株のサポートの特徴
ゴールデン・クロスとデッド・クロスとは
チャート分析の代表的な手法として移動平均線による分析があります。この移動平均線の使い方のうち、最も基本的なものがゴールデン・クロス、デッド・クロスです。
ゴールデン・クロス、デッド・クロスとは…
まず、移動平均は、当日から遡ったある一定期間の株価の終値の平均値を、1日ずつずらして算出します。
例えば、その一定期間を25日と決めた場合、今日から25日前までの毎日の25個の終値の平均を計算します。翌日も同じように、当日から25日前までの株価の終値25個の平均を計算します。そのようにして出した毎日の平均値を移動平均といい、それを線で結ぶと移動平均線となります。
移動平均線はその傾き方を見ることで、指定する期間が長ければ長期のトレンド(相場の方向)、短ければ短期のトレンドが分かります。その長期の移動平均線と短期の移動平均線の交わり方を見るのが、ゴールデン・クロス、デッド・クロスです。
ゴールデン・クロスについて
ゴールデン・クロスとは、株価が下落した後に「短期の移動平均線が長期の移動平均線を下から上に交差して抜けること」です。
短期と長期の期間については、日足(日次のデータ)なら短期25日、長期75日(もっと短期ならば、5日と25日など)を、週足では短期13週、長期26週が多く使われます。ただ、この期間は決まったものではないので、自分の投資期間と照らし合わせながら試行錯誤して、最も精度が高いと考えられる期間を見つけるとよいでしょう。
そして、ゴールデン・クロスが出たら「買いのサイン」といわれています。株価が下落した後ということは、高い値段で買って、損を抱えたまま保有している人がたくさんいる状態です。
その人たちは、上がったらなるべく早く売りたいと考えています。その心理は株価が上がらない原因となるわけですが、短期的に株価が上がってきたことを示すゴールデン・クロスは、売りたい人以上に買いたい人が出てきたことを示しています。つまり、需給関係が良くなったとして、ここは買いであると見るのです。
ただし、急落の直後に現れるゴールデン・クロスには、「騙し」といって外れることも多いものです。それは、急落を見て飛びつく買い手がいたものの、本格的な好材料とはならずに再び下落に転じてしまうケースです。ゴールデン・クロスが利く可能性が高いのは、株価の大きな下落の後、しばらく横ばいを続けてから出た時です。
なお、ゴールデン・クロスをした日を特定するには、「当日の短期移動平均値≧当日の長期移動平均値」であり、かつ「前日の短期移動平均値<前日の長期移動平均値」である場合ですが、計算するよりはグラフで見て判断する方がよいでしょう。
デッド・クロスについて
デッド・クロスは、ゴールデン・クロスとは逆に、株価が上昇した後に「短期の移動平均線が長期の移動平均線を上から下に交差して抜けること」です。短期と長期の期間の取り方は、ゴールデン・クロスと同様です。
そして、デッド・クロスは「売りのサイン」といわれています。株価が上昇した時には、もっと上がると期待する人たちと、そろそろ売ってもよいと思う人がいます。
後者は、それまでに十分利益が上がっている人です。今までは株価が上がると考える人が多いから上がってきたわけですが、売却したいという人がそれよりも増えてきたことを示すのが、デッド・クロスです。
なお、デッド・クロスをした日は、「当日の短期移動平均値≦当日の中・長期移動平均値」であり、かつ「前日の短期移動平均値>前日の中・長期移動平均値」です。