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増資とは。増資の目的と種類について

33.増資とは。増資の目的と種類について

株式会社は、株式を発行して、投資家にその株式を買ってもらうことによってお金を集めます。集めたお金を資本金といい、それを元手にして利益を上げるべく活動をしていきます。では、その資本金に関する用語「増資」について説明します。

増資とは何か、その目的についてなど

株式会社は資本金を集めて、工場を建設する、原材料を仕入れる、従業員に給与を支払う、広告宣伝を打つなど事業に必要な活動を行います。

そして、その活動からモノやサービスが売れ、収入が増えて利益が上がってくると、そのお金を使って工場を拡張したり、大々的な宣伝を打ったりとさらに利益を上げるために活動の幅を広げます。

このようにして企業は大きくなっていくのですが、特に、新しい事業を始める、新しく工場を建設する、海外に進出するなど、事業拡大に向けた有望な計画があり、それを実現するために一時期にまとまったお金を必要とする場合があります。

その場合は、もう一度株式を発行してお金を集めます。それによって会社の資本が増えるので、この2度目以降の株式発行を「増資」といいます。

なお、会社がお金を集める方法としては、銀行からの借入や社債の発行(投資家からの借入)もあります。ただし、これらの方法では、決められた期限までにお金を返し、利息を払わなければなりません。

一方、株式を発行すれば、その資金は返す必要がないため、長期的に安定した資金が手に入ることになります。その代りに投資家(株主)は、利益が上がった時に配当を受取る権利や株主総会で経営に参加する権利を得ることができます。

因みに、増資の目的は、通常は事業資金を得ることにありますが、特定の人が株式市場で自社の株式を大量に買い集めて経営権が危ぶまれる場合に、その権利を薄める目的で株式を発行することもあります。

公募増資や株主配当など、増資の種類について

増資には、新しく発行する株式を「誰に買ってもらうか」によって種類が分かれています。

  • 公募増資
    新しく発行する株式を広く一般の投資家に買ってもらう方法です。この時、新しく発行する分の株式の価格は、証券取引所で売買されている株価を基準に決められます。公募増資をすると、新しい株主が増えます。
  • 株主割当
    既にその会社の株式を持っている人に、新しく発行する株式を買ってもらう方法です。株主割当の場合は、通常、証券取引所で売買されている株価よりも低い値段で発行されます。
  • 第三者割当増資
    その会社と取引がある銀行や企業などに買ってもらう方法です。縁故者割当増資とも呼ばれますが、会社を再建したり、取引先との業務提携を強化するなどの目的がある場合にこの方法が採られます。

なお、新株の価格は、一般に証券取引所で売買されている株価を基準にしますが、それよりも低く設定する場合もあります。

「無償増資」という言葉がありますが、これは投資家からお金の払い込みを受けない増資です。資本準備金や利益準備金など他の資産を振り替えて新しい株式を発行して、既存の株主に割り当てます。

無償増資の主な目的は自社の株価対策です。例えば、もっと広く一般投資家に株式を持ってほしい場合に、現在までに発行した株数を無償増資によって2倍に増やすと株価が2分の1に下がって株式が買われやすくなります。そういったことから、資金の調達を目的とした上記3つの増資とは趣を異にしております。なお、無償増資は、1991年の商法改正で「株式分割」と呼ばれるようになりました。

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