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知っておきたい株の指標。PBR(株価純資産倍率)とは?

知っておきたい株の指標。PBR(株価純資産倍率)とは?

買いたい銘柄の今の株価が割安なのか割高なのかを判断するために、株価指標を参考にします。代表的な株価指標のうちのひとつ、PBRを見ていきましょう。

PBRとは・・・

PBRは、Price Book-value Rationの頭文字で、日本語では「株価純資産倍率」といいます。これは、その企業の持つ財産(総資産から負債を差し引いた金額)に対して、現在、何倍の株価で売買されているかを示します。株価を1株当たりの純資産額で割って算出します。

  計算式:   株価   ÷   1株当たりの純資産   =   PBR
  計算例:   1,137円 ÷     669.74円      =  1.70倍

この計算例は、パナソニックの2014年5月1日の終値と1株当たりの純資産の実績値を使ったものです。パナソニック株は、純資産の1.7倍の値段で売買されていることが分かります。

計算に使われる1株当たりの純資産は、BPS(Book-value Per Share)とも呼ばれ、企業の持つ財産の総額を発行済み株式数で割ったものです。BPS自体も企業の安定性を見る指標となっており、これが高いほど、財務的な安定性は高いことになります。

因みに、企業が倒産して清算することになると、持っている資産総額から負債(借金)を差引いて、残った財産は株主に分配されます。BPSとは、つまり、仮に、今その企業が清算された場合に、株主に分配される1株当たりの財産を示したものです。

PBRから分かること:今の株価は割安か割高か?

一般に、PBRの数値が低い方が割安な株価で取引されていることになります。ただし、企業の財産の持ち方は業種によって違いがあり、例えば、証券会社や銀行のように工場や生産機械を持たない業種と、大きな設備を持つ製造業を比べるのには意味がありません。

そこで、PBRで割高・割安を見る時は同じ業種内の企業同士で比較するようにしましょう。例示したパナソニックは1.70倍ですが、同日の値段で計算した場合、東芝1.39倍、三菱電機1.71倍、ソニー0.64倍であり、電気機器業のなかでパナソニック株は三菱電機株と同水準、東芝やソニーより割高といえます。また、他社との比較でなく、その企業の過去のPBRと比べて、今が高いのか低いのかを見ることもできます。

PBRの分母にあるBPSは、その会社が清算した時に株主に分配される1株当たりの財産ですので、PBRが1倍といえば現在の株価がそれと同じ水準であり、1倍を下回ってくる際にその株価で買えば、その企業がすぐに倒産したとしても分配される財産(解散価値)の方が多いことを意味します。

例えば、株価100円で買った株のBPSが120円であれば(PBR0.8倍)、理論上は20円が利益となる計算です。このことから「1倍」という数値には意味があり、PBRが1倍に近づいてくると、一般に株価は底値が近いと言われます。

PBR使用上の注意点

PBRは、企業の財産価値の何倍の株価で買われているかという投資家の評価を表していますが、そこには業績の観念が入っていません。PBRだけを見て銘柄を選ぶと、単に安いだけの銘柄、成長性は不明ということになります。まずは、業績や企業活動などで魅力的な銘柄を選び、PBRはあくまでも株価水準の確認に使いましょう。

また、PBRが低ければ低いほど割安ではありますが、1倍を下回っている場合、解散価値より安い株価で取引されるだけの何らかの理由があるかもしれません。

その企業の業績にあまり影響のないニュースが出て投資家が投げ売りしている状況であれば、将来、正常化して株価が戻る(上昇する)可能性が高いのですが、安すぎる株価の理由がはっきりしない場合は、企業の存続が心配されるような出来事がないかどうか慎重に銘柄調査をしましょう。

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