
本記事では、ファナック株式会社(東証プライム:6954)の配当金額や配当時期、配当性向、配当利回りについて解説します。
ファナックは、おもに産業用ロボットと加工用機器の開発・製造をしている企業です。
近年は安定して黒字を計上し、2026年3月期の中間配当(1株あたり51.33円)は前期から6円以上も増配しました。
2026年1月時点で、期末配当は未定となっています。
ファナックの株はNISAの成長投資枠でも購入できるので、非課税での運用も可能です。
目次
ファナックの配当金はいくら|期末決算までわからない
2025年3月期において、ファナックの配当金は1株あたり年間94.39円でした。
100株持っている場合、9,439円がもらえる計算です。
直近の配当金の推移は、以下の表のとおりです。
(1株あたり)
| 事業年度 | 年間配当(調整前)※1 | 年間配当 (調整後)※2 | ||
| 中間配当 | 期末配当 | 合計 | ||
| 2026年3月期 | 51.33円 | 未定 | 未定 | 未定 |
| 2025年3月期 | 44.51円 | 49.88円 | 94.39円 | 94.39円 |
| 2024年3月期 | 40.26円 | 43.88円 | 84.14円 | 84.14円 |
| 2023年3月期 | 264.02円 | 271.64円 | 535.66円 | 107.13円 |
| 2022年3月期 | 246.02円 | 239.68円 | 485.7円 | 97.14円 |
※2023年4月1日付で、普通株式1株につき5株の割合で株式分割を実施
※1)株式分割・併合などを考慮する前の金額、
※2)株式分割・併合などを考慮した後の金額
2026年3月期の中間配当は1株あたり51.33円であり、前期の中間配当より6円以上も増配しています。ただ、ファナックは期末決算が確定するまで年間配当金を公表しません。
2026年3月期の正確な配当金は、期末の決算短信で確認しましょう。
ファナックの配当金はいつもらえる|12月上旬と翌6月下旬の年2回

ファナックの配当金は、中間と期末の合計2回にわけて支払われます。ファナックの配当金が支払われる時期と株主確定日を、以下の表にまとめました。
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| 中間配当 | 期末配当 | |
| 権利付最終日 | 2026年9月28日 | 2027年3月29日 |
| 権利確定日 | 2026年9月30日 | 2027年3月31日 |
| 支払開始予定日 | 2026年12月上旬月頃 | 2027年6月下旬 |
参照元:ファナック|その他開示資料(剰余金の配当に関するお知らせ)
ファナックの配当金を受けとるには、株主名簿への登録が必要です。
反映に時間がかかるので、配当金を受けとるためには基準日の2営業日前までに株を買いましょう。
ただし、証券会社によって買付日が異なるケースがあるため、できるだけ早めに注文を完了させるのが無難です。
ファナックの配当利回りと配当性向

2025年3月期において、ファナックの配当利回りは2.21%、配当性向は60%でした。
2026年3月期については、まだ配当額が確定していないため未定です。
直近の推移を下表にまとめました。
| 事業年度 | 配当利回り | 配当性向 |
| 2026年3月期 | 未定 | 未定 |
| 2025年3月期 | 2.21% | 60% |
| 2024年3月期 | 1.94% | 60% |
| 2023年3月期 | 2.48% | 53.68% |
| 2022年3月期 | 1.99% | 60% |
参照元:みんかぶ|ファナック(6954)
ファナックの配当利回りは2%前後で推移しており、日経平均やプライム市場の平均配当利回り(約2%)と同水準です。
ただ、ファナックは配当性向を60%に設定しているため、ほかの企業(20〜50%)より積極的に利益を還元しています。
ファナックの財務状況は「自己資本(返済義務のない資金)」が全体の約90%を占めるほど健全なので、今後も配当を継続する可能性が高いでしょう。
ファナックが「配当500円検討」としていた時期|2019年3月期末
2019年3月期、ファナックは「期末配当500円」の実施を検討していました。
しかし、2019年3月期に減益が予想されたため、最終的な中間配当金額は1株あたり404.92円※でした。※株式分割前の金額
それでも、一時的な配当性向は100%を超えていました。
以後、ファナックは配当を無理なく継続するために「配当性向60%」を目標として株主還元を実施しています。
競合他社との比較
以下の表では、2025年3月期のファナックの配当利回りと配当性向を、競合他社と比較しています。
(2025年3月期実績)
| 会社名 | 配当利回り | 配当性向 |
| ファナック(6954) | 2.21% | 60% |
| 安川電機(6506) | 1.32%※ | 31.1%※ |
| キーエンス(6861) | 0.52% | 21.29% |
| SMC(6273) | 1.46% | 40.9% |
※2月期決算の数値(参照元:みんかぶ)
競合他社と比べて、ファナックの配当利回りと配当性向はどちらも高水準です。
ただし、上記4社が属する「FA関連銘柄※」は、製造業全体で見ると配当利回りが低めの傾向にあります。※産業用ロボットや工場自動化関連の企業
そのため、他業種の高配当株(例:商社、通信など)と比較すると物足りなく感じるかもしれません。
配当性向と配当利回りは、企業を評価するときに使う指標です。
配当利回りは、購入した株価に対し、1年間でどれだけの配当を受けられるかを示す指標です。配当利回りが高いことは、投資した資金に対して多くの配当金を受け取れるということです。一方、株価の下落によって利回りが高くなっている場合は、企業の業績悪化を示す兆候であり、将来的な減配のリスクも考えられます。
配当利回り(%)=1株当たりの年間配当金額÷1株購入価額×100
配当性向は、税金を差し引いた企業の純粋な利益である当期純利益のうち、配当に回される額を表した割合です。つまり配当性向が高いと、株主への利益還元が多くなります。投資家には短期的な利益が増えるなどのメリットがあります。しかし、高すぎると減配や無配、株価下落のリスクなど将来の成長性や財務の安定性に影響が出るリスクも存在します。計算式は次のようになります。>
配当性向(%)=1株当たりの配当額÷1株当たりの当期純利益×100
目安となる数値や詳しい計算方法については、こちらの記事で解説しています。
配当利回りと配当性向とは?違いや計算式、目安となる数値を解説
ファナックの株主優待|なし
ファナックは株主優待を実施していません。
「配当性向60%」を目標としているため、今後も株主への利益還元は配当金をメインとする可能性が高いです。
配当金と株主優待を併用しながら利益を狙いたいときは、こちら「【お得な株主優待】初心者でも購入しやすい人気銘柄5選」記事を参考にしてみてください。
ファナックの業績

2026年3月期の予想を含む、ファナックの業績を下表にまとめました。
| 決算情報 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 純利益 |
| 2026年3月期(予想) | 818,800 | 175,900 | 214,300 | 157,300 |
| 2025年3月期 | 797,129 | 158,846 | 196,738 | 147,557 |
| 2024年3月期 | 795,274 | 141,919 | 181,755 | 133,159 |
| 2023年3月期 | 851,956 | 191,359 | 231,327 | 170,587 |
| 2022年3月期 | 733,008 | 183,240 | 213,395 | 155,273 |
2022年3月期から2023年3月期にかけて、ファナックは純利益を1,700億円程度にまで伸ばしました。
おもな理由としては、製造業の人手不足を解消するために、主力商品である産業用ロボットやFA機器の需要が高まって売上が伸びたことが挙げられます。
しかし、2024年3月期の状況は一変し、景気減速の懸念から各工場で設備投資が控えられました。
ファナックへの新規発注が大幅に減少したことで、売上高は前期比6.7%減、純利益は約1,331億円(前期比21.9%減)の減益を記録しています。
それでも、2025年3月期には中国での設備投資が活発化した影響で「ロボマシン部門」の業績が伸び、純利益は約1,475億円(前期比10.8%増)の増益を達成しました。
ファナックの事業内容

ファナックのおもな事業内容は、以下の3分野です。
それぞれ紹介します。
FA事業
FA(ファクトリーオートメーション)事業は、ファナックの基幹事業です。
工作機械を制御する「CNC(コンピュータ数値制御)装置」と、その命令を物理的な動きに変える「サーボモーター」を開発・製造しています。
ファナックは上記2つを一貫生産することで高精度な制御を実現しており、世界トップシェアを維持。
2022年2月には、ファナックのCNCは累計生産台数500万台を突破しました。
ロボット事業
ロボット事業では、FA事業で培った「制御技術(CNC)」と「駆動技術(サーボモーター)」を、自社製造のロボット本体に搭載した産業用ロボットを製造しています。
すべてを自社で一貫して開発・製造しているため、ファナックのロボットは高速・高精度な動作が可能です。
ラインナップも豊富で、運べる重さは500グラムから2.3トンまで幅広く、人の動きを邪魔しない協働ロボットを展開。
2023年時点でのロボット累計出荷台数は、世界トップクラスとなる100万台を突破しています。
ロボマシン事業
ロボマシン事業では、おもに以下の機器を製造しています。
- ロボドリル(小型切削加工機)
- ロボショット(電動射出成形機)
- ロボカット(ワイヤ放電加工機)
ロボット事業が「運搬・組立」を担うのに対し、ロボマシンは「特定加工」に特化。
IT機器のモデルチェンジ時に特需が発生しやすく、短期間で高い収益が見込めます。
ファナックと競合他社の業績比較

2025年3月期における、ファナックと競合他社の業績を表にまとめました。
(単位:百万円)
| 会社名 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 純利益 |
| ファナック(6954) | 797,129 (+0.2%) | 158,846 (+11.9%) | 196,738 (+8.2%) | 147,557 (+10.8%) |
| 安川電機(6506)※ | 537,682 (-6.6%) | 50,156 (-24.3%) | 78,454 (+13.6%) | 56,987 (+12.4%) |
| キーエンス(6861) | 1,059,145 (+9.5%) | 549,775 (+11.1%) | 561,010 (+8.0%) | 398,656(+7.8%) |
| SMC(6273) | 792,108 (+2.0%) | 190,244 (-3.0%) | 209,921 (-16.4%) | 156,344(-12.3%) |
※カッコ内の数字は前年同時期の業績と比べた際の増減を%表示したもの
※2025年2月期決算
参照元:みんかぶ
上記3社を比べると、ファナックの売上高は2位、純利益は3位の結果です。それでもファナックは売上高が前年比でほぼ横ばいにもかかわらず、営業利益が約12%増えています。
安川電機やSMCが減収、利益減と苦戦するのに対し、着実に利益を伸ばすファナックは「不況に強い企業」だと言えます。
また、株価が50,000円を超えているキーエンスやSMCと比べると、5,000〜6,000円程度で取引できるファナック株の方が挑戦しやすいでしょう。
ファナックの株価

ファナックの株価は、6,541円(2026年1月21日終値)です。
以下のチャートで、直近10年間の株価推移を確認してみましょう。
出典:Yahoo!ファイナンス|ファナック(株)【6954】:株価チャート
2016年頃、ファナックの株は3,000円台で取引されていました。
その後は徐々に高騰し、2018年には6,000円を突破したものの、業績悪化の影響もあって2019年には3,000円台まで下落しています。
2021年以降は、4,000円前後で推移し続けており、2026年1月現在は約6,000円に到達している状況です。
ファナックと言えば産業ロボットといわれるくらい有名な企業です。過去の配当利回りはおよそ約2%前後。大手高配当株としては標準的ですが、長期で増配傾向の可能性があります。ただし、為替変動や関税・地政学リスクなどにより収益が揺れる可能性があるので注意が必要です。

また、ファナックと競合他社の株の値動きについては、以下の表を参考にしてみてください。
| 会社名 | 現在の価格 | 年初来高値 | 年初来安値 |
| ファナック(6954) | 6,541円 (2026/1/21終値) | 6,950円 (2026/1/14) | 3,038円 (2025/4/9) |
| 安川電機 (6506) | 5,176円 (2026/1/7終値) | 5,476円 (2026/1/16) | 2,582円 (2025/4/22) |
| キーエンス(6861) | 59,520円 (2026/1/7終値) | 69,490円 (2026/1/29) | 49,780円 (2025/4/7) |
| SMC (6273) | 63,500円 (2026/1/7終値) | 66,750円 (2026/1/16) | 41,700円 (2025/4/21) |
参照元:Yahoo!ファイナンス|日本株
ファナックの自己株式取得|実施あり

ファナックは、定期的に自己株式取得を実施しています。
直近で実施された自己株式取得の情報は、以下のとおりです。
- 取得した株式の種類:普通株式
- 取得した株式の総数:75,600株
- 株式の取得価額の総額:271,824,500円
- 取得期間:2025年5月1日~2025年5月31日
- 取得方法:東京証券取引所における市場買付
参照元:ファナック株式会社|自己株式の取得状況に関するお知らせ
2022年までは年間1〜3回ほどの実施でしたが、2023年と2024年にはそれぞれ5回実施されています。また、ファナックは毎年、自己株式の消却を実施
自己株式の「取得」と「消却」を実施することで、配当金以外でも株主還元をしていると言えるでしょう。
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まとめ
本記事では、ファナックの配当金について解説しました。
2025年3月期において、ファナックは1株あたり年間94.39円の配当を実施しています。
期末配当は「毎年の決算時」に発表されるため、2026年3月期の年間配当額はまだわかりません。
ただ、2026年3月期の中間配当は6円以上増配しているうえに、純利益予想は前期比+6.6%の1,573億円となっています。
そのため、今期の年間配当も維持または増配が期待できそうです。
銘柄選びの参考になれば幸いです。



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