分です。売却益の120万円は枠として戻らない点を理解しておきましょう。
旧NISAからのロールオーバーはできない
ロールオーバーとは、旧一般NISAで非課税期間(5年)が終了した商品を、翌年の非課税枠へ移して運用し続ける仕組みです。
しかし、現行NISAにはロールオーバーが適用されておらず、旧NISAから新NISAへの移管はできません。
旧NISAで購入した商品は、非課税期間が終了するまでそのまま保有を続けるのが基本的な対応です。期間終了後に新NISAで同じ商品を持ちたい場合は、売却後に買い直す形になります。
損失が出ても他の口座と損益通算できない
NISA口座で損失が出ても、特定口座や一般口座の利益との損益通算はできません。NISA口座の損失は、税務上ないものとして扱われるためです。
たとえば、特定口座で50万円の利益が出た年にNISA口座で30万円の損失が出ても、NISA口座の損失は計算に含められないため、特定口座の利益50万円全額に課税されます。
上記の仕組みを踏まえると、NISAでは値下がりリスクの低い長期保有向けの商品を運用するのが効果的でしょう。
年間投資枠の即時復活は見送られている|枠の復活は翌年1月1日
NISA口座の商品を売却しても、投資枠が復活するのは翌年1月1日です。売却した当年中に枠が戻ることはありません。
金融庁は「売却後すぐに枠を再利用できる仕組み」を要望として出していましたが、2026年度の改正では見送られています。
ただし、新NISAが開始して5年経過しないと非課税保有限度額に達する人はいないため、2026年時点で実質的な影響はありません。
商品を入れ替える際は、当年に残っている枠と翌年以降に復活する枠を分けて確認した上で計画を立てましょう。
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こどもNISAの引き出しには条件がある|12歳以上、子のための使用
こどもNISAから資金を引き出せるのは、子どもが12歳以上になってからです。さらに、以下の条件を両方満たす必要があります。
- 子ども本人が払い出しに同意した書面を用意する
- 資金の使途が子どものためであることを示す申出書を、親権者が金融機関に提出する
たとえば、塾代として一部を引き出したい場合でも、同意書と申出書が揃わなければ手続きは進みません。
急な出費にすぐ対応できる口座ではないため、現預金と組み合わせて活用する制度として考えておきましょう。
参照元:金融庁|2025年12月 金 融 庁 令和8(2026)年度税制改正について
2026年度改正の新NISAを始める手順

2026年度改正の新NISAを始める手順は、現在の状況によって異なります。以下の3パターンから、自分の該当するケースにあったものを参考にしてみてください。
【すでに新NISAを利用している方】
現在の口座をそのまま継続できます。つみたて投資枠の対象商品拡大は自動的に反映されるため、特別な手続きは不要です。
【こどもNISAを新たに利用したい方】
子ども名義の口座開設が必要になる見込みです。
親権者・子ども双方の本人確認書類が必要になるため、利用中の証券会社からの案内を随時確認しておきましょう。
【まだNISAを始めていない方】
まず証券会社でNISA口座を開設し、少額から積立設定を進めましょう。口座開設の手順は、以下の関連記事を参考にしてみてください。
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2026年度の新NISA改正に関するよくある質問

2026年度の新NISA改正に関するよくある質問に回答します。
それぞれ見ていきましょう。
新NISA改正で成長投資枠は年内に復活しないの?
2026年度改正後も、成長投資枠が年内に復活する仕組みは導入されていません。金融庁は「売却後に非課税枠をすぐ再利用できる仕組み」を要望として出していましたが、今回の改正では見送られました。
成長投資枠を活用する際は、年間240万円の枠をどの銘柄にどう配分するかを事前に整理しておきましょう。
新NISA改正でこどもNISAを使えば投資枠が2,400万円になる?
こどもNISAを利用しても、子ども1人が使える生涯の非課税枠が2,400万円(18歳未満の600万円+18歳以降の1,800万円)になるわけではありません。
こどもNISAは、通常18歳以降にしか使えない非課税枠を0歳から先んじて活用できる制度です。18歳以降は通常のNISA(上限1,800万円)に移行するため、子ども本人の生涯非課税枠は1,800万円のままです。
2026年の新NISA改正まとめ|こどもNISAは2027年から

2026年度の新NISA改正では、以下の2点が予定されています。
- つみたて投資枠の対象商品拡大
- 18歳未満が利用できるこどもNISAの創設
つみたて投資枠では債券中心やバランス型の投資信託も選べるようになり、リスクを抑えた運用をしたい方にとって選択肢が広がるきっかけとなるでしょう。
こどもNISAは親のNISAとは別枠で、年間60万円・生涯600万円まで非課税で運用できる制度です。
いずれも2027年からのスタートが見込まれていますが、口座開設の受付時期は変更される可能性があります。最新情報は金融庁の公式ページや利用中の証券会社の告知で確認しましょう。
【注意事項】
※本記事の内容は2026年6月時点の税制大綱(2025年12月閣議決定)に基づいています。正式な制度内容は法律成立後に最新情報をご確認ください。
※本記事は特定の金融商品の購入を推奨するものではありません。
※投資判断はご自身の責任のもとで行ってください。



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