
マイクロソフト(Microsoft)は、WindowsやOfficeといったOSやソフトウェア製品で世界中のビジネスを支えている、アメリカのテクノロジー企業です。
近年ではクラウドサービス「Azure」やAI事業への投資を加速させており、テクノロジー業界を牽引する存在として注目を集めています。
本記事では、マイクロソフトの配当金の詳細や競合他社との比較、投資メリットとデメリットについて解説します。
マイクロソフト株が、あなたの投資方針に合っているかどうか判断するための参考にしてみてください。
目次
マイクロソフト(Microsoft)の配当金

マイクロソフト(Microsoft)の配当金について、以下の3点を解説します。
マイクロソフトの配当金の現状を把握し、自分の投資スタイルに合致するかの判断材料にしてみてください。
日本円でいくら?|1株あたり年間約517.9円
2025年6月期のマイクロソフトの配当金は、1株あたり年間約3.32ドル(約517.9円※)です。※(1ドル=156円計算)で計算
過去5年分の配当金の推移を、以下の表にまとめました。
(1株あたり・単位:USドル)
| 事業年度 | 第1四半期 | 第2四半期 | 第3四半期 | 第4四半期 | 年間合計額 |
| 2026年6月期 | 0.91 | 0.91 | 未定 | 未定 | 未定 |
| 2025年6月期 | 0.83 | 0.83 | 0.83 | 0.83 | 3.32 |
| 2024年6月期 | 0.75 | 0.75 | 0.75 | 0.75 | 3.00 |
| 2023年6月期 | 0.68 | 0.68 | 0.68 | 0.68 | 2.72 |
| 2022年6月期 | 0.62 | 0.62 | 0.62 | 0.62 | 2.48 |
| 2021年6月期 | 0.56 | 0.56 | 0.56 | 0.56 | 2.24 |
参照元:Invest.com|株式配当
直近5年間で見ると、マイクロソフトは年々増配を続けています。
また、2026年6月期も第2四半期までの配当金は前年より多くなっており、今期も年間を通じての増配に期待が高まっています。
いつもらえる?|3月・6月・9月・12月の年4回
マイクロソフトの配当金は、毎年3月、6月、9月、12月の年4回に分けて受け取れます。
配当金の受取時期と権利確定日を、下表にまとめました。
| 項目 | 権利確定日 | 受け取り時期 |
| 第1四半期 | 11月上旬~中旬 | 12月中旬 |
| 第2四半期 | 2月上旬~中旬 | 3月中旬 |
| 第3四半期 | 5月上旬~中旬 | 6月中旬 |
| 第4四半期 | 8月上旬~中旬 | 9月中旬 |
参照元:Invest.com|株式配当
配当の権利を得るためには、権利付最終日までに株式を保有する必要があります。
現地時間との時差や証券口座へのデータ反映に時間がかかる場合もあるため、締切間際の注文は避けるのがおすすめです。
1〜2営業日前には購入を完了させ、確実に配当を受け取れるようにしましょう。
配当利回りと配当性向
2025年6月期において、マイクロソフトの配当利回りは0.66〜0.8%、配当性向は23.52%です。
過去5年分の推移については、以下の表をご覧ください。
| 事業年度 | 配当利回り | 配当性向 |
| 2025年6月期 | 0.66〜0.8% | 23.52% |
| 2024年6月期 | 0.72~0.81% | 不明 |
| 2023年6月期 | 0.85~1.12% | 不明 |
| 2022年6月期 | 0.73~0.93% | 不明 |
| 2021年6月期 | 0.76~1.04% | 不明 |
参照元:Investing.com|マイクロソフト 株式配当、Koyfin|Microsoft Corporation (MSFT) Dividend Date & History
マイクロソフトの配当利回りが低い理由|0.7%台の背景
日本の「高配当株」の基準である配当利回り3〜4%と比較すると、マイクロソフトの配当利回りは低めです。
マイクロソフトは自社事業の成長優先で株主還元を図るスタンスのため、配当収入より長期的な株価上昇を見込んだ保有が適しているでしょう。
競合他社との比較|エヌビディア、アップル、アマゾン
マイクロソフトの配当利回りと配当性向を、競合3社と比較しました。
【2025年6月期の実績】
| 企業 | 配当利回り | 配当性向 |
| マイクロソフト(Microsoft) | 0.66〜0.8% | 23.52% |
| エヌビディア(NVIDIA)※ | 0.02% | 0.98% |
| アップル(Apple)※ | 0.41% | 13.77% |
| アマゾン(Amazon) | 0.00% | 0.00% |
参照元:Investing.com|マイクロソフト 株式配当、Koyfin|NVIDIA Corporation (NVDA) Dividend Date & History、Investing.com|アップル株式配当、Investing.com|アマゾン株式配当
※エヌビディアは1月期決算、アップルは9月期決算
上記4社を比較すると、配当利回りと配当性向はマイクロソフトが最も高い水準です。
日本の高配当株基準には及ばないものの、テック系の大型企業のなかでは配当金での株主還元に力を入れているのがわかります。
マイクロソフト(Microsoft)の事業内容|アメリカの大手テクノロジー企業

| 項目 | 内容 |
| 名称 | Microsoft Corporation(マイクロソフト コーポレーション) |
| 設立 | 1975年 |
| 本社 | アメリカ合衆国 ワシントン州 レドモンド |
| 代表者 | Satya Nadella(サティア・ナデラ) |
| 事業分野 | ・インテリジェントクラウド事業:Azureを中心とした企業向けクラウドサービス ・業務プロセス事業:Microsoft 365、Office、Teams、Dynamics 365 ・パーソナルコンピューター事業:Windows、Surface、Xbox、LinkedIn |
マイクロソフト(Microsoft)は、世界トップクラスの時価総額を誇る、アメリカの情報通信・テクノロジー企業です。
1975年の創業以来、Windows・Officeを中心としたソフトウェア企業から、クラウド(Azure)とAI技術を核とする企業向けプラットフォーム企業へと進化を遂げています。
現在は、Windows、Office、Azure、Teams、Xbox、LinkedInなど、個人から企業まで幅広く使われる製品・サービスを提供しています。
クラウド事業(Azure)
マイクロソフトのメイン事業は、プラットフォーム「Azure(アジュール)」を活用したクラウド事業です。
Azureは、企業が自前でサーバーを抱える代わりに、インターネット経由で計算能力やストレージを利用できるサービスのことです。
世界中の企業がDX(デジタルトランスフォーメーション)を加速させる中、AzureはアマゾンのAWSに次ぐ世界第2位のシェアを誇ります。
2025年第4四半期決算では、クラウド収益が27%増、Azureの成長率は39%と同社の企業価値を押し上げる最大の原動力となっています。
生産性ツール事業(Office/Microsoft 365)
Word、Excel、PowerPoint、Teamsといった、ビジネスの現場で欠かせないツールを提供しているのが、生産性ツール事業です。
かつてはソフトを買い切る形が主流でしたが、現在は月額・年額制のサブスクリプションモデルである「Microsoft 365」に移行しています。
このモデルへの転換により、景気の変動に左右されにくい安定した収益構造(ストック型ビジネス)を確立しています。
近年では個人向けだけでなく、サイバーセキュリティ対策をセットにした法人向け高単価プランの導入も進め、着実に利益率を高めているのも特徴です。
AI事業(Copilot)
マイクロソフトのAI事業の中心は「Copilot」シリーズです。
ChatGPTを開発したOpenAIと2019年から戦略的提携を結び、累計約130億ドル以上を投資しています。
この提携により、GitHub Copilot(プログラミング支援AI)やMicrosoft 365 Copilot(業務効率化AI)などを自社製品に統合しました。
Fortune 500企業の65%以上がAzure OpenAI Serviceを利用しており、マイクロソフトのAI関連ビジネス全体で年間130億ドル規模の収益を生み出しています。
マイクロソフト(Microsoft)への投資メリットと5つの強み

マイクロソフト(Microsoft)への投資メリットと強みは、以下の5つです。
上記を理解すれば、マイクロソフトがあなたの投資スタイルに合った銘柄かどうかを冷静に判断できるでしょう。
増配を15年以上も継続している
マイクロソフトは15年以上にわたって増配し続けている配当銘柄です。
2004年に四半期配当を開始して以来、2010年を除いてほぼ毎年増配を続けており、長期保有によって受け取れる配当金が年々増える可能性があります。
事実として、2026年6月期の第1〜2四半期には四半期配当を0.91ドルに引き上げており、今後も継続的な配当増加が期待できます。
また、配当性向が約24%と低水準であることから、増配を続ける余力は十分にあると考えられるでしょう。
参照元:Investing.com|Microsoft Corporation (MSFT) Dividends
直近10年間で株価が成長している|約10倍
マイクロソフトの株価は、直近10年間で急成長しています。
直近10年間の株価チャートは、以下を参考にしてみてください。

参照元:Yahoo!ファイナンス|マイクロソフト【MSFT】
2026年3月28日時点において、マイクロソフトの株価は356.77ドルです。
2015年頃に40ドル前後だった株価は、2025年には400ドルを超える水準まで上昇し、約10倍になりました。
株価上昇の背景には、クラウド事業への転換、サブスクリプションモデルの確立、そしてAI分野への積極投資があります。
また、サティア・ナデラCEOが就任した2014年以降、従来のソフトウェア企業からクラウドとAIを中核とする企業に変化したことも影響しているでしょう。
自社株買いでの株主還元を強化している
マイクロソフトは「自社株買い」による株主還元を積極的に実施しています。
2024年9月には、最大600億ドル(約8.4兆円)規模の新たな自社株買いプログラムを承認しました。
2024会計年度の株主還元実績は、以下のとおりです。
- 自社株買い: 約120億ドル
- 配当金: 約213億ドル
- 合計: 約333億ドル
自社株買いは発行済株式数を減少させることで、1株あたりの利益(EPS)や価値を向上させる効果があります。
マイクロソフトは配当と自社株買いの両面から、継続的に株主還元を強化している企業といえます。
参考:日本経済新聞|Microsoft、最大8.4兆円の自社株買い
クラウド事業(Azure)が高成長を維持している
マイクロソフト最大の強みは、Azureを中核とするクラウド事業が高成長していることです。
2025年第1四半期(2025年7〜9月期)の決算では、Azureの売上高が前年同期比40%増と驚異的な成長を記録しました。
とくに、AI関連の需要が急増しており、Azureの成長を強く後押ししています。
マイクロソフトは2025年6月期末までに約800億ドル(約12兆6,000億円)のデータセンター投資を計画しており、その大部分をAIインフラに充てる予定です。
参考元:日経xTECH|Microsoft、25年1~3月期はAzure好調で18%増益、日本経済新聞|AIデータセンターに12兆円
AI分野への投資を強化している|OpenAIとの提携
マイクロソフトはAI分野への投資を強化するために、OpenAIと戦略的提携を結びました。
2019年以降、累計約130億ドル以上を投資し、OpenAIの技術をAzureに統合して企業向けに提供しています。
OpenAIは今後2,500億ドル分のAzureサービスを購入する契約を結んでおり、長期的な収益拡大が見込まれます。
AI関連ビジネスは年間130億ドル規模に成長しており、今後の事業拡大に期待が持てそうです。
参照元:Source Asia|マイクロソフトと OpenAI のパートナーシップ、次なるステージへ
マイクロソフト(Microsoft)に投資する3つのデメリット

マイクロソフト(Microsoft)への投資を検討する際には、以下のデメリットを理解しておきましょう。
それぞれ解説していきます。
配当利回りが低い|約0.7〜0.8%
マイクロソフトの配当利回りは0.66〜0.8%※と、やや低い水準です。(※2025年6月期の実績)
一般的に高配当株とされる配当利回り3〜5%の銘柄と比べると、配当収入を重視する投資家にとっては物足りない水準といえます。
マイクロソフトは増配を続けていますが、株価の上昇スピードが速いため、配当利回りは低く抑えられています。
配当収入を目的とする投資家にとっては、ほかの高配当銘柄の方が魅力的に感じるかもしれません。
AI分野への投資で成果が出るかわからない
マイクロソフトはAI分野に巨額投資を行っていますが、どの程度の成果を生み出すかは不透明です。
2025会計年度には約800億ドルをAIデータセンターなどに投資していますが、AI関連ビジネスの売上は年間130億ドル規模に留まっています。
また、Google、Amazon、Metaなどの競合も巨額投資を行っており、今後も市場競争は激化する可能性が高いです。
マイクロソフトがOpenAIとの提携で先行していますが、技術の進化が速いAI分野では、優位性が長期的に維持できる保証はありません。
参照元:Investing.com|マイクロソフト、2025年までにAI重視のデータセンターに800億ドルを投資へ
株価が高水準で推移している|買い時の判断が難しい
マイクロソフトの株価は既に大きく上昇しており、2025年時点で400ドルを超える水準で推移しています。
過去10年で約10倍に成長した結果、株価収益率(PER)も高水準となっており、割高感があります。今から投資を始める場合、適切なタイミングを見極めるのが難しい状況です。
長期投資を前提とする場合は問題ありませんが、短期的な値動きを気にする投資家にとってはリスク要因となるでしょう。
まとめ

マイクロソフトは15年以上増配を続けており、2026年6月期の第1〜2四半期も四半期配当を0.91ドルに引き上げています。
株価上昇やAI・クラウド事業の成長といったメリットがある一方で、利回りの低さや事業投資の不透明さなどの懸念点もあります。
マイクロソフトへの投資を検討する際は、以下のポイントを整理しておきましょう。
- 高い配当収入は期待しにくい
- 長期保有で増配と株価上昇の両方を狙う
- AI投資が収益に結びつかなければ、株価が停滞するリスクもある
配当と株価上昇の両方を期待したい方は、長期的な視点でマイクロソフト株への投資を検討してみてください。
銘柄選びの参考になれば幸いです。
【ご注意事項】
本記事は特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。
株式投資には元本割れのリスクがあります。
配当金は企業の業績によって減額・廃止になる場合があります。
投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。
記載のデータは2026年3月28日時点のものです。
最新情報は各企業のIR資料等でご確認ください。



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