ブロードコム(Broadcom)の配当金はいくら?15年連続増配の実績と投資メリット・リスクを解説

Broadcom企業のイメージ

ブロードコム(Broadcom)は、さまざまな機器に使われる半導体や、企業向けインフラソフトウェアを開発・提供するアメリカのIT企業です。

2011年10月期の配当開始以来15年連続で増配を続けており、この間の配当額はおよそ90倍に成長しています。AI関連銘柄として注目を集める一方、配当の詳細まで把握している投資家はまだ多くないでしょう。

本記事では、ブロードコムの配当利回りや増配実績に加え、投資するメリットとリスクを解説します。配当金を視野に入れた米国株投資の判断材料にしてみてください。

ブロードコム(Broadcom)の配当金

配当金のイメージ

ブロードコム(Broadcom)の配当金について、以下の4点を解説します。

ブロードコムの現状を把握し、自分の投資スタイルに向いているかの判断材料にしてみてください。

日本円でいくら?|1株あたり年間約393円

2025年10月期におけるブロードコムの配当は、1株あたり年間2.42ドル(約393円※)です。(※2026年7月20日終値1ドル=162.49円で計算)。直近5年間の配当金の推移を、以下の表にまとめました。

(単位:USドル)

事業年度第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期年間合計額
2026年10月期0.650.65未定未定未定
2025年10月期0.590.590.590.652.42
2024年10月期0.5250.5250.530.592.17
2023年10月期0.460.460.460.5251.905
2022年10月期0.410.410.410.461.69
2021年10月期0.360.360.360.411.49

参照元:Investing.com|ブロードコム(AVGO)

ブロードコムの配当は2011年10月期の配当開始以来、15年連続で増配されています。

いつもらえる?|3月・6月・9月・12月の年4回

ブロードコムの配当金は年4回、3月、6月、9月、12月に受け取れます。配当金の権利確定日と受取時期をまとめました。

事業年度権利確定日受取時期
第1四半期3月中旬~下旬ごろ3月下旬ごろ
第2四半期6月中旬~下旬ごろ6月下旬ごろ
第3四半期9月中旬~下旬ごろ9月下旬ごろ
第4四半期12月中旬~下旬ごろ12月下旬ごろ

参照元:Investing.com|ブロードコム(AVGO)

ブロードコム配当金を受けとるには、権利確定日までに株式を保有する必要があります。証券会社によっては注文反映に時間がかかる場合があるため、日時に余裕を持って株式を購入しましょう。

配当利回りと配当性向

2025年10月期における、ブロードコムの配当利回りは0.76〜1.21%、配当性向は49.48%です。過去の推移については、以下の表をご覧ください。

事業年度配当利回り配当性向
2025年10月期0.76~1.21%49.48%
2024年10月期1.07~1.70%163.17
2023年10月期1.83~2.86%55.8%
2022年10月期2.69~3.33%61.8%
2021年10月期2.54~3.11%96%

参照元:Investing.com|ブロードコム(AVGO)/ モーニングスター

配当利回りは1%前後と低水準ですが、15年連続増配かつ過去10年の年平均増配率が約30%超と、増配ペースの速さが特徴です。

直近の配当性向は40.12%と、利益に対して無理のない範囲で配当を出している水準です。配当収入よりも、増配と株価成長の両方を長期で狙いたい投資家に向いた銘柄といえます。

競合他社との比較|エヌビディア、クアルコム、インテル

ブロードコムの配当利回りと配当性向を、競合他社3社と比較しました。2025年度の実績は下表のとおりです。

企業配当利回り配当性向
ブロードコム(AVGO)0.76~1.21%49.48%
エヌビディア(NVDA)※0.02~0.04%0.61%
クアルコム(QCOM)※2.03~2.39%38.49%
インテル(INTC)※配当なし配当なし

※エヌビディアは1月期、クアルコムは9月期、インテルは12月期決算

参照元:Investing.com|ブロードコム(AVGO)Investing.com|エヌビディア(NVDA)Investing.com|クアルコム(QCOM)Investing.com|インテル(INTC)

4社を比較すると、配当利回りはいずれも低水準で、日本の高配当株の目安となる3〜4%には届いていません。

半導体・テクノロジー銘柄は利益を成長投資に回す傾向が強く、配当よりも株価上昇で利益を狙うスタイルの投資家を想定した銘柄が多いためです。

それでも、ブロードコムの配当性向は40.12%と4社のなかで最も高く、クアルコムと並んで配当還元に積極的な水準といえます。

関連記事
インテル(Intel)が配当停止となった2つの理由を解説!投資メリットは?
エヌビディア(NVIDIA)の配当金が少ない理由は?強みとデメリットを解説

ブロードコムの事業内容|半導体とインフラソフトウェアを手がけるアメリカのIT企業

 

項目内容
名称Broadcom Inc
設立2018年1月
本社アメリカ合衆国 カリフォルニア州パロアルト
代表者Hock E.Tan(ホック・タン)
事業分野半導体ソリューション:大手IT企業へのカスタム半導体供給インフラソフトウェア:クラウド仮想化ソフトウェアサービスの提供

ブロードコム(Broadcom)は、半導体や企業向けソフトウェアの設計・開発・提供をおこなうアメリカのテクノロジー企業です。おもな事業は、以下の2部門で構成されています。

それぞれ紹介します。

半導体ソリューション部門

半導体ソリューション部門は、ICチップの開発・製造をおこなうブロードコムの基幹事業です。サーバー・ストレージ・通信機器など幅広い用途向けに製品を供給しており、Apple向け製品が売上全体の約20%を占める年もあります。

2025年10月期の売上は前期比+22%と大きく伸びており、ブロードコムはAI関連製品の需要拡大を主な要因としています。

インフラソフトウェア部門(VMware)

インフラソフトウェア部門では、企業のITインフラを支える基盤ソフトウェアを提供しています。2023年のVMware社買収を機に、永久ライセンス販売からサブスクリプション型へビジネスモデルを転換。買収後約2年で部門の売上高は約4倍に拡大しました。

景気の影響を受けやすい半導体事業に対し、安定したサブスクリプション収益が収益基盤を補完する構造になっています。

ブロードコム(Broadcom)への投資メリットと5つの強み

 ブロードコム(Broadcom)への投資メリットと強みは以下の5つです。

投資判断の前に、ブロードコムならではの強みを確認しておきましょう。

15年以上連続で増配を続けている

ブロードコムは2011年10月期の配当開始以来、15年連続で増配を続けています。この間、配当額はおよそ90倍※に成長しました。配当利回りは低水準ですが、増配ペースの速さを重視する長期投資家にとって評価しやすい実績といえます。

※参照元:Investing.com|ブロードコム(AVGO)

直近約2年間で株価が大きく成長している|約2.2倍

直近約2年間で、ブロードコムの株価は約2.2倍に上昇しています。以下のチャートで推移を確認してみましょう。

2024年7月初頭から2026年6月末までの2年間で、株価は160ドルから370ドルへと上昇しました。とくに、2025年10月期の上昇が顕著で、AI関連製品への需要拡大による売上増加が主な背景です。

参考:Broadcom|Form 10-K for Broadcom INC filed 12/18/2025

 藤村哲也 ライジングブル投資顧問アナリスト

ブロードコムの株価は直近10年という長期スパンで見ても、右肩上がりで成長しており、長期保有することで恩恵を受けてきた銘柄だといえます。

ただし、半導体業界は世界情勢や景気サイクルの影響を受けやすく、需要が一服した場合に株価が大きく下落するリスクがある点を理解しておきましょう。

半導体とソフトウェアの2本柱で収益を安定させている

ブロードコムは「半導体」と「ソフトウェア」の2部門を軸に、安定した収益を確保しています。直近3年間における両部門の売上比率は、以下のとおりです。

事業年度半導体ソリューション部門インフラソフトウェア部門
2025年10月期58%42%
2024年10月期58%42%
2023年10月期79%21%

2023年11月のVMware買収以前は半導体が売上の約8割を占めていましたが、買収後はソフトウェア部門が約4割まで拡大し、収益バランスが改善されました。

ソフトウェア部門は月額・年額で課金するサブスクリプション型のビジネスモデルのため、半導体需要が落ち込む時期でも安定した収益が見込めます。

さらに、AI関連需要の拡大により半導体部門も好調で、2026年10月期第2四半期のAI関連売上は108億ドルを記録しています。

AIカスタムチップの受注が急拡大している|Google・Meta・OpenAI

近年、ブロードコムへのAI向けカスタムチップの需要が急拡大しています。2025年10月にOpenAIと提携し、2026年にはGoogleやMetaともAI向け半導体の開発・供給で協力体制を構築しました。

エヌビディアの汎用チップに依存せず、自社専用のカスタムチップを求める大手テック企業からの受注が増えたことが背景にあります。

2026年10月期第3四半期の予想売上高は前年同期比84%増の294億ドルと高い成長が見込まれています。

参考:Broadcom|Broadcom Inc. Announces Second Quarter Fiscal Year 2026 Financial Results and Quarterly Dividend

ただし、現在の株価には上記の成長期待がすでに織り込まれており、業績が予想を下回った場合に株価が大きく下落するリスクがある点は理解しておきましょう。

自社株買いを積極的に実施している|2026年度までに最大100億ドル予定

ブロードコムは配当に加え、自社株買いを積極的に実施しています。1株あたりの価値を高める目的で、企業が市場に出回っている自社株を買い戻すこと直近では、2025年4月に最大100億ドルの自社株買いプログラムを承認し、実施期間を2026年12月31日まで延長。2025年10月期中には1,600万株を約24億5,000万ドルで買い戻しました。

参考:Broadcom|Form 10-K for Broadcom INC filed 12/18/2025

増配と自社株買いを両立させており、配当収入と株価上昇の双方からメリットを受けやすい体制が続いています。

ブロードコム(Broadcom)に投資する3つのデメリット

ブロードコム(Broadcom)に投資する3つのデメリットのイメージ

ブロードコム(Broadcom)への投資には、以下の3つのデメリットがあります。

投資を検討する前に、デメリットもあわせて確認しておきましょう。

AI需要に依存していて景気変動の影響を受けやすい

ブロードコムの半導体事業は外部環境の影響を受けやすく、需給が大きく変動するリスクがあります。たとえば、米中対立に伴う半導体規制が強化された際には、売上機会が制限される事態となりました。

また、現在の業績はAI需要の拡大が大きく寄与しており、AIブームが落ち着いた場合には売上が急減する可能性があります。ブロードコム自身も公式資料でこうしたリスクに言及しており、投資前に理解しておくべき点のひとつです。

参考:ロイター|コラム:トランプ政権がAI半導体輸出政策転換、同盟国を供給網に囲い込み

VMware買収後の料金改定により顧客離れのリスクがある

VMware買収後の料金体系変更により、顧客離れのリスクがあります。買収後にライセンス体系をサブスクリプション型に切り替え、製品の種類を絞り込んだことで多くの顧客でコストが増加。

結果、VMware製品からの乗り換えを検討する動きが出ています。VMwareは企業のITインフラに深く組み込まれているため、短期での乗り換えは容易ではありません。しかし、中長期的には顧客基盤の縮小が業績に影響するリスクがあることを理解しておきましょう。

特定顧客への依存リスクがある|Apple・Google・Metaなど

ブロードコムは売上上位5社だけで全体の約40%を占めており、特定顧客への依存度が高い構造です。顧客の調達方針が変わった場合、業績が大きく落ち込むリスクがあります。ブロードコム自身も年次報告書でこのリスクを明記しており、投資前に把握しておきましょう。

配当目的で個別株を始めたいと思っても、実際には迷いやすいポイントがあります。

たとえば、

  • 利回りだけで選んでよいのか
  • 今が買い時なのか
  • 配当を受け取りながら持ち続けるべきか
  • 利益確定や見直しはいつ行うべきか

こうした判断は、初めての方ほど迷いやすい部分です。

配当をきっかけに個別株へ関心を持つのは自然なことですが、資産形成として考えるなら、購入後の判断まで含めて設計することが大切です。

ライジングブルでは、個別株の売買タイミングや運用判断に不安がある方向けに、売買サポートサービスを提供しています。
「配当に興味はあるけれど、自分一人で判断するのは不安」という方は、詳細をご覧ください。→ サービス内容を確認する

まとめ

 本記事では、ブロードコム(Broadcom)の配当金について解説しました。2025年10月期の配当金は1株あたり年間2.42ドルで、15年連続の増配を達成しています。配当利回りは1%前後と低水準ですが、過去10年の年平均増配率が約30%超と増配ペースの速さが特徴です。

一方で、AI需要への依存や特定顧客への売上集中など、業績が外部環境に左右されやすいリスクも抱えています。配当収入よりも、増配と株価成長を長期で狙いたい投資家に向いた銘柄だと言えるでしょう。銘柄選びの参考になれば幸いです。

【ご注意事項】

本記事は特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。
株式投資には元本割れのリスクがあります。
配当金は企業の業績によって減額・廃止になる場合があります。
投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。
記載のデータは2026年8月3日時点のものです。
最新情報は各企業のIR資料等でご確認ください。 

\ あなたの投資スタイルは何タイプ? /

LINE限定親子セミナー

コメントアウトLINE用のタグ

コメントComment

CAPTCHA


お客様の資産形成を強力にサポートします。
3万人を超える信頼のサポート実績!