株初心者向け！分散投資の種類やメリット・デメリット徹底解説

最近は、資産運用をする人が増えてきています。 株式や投資信託といった金融商品を保有する人も少なくありません。

しかし、闇雲に株式投資をすると大きな損失を被りかねません。

株初心者が安定した資産運用をするためには、「長期・積立・分散」投資が重要といわれています。

長期的に、コツコツ積み立てていくことで大きなリターンを得られることはイメージしやすいと思いますが、「分散投資」がなぜ必要なのか？は分かりにくいものです。

この記事では、株初心者におすすめの分散投資の基本やその種類、メリット・デメリットについて徹底解説します。 分散投資を正しく理解し、効率的に自分の資産を増やしていきましょう。

分散投資とは？

まずは、「分散投資とは何か？」について説明します。分散投資の基本や「何に分散するのか？」「何のために分散するのか？」をしっかり理解しましょう。

分散投資の概要

投資の格言に「卵は1つのカゴに盛るな」という言葉があります。

この格言の言いたいところは、1つのカゴに卵を持っておくと、カゴを落としてしまうとすべての卵が割れてしまいます。

しかし、複数のカゴに卵を分けておけば、1つのカゴを落としていくつか卵が割れても、残りの卵は無事という教訓です。

投資においても、例えば1つの株銘柄に集中して投資するのではなく、複数の株銘柄に投資することで、1つの株銘柄が下落しても他の株銘柄が上昇したりするので、下落分をカバーできる可能性があるということです。

資産を増やすためには、資産の減少がするリスクをいかに減らすかもポイントになるので、分散投資をする投資家は多いです。

分散投資の種類

分散投資と一口に言っても、いろんな分散方法が存在します。

投資する資産や地域・業種、投資タイミングなどさまざまな分散が考えられます。よく挙げられる分散投資の一つは、「投資対象の分散」です。

自分の保有する資産を、預貯金だけでなく、投資信託や株式といった金融商品で保有したり、不動産や金といった現物の資産に変えておくといった分散に該当します。

もう1つ代表的な分散投資が「投資タイミングの分散」です。

手元にある資金を一括で投資するのではなく、複数回に分けて投資します。

ドルコスト平均法と呼ばれる一定の期間ごとに一定の金額の資産を購入し続ける方法をとることで、高値の時の一括購入より、金融商品の取得単価を抑えることができるので、金融商品の価格変動リスクを軽減が可能です。

長期的にコツコツと積み立てることで、より価格変動リスクを抑えることができ、利益を最大化してくことができます。

分散投資のメリット・デメリット

分散投資は、株初心者におすすめされる投資方法ですが、当然ながらメリット・デメリット両方あります。分散投資は株初心者にとってメリットが大きいのですが、万能ではないので注意が必要です。

分散投資のメリット

分散投資のメリットは以下の通りです。

・資産の分散によって、価格変動リスクを抑えられる。

例えば、一般的に株式と債券は異なる値動きをします。

そのため、株式だけでなく、債券を保有することで、株式が下落した時に債券が上昇し、資産の増減を軽減してくれる可能性があります。

・地域の分散によって、世界的な環境の変化のリスクを抑えられる。

昨今は世界の情勢が大きく動いています。

今は経済が好調な国でも、突然デフォルトが起きて紙幣が紙屑になる可能性があります。戦争が起きて経済が停滞するといったことは今やどこの地域で起きてもおかしくありません。

それゆえ、例えば投資対象の商品は日本だけでなく、アメリカや中国などの他の国も視野に入れるといった分散投資が資産を守ることにつながります。

・時間の分散によって、市場環境の変化による急騰や急落といったリスクを抑えられる。

株式市場は常に動いています。自分ではタイミングよく投資ができたと思っていても、時期によっては株価の変動が激しい場合があります。

株価が下落している時に購入してしまうと、ずっと含み損を抱えてしまうことになるので、複数回に分けて購入することで、値動きを和らげることができます。

複数の視点で分散投資をすることで、さまざまなリスクを避けることができるのが分散投資の最大のメリットといえるでしょう。

分散投資のデメリット

分散投資のデメリットは以下の通りです。

・短期的に利益を得るのが難しい。

分散投資のメリットは、リスクを抑えることにあります。つまり、ローリスクになる分、ローリターンになるということです。

株式と債券などの値動きが逆になる金融商品を保有するため、資産が激減することもなければ、資産が急増することもないことは理解しておきましょう。

・投資に時間をかける必要がある。

分散投資を実践するためには、資産や地域、時間を分散する必要があります。

その分、どのように資産配分をするか、どこの地域に投資するかを考える必要があります。

投資タイミングを増やすということは、注文する回数が増えることになるので、必然的に投資に時間をかけることになります。

時間の分散などに対しては、投資信託などの買付を自動設定することで手間を軽減することができますが、ある程度投資に時間を割く必要がある点はデメリットといえるでしょう。

・金融商品の管理が大変。

資産の分散をすることになると、複数の金融商品を保有することになります。したがって、複数の金融商品の管理を投資家自身がしなくてはいけません。

株価が下がった時などにどのように対処するか？といった投資判断を行う必要があります。

ある程度投資に時間や手間をかけても良いと思えるかどうかが分散投資をする上で重要といえるでしょう。

分散投資の注意点

分散投資は株初心者にとってはメリットが大きい投資方法です。

ただし、投資金額が小さいと、その分リターンも小さくなるので分散投資のメリットを感じにくい場合があります。

分散投資をするということは、集中的な投資で高いリターンを得る機会を逃すこともあることを意味します。

分散投資のメリットを重視するのか、それとも機会損失として捉えるのか、よく考えながら投資をする必要があります。

株式投資での分散投資のやり方

分散投資を行う際、複数の金融商品を組み合わせている投資信託がおすすめされることが多いです。

しかし、投資信託では自分好みの金融商品ばかり保有できるわけではありません。

自分が保有したくない金融商品が入っていても、投資信託の場合は変更ができないので注意が必要です。

他方、株式投資であれば、自分が好きな株式だけを保有することが可能です。

ただし、株式で分散投資する場合は自分で投資判断する必要があります。

株銘柄の分散投資方法

株式投資で分散投資をする場合、まずは保有する株銘柄を分散する方法があります。

株銘柄の分散は、さまざまな角度から行うことができます。

・同じ業種の違う銘柄を保有する。

例えば、銀行業でいえば、既存の対面営業の強いA銀行とネット専業のB銀行の両方を保有するといった方法です。

これにより、銀行業の中でも経営方針が異なる企業を保有することでリスクヘッジができます。

・違う業種の株銘柄を保有する。

例えば、製造業全般は景気に左右されることが多いです。不景気時には公共事業なども減るため、製造業全体がその影響を受けて株価が低調に推移しがちです。

そうしたリスクに対して、化学・医療といった景気に左右されにくい業種の株銘柄を保有するという分散投資があります。

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投資資金の分散投資方法

投資資金の分散投資としては、まず自分の資産のうち、どの程度株式投資に回すのか？という問題があります。

万が一の時のためや生活防衛資金として自分の手取りの6ヶ月分程度は預貯金などの現金で保有するのが良いとされています。

また、投資を始める際は、余剰資金でやるのが鉄則です。

その上で、自分の投資したい金融商品に複数投資するわけですが、株価が変わることで資金の配分がアンバランスになることがあります。

そうした時に追加投資をしたり、売却したりすることで分散のバランスをとります。

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投資タイミングの分散投資方法

そして、株価は常に変動しており、企業は利益が出る年もあれば、減益の年もあります。

安定した利益を手にするために、一括で金融商品を購入するのではなく、投資タイミングを数回に分けて分散投資をします。

コンスタントに購入し続けると、ドル・コスト平均法といって取得単価が平均化されて利益も比例して安定します。

投資タイミングを決めかねる場合は、毎月○日に買い付けると事前に決めてしまうのがおすすめです。

定期的に買付を設定することで、投資をほったらかしにすることもなく、投資状況を確認できるのもメリットです。

まとめ

投資方法は投資家によってもさまざまです。しかし、株初心者には長期・積立・分散投資がおすすめとされています。

分散投資がおすすめされる理由は、分散することでリスクを低減することができる点が大きいです。

大きく稼ぐことは難しいですが、長期的に投資をしていくことで安定的な利益を重ねていくことができます。

分散投資はリスクを低減できる方法のため、株価の値動きが気になってしまうような人の精神的な安定にも一役買ってくれます。

また、分散投資というのは、投資対象や投資タイミングなどさまざまな分散が考えられます。

適切なリスクヘッジのためにも、投資を始める前にどのように分散投資を進めていくかを考えておくと、迷わずに投資を始めることができるでしょう。