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知っておきたい株の指標。PER(株価収益率)とは?

知っておきたい株の指標。PER(株価収益率)とは?

株式は投資したいと思う銘柄を見つけたら、実際に買う前にその株価水準が高いのか低いのかを判断しましょう。株価の動き方はグラフを見ればよいのですが、企業業績に比して今の株価がどうなのか、同業他社と比べるとどうなのかなど、数値で確認するのが株価指標です。

株価指標はいくつもありますが、PERは有名で代表的な指標です。今回はこのPERについて、ご紹介します。

PERとは・・・

PERは、Price Earnings Ratioの頭文字で、日本語では「株価収益率」といいます。計算の方法は、株価を利益で割り算するだけです。

 計算式:   株価  ÷ 1株当たりの企業の利益= PER(株価収益率)
 計算例:  5,639円 ÷      599.6円   = 9.4倍

PERの単位は「倍」です。つまり、今の株価はその企業の利益の何倍まで買われているのかを見る指標です。この計算例では、トヨタ自動車の2014年5月1日の終値と会社予想の利益を使っています。これを見ると、トヨタ自動車は、利益の9.4倍の水準で売買されているということです。

この計算式に使われる「1株当たりの企業の利益」はEPS(Earnings Per Share)とも呼ばれますが、その企業が上げる収益を発行済みの株式数で割ったものです。収益の数字は、前期の実績または来期の予想のどちらかを使います。前者を使って計算するPERを「実績PER」、後者を「予想PER」といいます。日本では予想PERを見ることが多いようです。

PERから分かること:今の株価は割安か割高か?

一般に、PERの数値が低ければ低いほど株価が割安であると見ます。何と比べて割安かを判断するためには、同業他社の数値と比較します。計算例で示したトヨタ自動車は9.4倍でしたが、同日終値の計算で日産自動車10.5倍、ホンダ10.5倍、スズキ14.1倍でしたので、トヨタの9.4倍は主な自動車メーカーの中では割安ということになります。

また、その銘柄の過去のPERと比べて、今の株価水準が歴史的な観点から高いのか低いのかを見ることもできます。過去との比較は、日本株市場全体(日経平均や東証株価指数)が割安か割高か考える時によく用いられます。

PER使用上の注意点

PERの比較は同じ業種、同じ規模の企業同士でないと意味がありません。PERはあくまでも「いくらまで買われているのか」という投資家のその銘柄に対する評価、言い換えれば買いの意欲の程度を表すものです。

成熟した大企業などへの投資は低いPERを割安であるとして好感して売買されることが多いのですが、未成熟で将来の成長性が非常に高いと考えられている企業はPERが高くても買われることがよくあります。そういった意味で、成長性の違う別の業種の会社同士や規模が著しく違う会社同士を比べても投資の参考にはなりません。

また、買おうとしている企業の株価が同じ業種内での比較や歴史的な比較で高い水準なのか安い水準なのか確認しておくことは重要なことですが、PERだけを決め手として銘柄を選ぶと上手くいかないことがあります。

例えば、PERが同業他社よりも高かったとしても、業績がさらに良くなる特段の理由がある場合は、さらに株価は上昇します。機関投資家など大口投資家の銘柄選択ではPERの低いものを優先的に選ぶという投資手法もありますが、一般には、その企業の業績を押上げる要因をまずは吟味して選ぶ方が良いでしょう。

なお、ITバブルといわれた2000年頃、Yahoo株のPERはなんと1,000倍にもなりました。これは、向こう1000年分の利益を反映した株価であり、当時高成長産業といわれたIT株でしたが、流石に買われ過ぎのサインとして警戒すべきだったとの教訓となりました。業績有望銘柄を見つけたら、PERをリスク管理の参考に使っていきたいところです。

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