ジョンソン・エンド・ジョンソンの配当金はいくら?利回りや64年連続増配実績を解説

ジョンソン・エンド・ジョンソンの配当金はいくら?利回りや60年超の増配実績を解説

ジョンソン・エンド・ジョンソン(Johnson & Johnson)は、2026年4月に64年連続の増配を達成した「配当王」の一角です。2025年12月期の配当金は1株あたり年間5.2ドル(約833円)、配当利回りは2〜3%台で推移しており、配当性向はアッヴィやファイザーなど競合ヘルスケア企業と比べても低めで、無理のない範囲での還元にとどまっています。

本記事では、配当金額や配当時期、配当性向、競合他社との比較に加え、投資メリットとデメリットについても解説します。

目次

ジョンソン・エンド・ジョンソンの配当金

ジョンソン・エンド・ジョンソンの配当金のイメージ

ジョンソン・エンド・ジョンソン(Johnson & Johnson)の配当金について、以下の4点を解説します。

自分の投資スタイルに適した銘柄であるかどうかの判断材料にしてみてください。

日本円でいくら?|1株あたり年間約833円

2025年12月期における、ジョンソン・エンド・ジョンソンの配当金は1株あたり年間5.2ドル(約833円※)です。(※2026年6月12日終値(1ドル=160.21円)で計算)。直近5年間の配当金の推移を、以下の表にまとめました。

(1株あたり・単位:USドル)

← 表は横にスクロールできます →

事業年度第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期年間合計額
2026年12月期1.34未定未定未定未定
2025年12月期1.301.301.301.305.2
2024年12月期1.241.241.241.244.96
2023年12月期1.191.191.191.194.76
2022年12月期1.131.131.131.134.52
2021年12月期1.061.061.061.064.24

参照元:Investing.com|ジョンソン・エンド・ジョンソン株式配当

ジョンソン・エンド・ジョンソンは毎年増配を続けており、2026年4月の増配で64年連続となりました。

いつもらえる?|6月・9月・12月・翌年3月の年4回

ジョンソン・エンド・ジョンソンの配当金は、6月、9月、12月、翌年3月の年4回に分けて受け取れます。配当金の受取時期と権利確定日を、下表にまとめました。 

項目権利確定日受け取り時期
第1四半期5月下旬ごろ6月上旬ごろ
第2四半期8月下旬ごろ9月上旬ごろ
第3四半期11月下旬ごろ12月上旬ごろ
第4四半期2月中旬~下旬ごろ3月上旬ごろ

参照元:Investing.com|ジョンソン・エンド・ジョンソン株式配当

ジョンソン・エンド・ジョンソンの配当金を受けとるには、権利確定日までに株式を保有する必要があります。証券会社によっては注文反映に時間がかかる場合があるため、日時に余裕を持って株式を購入しましょう。

配当利回りと配当性向

2025年12月期における、ジョンソン・エンド・ジョンソンの配当利回りは2.12〜3.40%、配当性向は59.52%です。過去の推移については、以下の表をご覧ください。

事業年度配当利回り配当性向
2025年12月期2.12~3.40%59.52%
2024年12月期3.01~3.21%不明
2023年12月期2.88~3.18%不明
2022年12月期2.55~2.86%不明
2021年12月期2.36~2.60%不明

参照元:Investing.com|ジョンソン・エンド・ジョンソン株式配当

ジョンソン・エンド・ジョンソンは2026年4月の増配で64年連続となりました。50年以上増配を継続した米国株は「配当王」と呼ばれており、その代表的な銘柄のひとつです。

配当利回りは2〜3%台と日本の高配当株の水準には届きませんが、長期にわたって安定した増配を続けてきた点は、配当収入を重視する投資家にとって評価しやすいポイントです。

競合他社との比較|アッヴィ、ファイザー、メルク・アンド・カンパニー

ジョンソン・エンド・ジョンソンの配当利回りと配当性向を、大手ヘルスケア企業3社と比較しました。

(2026年7月15日現在)

企業配当利回り配当性向(直近12か月)
ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)2.08%59.52%
アッヴィ(ABBV)2.79%325.12%
ファイザー(PFE)7.09%130.54%
メルク・アンド・カンパニー(MRK)2.74%92.12%

参照元:Investing.com|ジョンソン・エンド・ジョンソン株式配当Investing.com|アッヴィ株式配当Investing.com|ファイザー株式配当Investing.com|メルク・アンド・カンパニー株式配当

表を見ると、競合3社の配当性向が非常に高い水準になっています。これは配当を出しすぎているのではなく、EPS(1株あたりの純利益)が会計上の要因で一時的に落ち込んでいるためです。たとえば、アッヴィは2025年12月期に約147億ドルの非現金費用を計上し、会計上の利益が大きく減少しました。

しかし、実際の現金収支では190億ドルの営業キャッシュフローを確保しており、配当総額117億ドルを十分に賄える水準です。製薬会社は買収や特許権の取得費用を複数年にわたって償却するため、会計上の利益が圧縮されやすい構造があります。

配当性向の数字だけで判断するのではなく、キャッシュフローもあわせて確認しましょう。また、ジョンソン・エンド・ジョンソンの配当性向は59.52%と4社の中で最も低く、利益に対して無理のない範囲で配当を出していることがわかります。

ジョンソン・エンド・ジョンソンの事業内容|医薬品・医療機器を手がけるアメリカのヘルスケア企業

ジョンソン・エンド・ジョンソンの事業内容|医薬品・医療機器を手がけるアメリカのヘルスケア企業のイメージ

ジョンソン・エンド・ジョンソン(Johnson & Johnson)は、大きく分けて2つの部門で事業を展開しています。

そして、第3の部門として、デピュー・シンセス(DePuy Synthes)の分離独立を目指しています。

イノベーティブ・メディシン部門

イノベーティブ・メディシン(Innovative Medicine)部門は、がん・免疫・神経科学などの領域に特化した医薬品の研究・開発・販売を手がける部門です。詳細を下表にまとめました。

治療領域主な症例
腫瘍学がん、悪性腫瘍
免疫学リウマチ、関節炎、消化器・呼吸器疾患、皮膚疾患
神経科学うつ、統合失調症、アルツハイマー
心臓・肺心房細動、脳卒中、肺動脈高血圧

医薬品は処方箋に基づき、病院や医療従事者、卸売業者などを通じて流通します。既存製品については適応症の追加や投与方法の改良により製品寿命を延ばし(ライフサイクル開発プログラム)、継続的な売上拡大を図っています。

メドテック部門

メドテック(MedTech)部門は、心血管・整形外科・眼科など幅広い医療分野向けの機器・技術を開発・販売する部門です。おもな分野と具体的な機器や技術を、以下の表にまとめました。

治療分野開発・販売する製品・技術の例
心血管不整脈治療機器、心臓補助装置
整形外科人工関節、脊椎治療機器
外科縫合技術、止血技術
眼科コンタクトレンズ、白内障治療

病院やクリニックの医師・看護師によって活用され、患者の治療と回復を支えています。

デピュー・シンセス

デピュー・シンセス(DePuy Synthes)はジョンソン・エンド・ジョンソンの整形外科事業ブランドで、メドテック部門の一領域という扱いです。下記のような、整形外科向けの医療機器を扱っています。

  • 人工関節
  • 骨折固定プレート
  • 脊椎インプラント
  • スポーツ障害治療機器

2025年10月、ジョンソン・エンド・ジョンソンは整形外科事業をメドテック部門から分離し、独立した事業体として発足させると発表しました。成長性の高い分野に経営資源を集中する方針で、発表から2年以内の発足を目指しています。

ジョンソン・エンド・ジョンソンへの投資メリットと5つの強み

ジョンソン・エンド・ジョンソンへの投資メリットと5つの強みのイメージ

ジョンソン・エンド・ジョンソン(Johnson & Johnson)に投資するメリットと強みは、以下の5つです。

自分の投資スタイルに合うかどうかの判断材料にしてみてください。

60年以上も増配を続けている

ジョンソン・エンド・ジョンソンは2026年4月の増配により、64年連続を達成しました。この期間には、株価に大きな打撃を与えた出来事が何度もありました。

  • タイレノール毒物混入事件(1982年)
  • リーマンショック(2008年)
  • ベビーパウダー(タルク)訴訟問題(2018年~継続中)
  • コロナショック(2020年)

訴訟や不況といった逆風下でも増配を続けた実績は、投資家にとって大きな安心材料になります。今後の増配が保証されるわけではありませんが、60年以上の実績は配当収入を重視する投資家にとって評価しやすいポイントのひとつです。

直近約1年間で株価が急騰している|約1.5倍に成長

直近1年間で、ジョンソン・エンド・ジョンソンの株価は約1.5倍に上昇しています。以下のチャートで推移を確認してみましょう。

ジョンソン・エンド・ジョンソンの株価10年の推移

出典:Yahoo!ファイナンス|ジョンソン・エンド・ジョンソン【JNJ】

直近1年間で株価が約1.5倍に上昇しており、おもな背景として以下が挙げられます。

株価上昇のきっかけ詳細
主力医薬品の堅調な伸び・全体で前期比+5.3%の増収
・ショックウエーブ(最先端カテーテル治療)とカーヴィクティ(遺伝子治療薬)の売上が年間10億ドルを達成
大型買収の完了イントラ・セルラー・セラピーズ(Intra-Cellular)社、ハルダ・セラピューティクス(Halda Therapeutics)社を合計約175億ドルで買収 
整形外科事業の切り離し特定部門に資源を集中させる戦略を明確化
法的リスクの緩和訴訟引当金約70億ドルの戻し入れにより会計上の利益が上昇

(出典:JNJ 2026年第1四半期決算資料等

ただし、上記の要因のなかには一時的な影響にとどまるものもあります。とくに「タルク訴訟」は継続中であり、今後の展開次第では株価が下落する可能性もあるでしょう。

それでも、直近10年という長期で見ると、ジョンソン・エンド・ジョンソンの株価は右肩上がりで成長しています。配当金と売買差益の両方を長期で狙いたい投資家にとって、検討しやすい銘柄のひとつといえます。

医薬品・医療機器の2本柱で安定収益を確保している

ジョンソン・エンド・ジョンソンは医薬品と医療機器の2部門を軸に、安定した収益を確保しています。収益基盤の土台となっている運用戦略を、下表にまとめました。

運用戦略実績
高い成長と需要が見込まれる分野に集中投資するイノベーティブ・メディシンとメドテックの2部門に、2025年12月期は320億ドル以上を投資
新製品で既存品(とくに特許が切れる製品)の売上減を補う直近5年間に導入された新製品が売上全体の約25%を占める 
特定の疾患に焦点をあて、市場をリードするメドテック部門で処置ベースの疾患(心臓血管、整形外科、手術など)に注力、3つの心血管ビジネスで市場を牽引
莫大なキャッシュフローを生み、配当や事業の資金源とする2025年12月期はフリーキャッシュフローとして200億ドルを創出

継続的な投資と新薬開発で収益を維持し続けてきたことが、63年連続増配につながっています。

充実したパイプライン(新薬候補)で収益拡大が期待できる

ジョンソン・エンド・ジョンソンは豊富な新薬候補を持っているため、特許切れで売上減少を起こしやすい時期でも収益を維持しています。代表例が主力薬「ステラーラ(STELARA)」です。2024年までに主要な特許が切れ、バイオシミラー(後発品)との競争により売上が減少しています。

しかし、後継薬として「トレムフィア(TREMFYA)」の販売を拡大しつつ、新たな経口薬「イコトロキンラ(icotrokinra)」の承認申請も進めています。さらに、ステラーラの小児向け適用拡大も図っており、既存薬の価値を維持しながら新薬での収益確保を同時に進めている状況です。

財務格付けの最高評価AAAを取得している|米国企業で2社のみ

ジョンソン・エンド・ジョンソンは財務格付け機関から最高評価「AAA」を取得しています。(出典:S&P Global Ratings)財務格付けとは、企業の財務健全性や債務返済能力をランク付けしたもので、AAAは「破綻リスクが極めて低い」ことを示す最高ランクです。

米国企業でAAAを取得しているのはジョンソン・エンド・ジョンソンとマイクロソフトの2社のみで、米国政府(米国債)のAA+相当を上回る評価を受けています。信用力が高いほど低コストで資金調達できるため、成長投資と株主還元を同時に進めやすい財務構造だといえるでしょう。

ジョンソン・エンド・ジョンソンに投資する3つのデメリット

ジョンソン・エンド・ジョンソンに投資する3つのデメリット

ジョンソン・エンド・ジョンソン(Johnson & Johnson)への投資には、以下3つのリスクがあります。

投資を検討する前に、デメリットもあわせて確認しておきましょう。

大企業ゆえに急激な株価上昇は期待しにくい

ジョンソン・エンド・ジョンソンは成熟した大企業であるため、ハイテク株のような急激な株価上昇は期待しにくい銘柄です。業績は安定している一方、売上を短期間で大きく伸ばせる余地は限られています。長期保有で配当収入を積み上げるスタイルの投資家に向いていますが、短期での値上がり益を狙う方には不向きだと言えます。

訴訟リスクが継続している|タルク問題など

2026年6月時点において、ジョンソン・エンド・ジョンソンは訴訟リスクを抱えています。なかでも、ベビーパウダーの使用による健康被害を訴える「タルク訴訟」は数万件規模で未解決のまま継続しており、収束の見通しは立っていません。

今後の裁判の結果次第では、多額の賠償金の支払いや企業イメージの低下により株価が下落する可能性があります。投資を検討する際は、訴訟の進展を定期的に確認しておきましょう。

医薬品の特許切れによる収益減少リスクがある

医薬品の特許が切れると、安価な類似品(バイオシミラー)が流通し、収益が減少するリスクがあります。実際に、ジョンソン・エンド・ジョンソンの主力薬「ステラーラ」は、特許切れ後にバイオシミラーとの競争にさらされ、全盛期に年間100億ドルあった売上が大幅に減少しました。

現時点では「ダラザレックス」や「トレムフィア」などの新薬がその穴を埋めており、2026年12月期第1四半期の売上高は前年同期比+9.9%と成長を維持しています。しかし、今後も同じ新薬で穴埋めできるかは不透明です。特許切れのたびに収益減少リスクが生じる点は、投資判断の際に頭に入れておきましょう。

ジョンソン・エンド・ジョンソンのよくある質問

Q1. 配当は年に何回もらえますか?

A1.年4回(6月・9月・12月・翌年3月ごろ)です。四半期ごとに配当金が支払われます。

Q2. 配当の権利確定日はいつですか?

A2.四半期ごとに異なります。直近の目安は、第1四半期が5月下旬ごろ、第2四半期が8月下旬ごろ、第3四半期が11月下旬ごろ、第4四半期が2月中旬〜下旬ごろです。正確な日付は都度、企業のIR発表でご確認ください。

Q3. 配当金の振込日(入金日)はいつですか?

A3.権利確定日のおよそ1〜2週間後に支払われる形で、6月・9月・12月・翌年3月ごろが目安です。

Q4. ジョンソン・エンド・ジョンソンに株主優待はありますか?

A4.株主優待はありません。米国株には、日本のような株主優待制度を設けている企業はほとんどなく、株主還元は配当金が中心です。

Q5. ジョンソン・エンド・ジョンソンの配当利回りはどのくらいですか?

A5.2025年12月期の実績で2.12〜3.40%です。日本の高配当株と比べると利回り自体は高くありませんが、64年連続増配という継続性が評価されています。

まとめ

ジョンソン・エンド・ジョンソンの配当金はいくら?のイメージ

本記事では、ジョンソン・エンド・ジョンソン(Johnson & Johnson)の配当金について解説しました。2025年12月期の配当金は1株あたり年間5.2ドルで、63年連続の増配を達成しています。

配当利回りは2〜3%台と高配当株の水準には届きませんが、長期にわたって安定した増配を続けてきた実績が強みです。一方で、タルク訴訟の継続や医薬品の特許切れによる収益減少リスクも抱えています。

現時点では新薬の成長でリスクを補えていますが、今後の業績と訴訟の動向はあわせて確認しておきましょう。銘柄選びの参考になれば幸いです。

【ご注意事項】

本記事は特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。株式投資には元本割れのリスクがあります。配当金は企業の業績によって減額・廃止になる場合があります。投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。記載のデータは2026年7月13日時点のものです。最新情報は各企業のIR資料等でご確認ください。

\ LINE会員限定 /

LINE友達追加-投資家タイプ診断

コメントComment

CAPTCHA


お客様の資産形成を強力にサポートします。
3万人を超える信頼のサポート実績!